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ヘッドショット ラストデイ

デッドか、アライブか…

一ヶ月…

通常業務は止まらなかった。


障害対応。

仕様変更。

終わらない確認会議。


狼の縄張りを抜けるには、

牙を受けながら進むしかなかった。


分隊は削られていた。


目の下の隈。

鈍い頭痛。

それでも誰も止まらない。


専務の援護で出来た4日の空白日


1日目。

断られた。


「今回は見送らせていただきます。」


冷たい一文。

終わりかけた。


2日目。

腹に撃ち返した。


三枚に削った提案書。


言い訳を削り、

保険を削り、

逃げ道を削った。


交渉の場を奪い返した。


3日目。

焚き火の夜。


笑った。


「なら、眉間にぶち当ててやりましょう。本部長のケツごと」


あの笑いが、呼吸を戻した。


そして…

4日目。

ラストデイ。


星崎メディア本社 役員会議室


重い扉が閉まる。

俺は三枚の提案書を並べる。


削りに削った三枚。


「提案は3つです。」


一つ目の革新 収益


「広告依存からの脱却。」

「揺れる収益から、固定収益へ。」


御社専用SaaS基盤。

基盤収益モデル。


部屋が静まる。


二つ目の革新 競争


「外販しません。」

「御社専用にします。」


競合には渡さない。

市場に武器はばら撒かない。

優位を閉じる。


三つ目の革新 時間


俺は言う。


「3年で開拓。」

「5年で安定。」


間を置く。


「その後10年の独占をお約束します」


役員の視線が刺さる。


「十年の独占?」


俺は頷く。


「御社を、市場で不動の存在にします」


撃った。

三枚を揃える。


「収益を固定し、」

「競争を閉じ、」

「その後10年の独占的支配を約束する。」


「それが我々の提案です。」


ワンショット。


議長が問う。


「君たちの体力は持つのか。」


専務が前に出る。

低く、揺るがず。


「撤退はない。」

「責任は、我々が何としても取る。」


即答は出ない。


「少し時間をください。」


想定内。

撃った。

あとは着弾を待つ。


部屋を出る。

エレベーター。


沈黙。


1階。

扉が開く。


専務の携帯が鳴る。

星崎メディア社長。


「……それは御社からのご提案、という理解で?」


俺の鼓動が跳ねる。


「1億3,400万!!」


空気が止まる。


「年間自動更新…」


呼吸が浅くなる。


「10年契約!!」


専務は一言。


「承知しました。」


通話が切れる。

専務が俺を見る。


「向こうからだ。」


マンモスが頭を撃ち抜かれて倒れた。


一ヶ月。

四日の空白。

断られ、奪い返し、笑い、撃ち抜いた。


デッドか、アライブか。


答えは出た。

だが、これは始まりだ。

社内の獣は、まだ動いていない。


戦場は終わらない

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