【サイドストーリー】支援物資の配達(ニジコ視点)
『出るよ。』
シオコが淡々とした口調で、そう言うと、
風や雨や日差し。虫や……頭上から降ってくる蛇等を防ぐ為の結界を張ってくれる【マジックウインド シールド】が取り付けられた、前輪が二輪のバイクを走らせ始めた。
シオコが背中に背負っている、ペット リュックの中には居る、ポチコと目が合った。
因みに、この前輪が二輪のバイクは、
クパドゥ王国に居る時に、昼間は灼熱。夜は極寒の地となる砂漠地帯のアウウア連邦領を通って、サッヤード マーイズ島国へ行く為に買った物だ。
シオコは、横からの風雨まで完璧にシャットアウトする事は出来ないものの、今まで使っていたバイクとは比べ物にならないぐらい快適な旅が出来るようになった。と喜んでいた。
◇◇◇
『お先に出るっすよ。』
サトテンの声が通信機器から聞こえてくる。
サトテンが乗る、トスン連邦のルメキタ商会から、ギルドのガパパ連邦支店に運ぶように依頼された、
魔石から作られたガソリンや軽油の代わりになる液体の魔法燃料液や、この世界(アン ナブ キ シェア ラ)の電池みたいな物の蓄マナ池。
それと……乾麺や干し肉・小麦粉や米等、保存が利く食料品等が封印された小瓶を積め込んだ、大量の木箱を乗せたトレーラーを牽く、トラック型のキャンピングカーが、ゆっくりと動き始めた。
因みに、このトラックには、サトテン以外に、
サトテン商会に加わった現地(アン ナブ キ シェア ラ)人で【戦闘工兵】のジョブ補正を受けているベートタリと、魔犬のポチロウが乗り込んでいる。
ベートタリはイランツカバー帝国の西都に立ち寄った際、奴隷商人から買った元奴隷なのだが……
契約者をサトテンにしたところ何故か……妖人になってしまった。
因みに、オオカイは彼を購入し、サトテンと奴隷契約を結ばせた直後に、サトテンとの奴隷契約を解消させた。
オオカイ曰く、奴隷が欲しかった訳ではなく、
手っ取り早く必要なジョブ補正を受けている人を仲間にする手段とした奴隷商を訪れたらしい。
オオカイの言動を驚愕の表情を浮かべながら見ていた奴隷商の顔は……今、思い出しても笑える。
◇◇◇
『俺達も出るぞ。』
オオカイが、そう言うと、
サトテン商会に加わった現地(アン ナブ キ シェア ラ)人で【治癒師】のジョブ補正を受けているプラミリ姉さんが、
アタシ達用の水や食糧。燃料等を封印した小瓶が入っている木箱を積んだピックアップトラックを走らせ始めた。
因みに、アタシは、ピックアップ トラックの助手席に座り、チーム全体のナビゲートを担当し、
2列目に座る、オオカイは後ろ向きに座って、後方の見張りを担当してくれている。
プラミリ姉さんもベートタリと同じ奴隷商人から買った元奴隷なのだが……
ベートタリと同様、契約者をサトテンにしたところ妖人になってしまった。
勿論、彼女も、今は、サトテンの奴隷ではない。
アタシ達と対等な関係の仲間の1人だ。
◇◇◇
世界中の殆んどの場所では通信障害の影響で大変な事になっているらしいのだが……
【星の記憶へのアクセス】と言う異能を持つ、超越点のアタシが介入すれば、通信障害の影響を受けずに、通信機器を作動させたり、【空の目】の映像の確認が出来るので、
アタシ達の移動と言う意味では何の問題も出ていない。
ただ、訪問地で仕入れた特産品を次の訪問地で販売する【産物回し】というスタイルの行商は止めざる得なくなった。
何故なら、殆んどの場所で、ギルドの通信機器や情報機器すら作動していないらしく……
他の場所で、どんな商品が求められているか。って言う情報を、全く掴めなくなったからだ。
とは言え……食べていく為には働かないといけない。
そこで、アタシ達は雑食道造り飛蝗の群れのせいで壊滅的な被害を受けたガパパ連邦へ支援物資を届けると言う、トスン連邦のルメキタ商会が出していた仕事を受けたのだ。
◇◇◇
