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創造神と共に異世界転生 ~ゼロから始めるクリエイトダンジョン~  作者: 柊 アヤメ
1章 創造神とアニオタニートのソラさん
1/8

1話 まだまだこれから

「あなたは死にました。」


その言葉で俺は「そうですか」としか言えなかった。


俺の名は天城青空16歳。至って普通の高校生だがそれは外見から見た俺はそう見えるだけだ。人は「外見」では判断できないためその人の秘密を暴くべく探りを入れなければならない。


――それは何故か?


人は外見で判断する人が多いと思うのだが、間違いではない。だけどそれで隠された一面などがわかるか?例えば俺の評価だが、メガネで短髪の俺は近所の人に「あの子は名門エリート校に通っているかもしれない!」などと言われているのに俺は気付いているが俺は名門エリート校に通い、いい仕事に就職する程社会に貢献的な人間ではない。何故なら俺はとあることをやめた男だから。まあでも人間をやめたのではないし、人生をやめると言う事ではない。俺は『勉強』をやめたのだ。理由としては「学力」とか「気力」というわけではない。「ならなんだ?」と思うだろう?簡単に言えば俺は「この世界に飽きれて勉強を辞めた」というわけだ。高校も辞めた今、これからの未来はないというわけだが俺はそれでも構わないと思っている。しかも前に先生にこう言った。「誰かに認められ、そして残酷な現代社会で生きていかなければならないのであれば俺は学校をやめて仕事に就く」と。


3学期が始まる日の1月8日。高校中退して数か月経って今の職業というと


「帰ったぞ子供達」


俺は私室のドアを雑に開けると棚にはライトノベルやアニメのDVDやフィギアなど綺麗に並べられている。普通のアニオタであれば涎を出すほど欲しがるフィギアもあるだろう。そう、この天城青空は現在アニメオタク+ニートという職業に就いているのだ。しかもフィギアなどはすべて親の金からで日夜ゲームやラノベ、アニメなどを見たりしたり自由気ままな怠惰な生活を送っている。だがその様子に親も黙ってはいられず。高校中退してから親は最近俺に対し「仕事させる」などと現実と「さよなライオン♪」した俺に再び現実と向き合う仕事させようと企んでいる。


「さあて今日のアニメはなにかな?」


別名「親泣かせの名人」の俺は作業場のPCの前に座りPCを起動させた。俺の部屋の机の上にはPCモニター3台+液晶テレビ2台+レコーダー5台が机の上に綺麗に並べられ、その裏から伸びた様々なケーブルがタコの足のように俺の居るところまで出ている。


「ふむふむ・・・今日は録画して明日見るか」


腕組しながら本日放送アニメ一覧を見ていた俺は壁掛け時計の時間を見るともういつの間にか午前4時半を過ぎていたので俺はPCのメモ帳に「アニメ鑑賞」と書き記した。これもアニオタならやらなければならない行動の一つ。そしてイベントや発売日については見逃さない為にイベントが書かれたカレンダーを見ると1月8日のとこにPCゲーム「アナザーワールド初回限定版の購入予定」と書かれていた。


「そうだ・・・買いに行くか。」


PCをシャットダウンして布団に入ると俺はすぐ夢の世界へ羽ばたいていった・・・爆睡して4時間後。8時ぐらいになった頃に耳元でアニソン目覚まし時計が鳴り響き、その音で起きた俺は着慣れたアニメキャラが印刷された長袖とジャージを着て開かずの間から出る。


「うう~久々の外だ」


高校中退して計6回しか外に出ていない俺は外の光景に恐怖と不安感を感じ取った。ここまで人間性が衰退していたとは思ってもいなかったが数ヶ月ぶりに下界に降りた気分はなかなかのものだった。


「バス停・・・ここか」


久々すぎて場所もわからないのでスマホのマップアプリで現在位置を確認するとまずはバス停の時刻表を見る。


「・・・10分後か」


10分なら朝飯前。俺は最大3時間待てる。何故なら待つ間はSNSでフレンドとの下らない話でいつの間にか3時間は超えているから・・・だがこの前、バスの到着待機中にゲームをしている俺に対して「何処か行け」と女子高生に言われた。キレた俺はその子にドロップキックをお見舞いしてやると他の人の目線が「女の子に対して最低」といいたそうな目線だった。だが悪いのは俺ではないというのに女子高生をドロップキックしただけでそんな目で見られるというのは世も末だ。まあ女の子の言いたいことはわかるが俺の生活を馬鹿にする奴は女だろうとドロップキックをするのが俺の鉄則で守らないといけない。まあ仕方ない犠牲だ。女というのは『あはは、ごめ~ん』とか可愛い言い方で許されると思っている奴もいるわけだがそれじゃあ甘すぎる。まあ公衆の面前でスティールしていたカ〇マみたいに過去の俺は人の下着をブンブン振り回していたが、今の俺は人の下着なんか見たくはない。そして俺もクズマと同様、クソラという名で呼ばれていた中学時代、そして男女平等主義者である俺。


