ゆげひのつかさ 活躍譚2
二話めです。
外出する際のユニフォーム
こたつの中で、 ひとしきり暖をとっている。
体を丸めながら
「いきたないな~っ いややな~~っ。 寒いかな~~。」
「あ~~っもう!! しゃーない!!」
突然 大声を出して ぶつぶつ小言を言いながら
外出をする恰好をしだした。
痩せマッチョの体に白いワイシャツを着こみ
縹色のジャケット 朱色を基調とした文様の入ったネクタイ
同じ縹色のパンツにベルトを通し そして黒い革靴
一見 地味ではあるが 遠くからでも判別できる服装
なぜならば、これこそが 彼の”家柄”を表している。
その昔 まだ 京の都といわれ 公家文化が華やかなりし
ころ、 彼 瀬織の家の装束は、縹色の袍を纏い
朱の衣着 腰には、剣を帯刀し背中には 弓を持つ
それが ゆげひのつかさ 左門護持 衛門の衛士の家柄を
表す。
しかしながら、 今の世の中 刀を持って弓矢と弓を背負って
外には出れない。
だから 一見 何の変哲もない恭輔の服装には、隠れ装備
なるものが、存在する。
見えないように守り刀を隠し持ち ジャケットの内側に
コンパクトな破魔矢を仕込み 胸ポケットには護符
内ポケットには、独鈷を入れてある。
とにかく 今風です。
もう少し 出るまでの描写が続きます。