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あの日の言葉

作者: ちゃま太郎
掲載日:2026/07/09

もう、全部終わりにしたい。」


そんなことを考える日が続いていた。


朝になっても布団から出られない。


スマホを開いても通知はゼロ。


誰かに必要とされている気がしなかった。


笑っている人を見るたびに、


「どうして私だけこんなにつらいんだろう。」


そんなことばかり考えていた。


ある日の遅番。パソコンを見つめ座っていると、部長が隣に座った。


励ますわけでもなく、説教するわけでもない。


ただ静かに言った。


「人生ってな、雨の日があるから晴れの日が嬉しいんだよ。」


私は何も返せなかった。


「今は雨が長く感じるかもしれない。でも、一生雨だけってことはない。」


その言葉は、その時の私には信じられなかった。


だけど、不思議と心のどこかに残った。


次の日


ほんの少しだけカーテンを開けてみた。


その次の日。


近くのコンビニまで歩いてみた。


少しずつ、本当に少しずつ。


昨日できなかったことが、今日できるようになっていた。


気づけば、笑う日も増えていた。


つらい出来事が消えたわけじゃない。


でも、乗り越える力が少しずつ育っていた。


あの日、部長さんが言ってくれた言葉は今でも覚えている。


「雨はいつか止む。」


ありふれた言葉かもしれない。


でも、あの日の私には、暗い空に差し込んだ一筋の光だった。


今、もし昔の私と同じように苦しんでいる人がいるなら伝えたい。


今日がどんなに苦しくても、その苦しみが永遠に続くとは限らない。


立ち止まってもいい。


泣いてもいい。


でも、あなたの明日は、今日とは違う景色かもしれない。


私は、あの日の言葉に救われた。


だから今度は、誰かを救える言葉を届けられる人になりたい。

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