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性暴力を受けた少年と少女が登場します。


性描写は全くありませんが、性にトラウマのある方は閲覧注意です。

 つけられている。少女がそう確信したのは、通っていた小学校の周囲を一回りした時のことだ。

 少女は下校途中、電車を降りて、改札口を出た辺りから、見知らぬ男に尾行されていた。一週間ほど前からだ。身に着けているもの全てを黒で統一した、サングラスを掛けた男が、少女の跡をついてくるようになったのは。

 薄暗い夜道を、少女は一人で歩いていた。彼女の家までには、橙色の街灯が点在しているが、そのほとんどが切れかかっていて、照明の役割を果たしていない。狭い私道の両脇には民家が固められているが、この暗闇の中で口元を押さえられ、車内に連れ込まれたら誰かに助けを求めようがない。

 少女は背中で不穏な空気を感じ取りながら、一歩一歩慎重に、静かに歩を進める。

 来るなら来い。

少女は強い意志と覚悟を以て、いつでもサングラスの男と対峙する心構えはできていたが、この日もいつものように、男は少女が家に着くまで跡をついてくるだけで、それ以外は特に何もしてこなかった。

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