「やったぞ・・・初回限定版」


遂に限定版ゲームを抱えて帰ってきた俺は「田舎暮らしの俺はゲームなどを買う際にバスに乗らなければならない、なんと不便だろうか?」と言いながら家の方に歩く。


「む?」


交差点でのそのそと歩いているのは三毛猫だ。「嗚呼、平和だな」と思っていると前方から大型トラックが接近!


「危ない!」


猫には人間語は通じない。なら俺はどうするか?


「うぉぉぉぉおぉ!」


そう。その三毛猫を助けるしかなかった。なんとか猫は俺のキックで向こうの道に飛んで行ったが俺はそのままトラックに轢かれてしまった。


「・・・・・・・」


・・・ここが裏世界なのか?何か嫌な感じだ


「はっ!?」


俺は目を覚まして辺りを見渡すと同時にコツコツというハイヒールの音かわからないが靴の音がする。そして急に靴音は無くなり、今度は。


「あなたは死にました」


急に「YOUR DIED」宣言をしてくる女の声が聞こえたので振り向くとそこに立っていたのは「私は女神よ」と言いたそうな目線で俺を見ている女の方が居た。淡い赤い髪は地面につきそうなくらい長く、痩せすぎてない完璧な体は異世界キャラと感じさせるほど美しかった。


「そうですか」


俺は一言言うと女の方の右手が光り、辞書らしきものが出てきた。これこそが「召喚」というのだろうか?なら女神さんでいいかな?と思っていると女神さんはページを捲り始め、そして止めて、何かに気づいたかのように俺に話しかけてきた。


「この漢字の読み方教えてもらえる?」


「死人を導く女神のくせに漢字読めないというのは致命傷だろ」と言いたかったが失礼なのでやめた。


「あまぎそらです」


「なるほど。天城青空さんあなたはトラックに轢かれて死にました。」


「知ってる。てか俺はどうなるんですか」


俺は心の中で行けるなら「異世界」と願ったが「じゃあ」と女神様は言って椅子を魔法で作り出しながら


「異世界転生ね、決まり。」


とこの女神様は俺の意見を聞かずに勝手に決めてしまった。普通なら選ぶ権利があるはずなのに権利をくれなかった。


「女神さん俺の意見は?」


「はっ!アニオタニートの意見なんざ聞きたくないわさっさと決めなさい」


鼻で笑った後、女神さんは「次の死人の導きの仕事あるからさっさと行け」と言いだした。


・・・このクソ女神言わせておけばいいと思いやがって!!


「じゃあ創造神アテナさんでいいからさっさと転送してください」


俺のその声で動きを止めたアテナは手から辞書より厚い謎の本を落とした。


「え?何故私の名を?」


驚いた様子で聞いてきたので俺は名前がわかった理由を言った。


「簡単さ?お前の魔法のステッキが目印だよ!」


俺はアテナの横にある魔法のステッキを指さす。アテナの魔法のステッキの先っぽには「青い球」「赤い球」「白い球」が浮かんでいた、それは「地球」「火星」「月」という意味だろう。


「何故よ!てか嫌よ!なんでアニオタニートとなんか!」


魔法のステッキを抱きしめ泣き出すアテナ。なんと無様な姿だろう?


「ふっふっふ。それとアテナお前は重大なミスを犯したぞ」


アテナは俺の笑い声に泣き止み、俺を見る。


「お前が異世界転生とか勝手に決めた後、俺は一人でゲーム内の俺、完全身体憑依能力のソラさんになりたいと決めたのだ。」


嘲笑うように俺はアテナに向けてこの言葉を発した・・・


「ロート・エクリプス!」


その言葉の後、俺の手から放たれた闇の煙はアテナに命中しアテナの体に憑依した俺はアテナと共に転生した。

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