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No.6 Sieyn
太陽や植物に愛された少年の記録。
「アメフラシ」の対にあたるバケモノらしいが、目立ったバケモノらしい記録はなかった。
あれから何年経ったかな?
雨を追わなくなってから、ボクはなんとなくだけど、ゆっくりとした時間を過ごしてる気がする。
あの施設から少し離れたところにあるロッジで、自然に囲まれながら過ごす日々。
懐かしいアルバムをめくりながら過ごす午後。
ボクはこれからどう生きていけばいいのかはわからないけど、雨を待ってみることにしようと思う。
みんなが安心できるように、たくさんの花を用意して、また「すごいね」って言ってもらえるように。
繋いだ君の手を思い出しながら、荒廃していく世界の片隅で目を閉じた。
廃墟と化したロッジは、多くの植物が浸食していて住めないことがわかった。
窓辺のテーブルに一冊のアルバムが見つかったという記録が出てきた。
そのアルバムは劣化が進みすぎて、何かはわからなかった。




