真実を聞いた。どうするか?(修正済)
修正済(20017/2/2 16:06)
周りの尽力のお陰で自称王様(子供)が泣きやでからしばらくして…
まだ俺らは王の間に居るのだが空気が気まずい感じで居心地が悪い。
気を紛らわせようと今の状況を頭の中で整理してみると…
京子さんは申し訳なさそうに俯きつつ、こちらに助けてほしそうな目線を送ってきている。
ヂィーグリティ君はある意味異世界にトリップしているのか鼻血を出しながらだらしない顔で何やらつぶやいている…こわいな。
そして俺はまだ本を読んでいる。
うん、マトモなのはどうやら俺だけのようだ。
え?なんか悪いのか?
だって長い話を聞くのはめんどいだろ?
そしてようやく泣き止んだちびっ子(王様らしい)が口を開いた。
「よくぞきちゃな!勇ちゃよ!魔王をたおちてこい」
涙目で鼻垂らしながらも偉そうに言うお子ちゃま(王様(笑))。
そんな彼に俺は言いたい。
鼻水とか拭いてから話せよ、汚いな…」
なぜか俺がそう思っているとお子ちゃまがこちらを睨みつけながら鼻をかんでいた。
「えっと・・・これは悪戯ですか? と言うか何で拉致したんですか!!」
手を上げつつ京子さんが少々怒って聞いた。
まあ、泣かした後ろめたさなのか余り覇気がないが・・・
ヂィーグリティ君は虚ろながら幸せそうな目をしながら頷いている・・・どうやらまだ異世界にスリップしたままらしい。
俺は一様耳栓を抜いて耳だけは向けとく。
このチビ王様の言う事はまあ、大切なところ意外ウザイから聞かない。
と言うか勇者ってなんだ勇者って、危うく噴出す所だったぞ。
ガキなのに中学二年病か?この世もここまで腐ってなかったはずなんだが・・・ 」
「きちゃまりゃが、今回の勇ちゃなにょだ!! 魔王がちぬまでもちょにょ(元の)世界には帰えれにゃいから頑張るにょだぞ!
あと、そこのお前!
さっきかりゃ、この僕を馬鹿にすリュな!」
何故か俺の思考が読まれているらしい、まあこんなちびっ子に睨まれても怖くないし滑稽なんだがな。
そう思っていると突然お子ちゃまの発言に反応してから、ヂィーグリティ君の目に怒りの光が宿り騒ぎ出した。
「なんだと?
待て、それよりここはどこだ?
城の作り的に西洋系だしイギリスか。
それともフランスか?」
ヂィーグリティ。
残念だが・・・たぶんだがこれまでの事から予想からすると・・・
「イギエセ? フランチェ?それはどこだ?
もしかして、きずいてにゃいにょか(ないのか)・・・きちゃまら(貴様ら) の世界ではないぞ?」
「え?・・・嘘だよね。ねえ・・・ねえ!!」
京子さんがパニくり始めた。
当たり前だ、一般人は普通こうなる。
「ん?ドッキリだろ?」
…ヂィーグリティ、ちょっとしその現実逃避は難しいぞ。
「どっきり?なんじゃそれはおいちいにょか?
これは夢でもない、現実だじょう」
ヂィーグリティ君の目が絶望に染まった。
(まあ、どーでもいいけどな、どうせこの世界でも俺の立ち位置は変わらんだろうしな…)
しかしこれからどうなるんだ、俺達は・・・?
と一応考えておく枷雨であった。