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散りじり  作者: 鴻介
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「ゆがむ」

「ゆがむ」


僕が歪んでしまったのか環境が歪んでいたのか。

僕はとうゝマイナスの面で人より一脱してしまった。僕は其れを望んで居た訳でも無くましてや僕の本質が其れで、今迄抑えていた訳でもないのだ。其れが何時の間にか、気付いたら人と言う群からはぐれてしまったのだ。それはもう目も当てられない程に。サバンナではぐれてしまった小象は水を得ることもなく餓死をするか肉食獣の餌となるかの二択である。卑しくも僕の本能は死を避けるべく働きかけている。

 はて、どうして仕舞おうか。とポケットから携帯を取り出すのだが、よくゝ考えてみると相談にのってくれる数少ない人間は、何と言えばいいのか―、とうの昔に、自分のしでかしてしまったミステイクに痺れを来して仕舞った様でそれを先ず解決せねば、相談にも乗って貰うというまでに行くまい。むむ。どうにも面倒だ。

こういうものを四面楚歌と言うのだな。まるで他人事のように考える。

殺意という爆弾の導線が燃え尽きる前にだれか消してくれないか。踏み消しても、水をかけても、断ち切ってしまっても、兎に角方法は何でも構わないのに。それにしても僕を救ってくれなんて、傲慢が過ぎるだろうか。或いは救うにもに及ばない人間なのだろうか。



…………


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