「寒むいなぁ……
てか……こんな事なら、あの時、トスン連邦の領土を出て、アウウア連邦領に入り、
ギルドのアウウア連邦支店が出していた、暖かい場所にある、イランツ カバー帝国の南都へ支援物資を運ぶ仕事を引き受けるべきだったかもしれねぇな。」
「会長。
イランツ カバー帝国の南都は……暖かくなどないですよ。
暑いのです。滅茶苦茶、暑いのです。ひたすらに……暑いのです。」
オオカイの愚痴にプラミリ姉さんが反応する。
「へ~。
寒いよりかは、まっしだろ。」
「どうですかね……
ニジコさんとの夜の営みの時に……汗だくになりすぎて大変な事になりますよ。」
プラミリ姉さんが、大笑いしながら下ネタをぶっ込んでくる。
「問題無い。寧ろ……興奮する。
だって、こいつの汗……滅茶苦茶、良い匂いがするんだぜ。」
「そうですか……ド変態ですね……」
オオカイの返答を聞いたプラミリ姉さんが、大笑いしている。
「ガキに毛の生えたようなベートタリを犯しまくっている、お前さんに言われたくねぇよ。」
「てっ。事は、会長も……
だって、ニジコさんとベートタリは、同じような年齢ですよ。」
「そう言えば……そうだよな……」
プラミリ姉さんの鋭い指摘にオオカイが苦笑いしている。
「けど……ニジコさんの汗の匂い。気になりますよね……
今度……嗅がせて欲しいですね。
てか……たまには……女の子も食べちゃいたいです。」
我が儘ボディーのプラミリ姉さんが、妖艶な笑みを浮かべながら、舐め回すように、アタシを見てくるのを見て……下腹部が熱くなってくる。
「ハハ。
ベートタリが嫉妬するぞ。」
「あの子は会長に心酔してます。
それに……ケ◯マ◯コも開発済みです。
ですから、その時は……会長に可愛がって頂ければ、彼の機嫌も治るかと思いますよ。」
プラミリ姉さんが、ド変態な発言をサラッとする。
「ハハ。
ベートタリは、男の癖に、その辺の女よりも可愛いらしいからな……
だけど……だからこそ……遠慮しとくよ。」
オオカイが、そう言いながら、苦笑いしていた。
確かに、エルフとドワーフのハーフのベートタリは、
プラミリ姉さん曰く、脱げばガチムチらしのだが……
服を着た姿は、ポッチャリ系のエルフの女の子にしか見えない。
そんなベートタリを女装させて男の娘にして……
でっ。オッサンのオオカイが、そんなベートタリを…
「ジュル。」
思わず、腐女子としての興奮が抑えきれず、ヨダレが出てしまった。
てか……エロさ満開の我が儘ボディーのプラミリ姉さんが、ショタのベートタリに悪戯をする光景も、とても魅力的だとは思うのだが……
これは、これで……ソソるな。
てか……良い匂いがする、我が儘ボディーの綺麗なお姉様に……身を委ねるの悪くないかも……
「ジュル。」
また、ヨダレが出てしまった。
てか……よくよく考えたら、アタシ……ド変態だな。
■■■
「ねぇ。皆。
この先から、暫く、狭い山道に入るんだけどさぁ……
早めの夕飯にする? それとも……遅い夕飯にする?」
『何れぐらい、遅くなりそうなの?』
「ノー トラブルで、夜営地に21時ぐらいじゃないかしら?
因みに、雪雲が近づいて来てる。
だから、夜営地に着いてから、調理器具を出して料理するのは……厳しいかも。」
アタシは、シオコの質問に答える。
『15時。っすか……
夜に備えて、飯入りのスープを作って、それを大鍋ごと、小瓶に封印しとくのはどうっすか?
封印したら……時間が進まない。っすから……
たとえ、夜中に夜営地に着いても、熱々の炊き出し風の飯が直ぐに食えるっすよ。』
『賛成。』
サトテンの提案にシオコが頷く。
「よし。サトテンの案でいこう。
ニジコ。飯が作れそうな場所にナビゲートしてくれ。」
「了解。」
アタシは、オオカイの指示に短い返答を返した。
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