【サイドストーリー】逃走(スティオ視点)
『シャロ姉さん!
2キロ程、後方から……【虹を見たい者達】のムルオの眷属らしき者が追って来てるわよ!』
【踏破者】のジョブ補正を受けている妖人のチルヨさんからの念話が、頭の中に響き渡る。
『アタシの勘が当たって欲しくはなかったけど……
やはり……来たわねぇ……
てか……【虹を見たい者達】のムルオの異能。って……マジで厄介なのよね……
ムルオの異能の中に……器を託された離れた場所に居る眷属を使って……新たな眷属を産み出す事が可能なの。
多分……今回、その能力を使って、アタシ達を追う為に、聖戦に参加したいた者の死体から、魂を抽出して……眷属を増やしたのでしょうね。
走りながら、片手間に相手をする事が出来るような奴達ではなそうね。
だから……取り敢えず、皆、トライクやピックアップ トラックを停めて。 』
俺の番で、【賢者】のジョブ補正を受けている妖人のシャロのイラついた声が頭の中に響き渡る。
◇◇◇
「でっ。どうする?
やっぱ……迎え撃つの?」
チルヨがシャロに質問をする。
「もうチルヨは……相変わらずの脳筋娘ね。
シルミル。
皆と一緒に、トスン連邦のヒラ山脈自治区の蟻の巣鉱山の最南端にある、ハクシゲルの町のに繋がる出入口の近くの森の中に飛びたい。
行けそう?」
「何時も通り、3分くれたら……
お前さんが行きたがっている場所に繋がる、ワームホールを作ってやる。
ただし……この距離を移動する為のワームホールを作ったら……丸1日は、ただの魔雀並みの雑魚になる。
だから……その間……我をしっかりと守って貰うぞ。」
【闇裏師(器用万能者)】のジョブ補正を受けている妖人のモノゾウの従魔で、
【魂眼】と【距離を消す者】という異能を持つ、不捕鳥(幻獣) のシルミルが、淡々とした口調でシャロの質問に答える。
「勿論。
その為に、スティオ君を、アタシの番にしたのですから。」
シャロが、そう言いながら、ニヤリと笑った。
◇◇◇
「ビマトゴ。
ムルオの眷属を結界に閉じ込めて足止めする事は可能?」
「可能じゃ。
『結界』・『結界』・『結界』・『結界』。
閉じ込めたぞ。」
シャロの従魔で【超結界】と【超回復】という異能を持つ、盾犬(幻獣)のビマトゴは、そう言うと……
数10羽の鳥を結界の中に閉じ込めた。
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
【ガシーン・ガシーン・ガシーン】
ビマトゴが張った結界から、轟音が聞こえてくる。
「シャロ。チルヨ。モノゾウ。
あやつ達……儂が想定していたよりも力を持っておる。
儂の張った結界を、外からの攻撃をザルのように通す仕様に変更した。
援護を頼む!」
ビマトゴの焦るような声が、辺りに響き渡る。
「後、2分だ!なんとか耐えてくれ!」
シルミルの怒鳴り声が辺りに響き渡る。
見た目は可愛いらしい鳥にしか見えないが……
シャロ達の焦りようから察すると……かなりヤバい奴達みたいだ。
俺は手盾を構えて、シルミルの前に立つ。
魔法や魔術が苦手な俺は……遠距離が苦手だ。
ならば……やる事は1つ。
シャロから重大な何かを任されたシルミルの……肉壁となる事だ。
◇◇◇
「カリーナ帝国軍からくすねた大量の小麦粉が封印された5個の小瓶を、ムルオの眷属を閉じ込めた結界の中に転送するっす!
シャロ姉さんは、あの結界の中に竜巻を起こしてくれっふ!
そして、チルヨは……大量の火矢を結界の中に撃ち込んでくれっす!
そしたら……粉塵爆発を起こせるっす!」
「了解。」
モノゾウの指示に、チルヨさんが頷きながら、矢を構える。
「こっちも準備オッケーよ!
モノゾウ! ぶちかましてやって!」
「了解っす。『転送』×5」
「『風よ吹き荒れろ!』」
「『矢よ! 燃え上がれ!』×30」
【ドォォォォォォーン】
ビマトゴが張った結界の中が……轟音と共に煙に包まれる。
◇◇◇
「殆んど効いてえねぇぞ!
ビマトゴ!結界を更に強化しろ!」
ビマトゴと同じく、シャロの従魔で、
【千里眼と順風耳】・【時空間分解能の操作】という異能を持つ、ソナー エイプ(幻獣)のリロウの大きな声が響き渡る。
「任された!
『結界』・『結界』・『結界』・『結界』」
リロウの指示に、ビマトゴが従う。
「待たせた!
ワームホールを繋げたぞ!」
「全員、乗り物に乗れ!
シルミル。皆が向こうに着いたら、速やかにワーム ホールを閉じろ!
行くぞぉぉぉ!」
「了解。」×7
俺達はシャロに短い返答を返すと……
先刻まで、何も無い空間に現れた、
乗り物に乗った俺達がギリギリ通れるぐらいのサイズのトンネルの中に、ピックアップ トラックに乗ったまま入った。
◇◇◇
「危なかったわぁ……」
「危機一髪。って感じでしたね。」
チルヨさんの言葉にモノゾウが頷く。
「ワーム ホールを閉じたぞ。
これで、ムルオの眷属は……直ぐには追いつけない筈だ。」
「ご苦労様。」
シルミルの報告にシャロが、穏やかな顔で頷く。
「やるじゃねぇか。スティオ。
誰の指示もなしにシルミルの護衛についてたな。」
リロウが、そう言いなが、俺の背中をバシバシと叩いてくる。
「へ~。
あんたが人間を誉めるなんて珍しいね。
てか……アタシ的には、モノゾウとシルミルの護衛を、あんたとスティオにやって貰いたい。
あんたさえ良ければ……スティオの従魔になって貰いたいんだけど……
どうだい?頼まれてくれるか?」
「良いぞ。」
シャロの質問に、リロウが笑顔で答える。
「痛。」
【パァァァァーン】
激痛が走ったかと思うと……
俺の左手の甲に紋様が浮かんだ。
「悪りぃ。
少し……手荒かったな。
その紋様は、オイラとお前さんの従魔契約の証だ。」
リロウは、そう言いながら、俺と同じ紋様が浮かんでいる、自分の左手の甲を見せて来た。
◇◇◇
「プクミ。
貯めてるマナを皆に分けてあげて。」
「畏まり~。
『マナの譲渡』×7」
チルヨの従魔で、【マナの簒奪と譲渡】という異能を持つ、ストア マナ スクワロル(幻獣)のプクミが、
異能を使って、消費した体内のマナを補ってくれる。
まぁ……俺は、殆んどマナを消費してねぇから……
俺にまで、異能をかけて貰う必要があったのかは不明だがな。
◇◇◇
「さてと。
1時間ばかし休憩するよ。」
シャロが、そう言いながら、俺の背後に回り込み、
俺のズボンの中に手を入れてきた。
「はう。」
俺は……思わず声が出てしまった。
「へ~。
スティオ君って……そっちの方はドMなんっすね。」
モノゾウが、そう言いながら笑っている。
「ねぇ……モノゾウ……」
チルヨが、自分のマ◯コを愛◯しながら、上目遣いでモノゾウを誘う。
「まだ、ダメっす。
ちゃんと見ててあげるっすから……挿れ頃になるまで、自分でして下さいっす。」
「あぁ。」
モノゾウの言葉を聞いた、チルヨの自◯行為が……
更に激しくなる。
「エッチなチルヨを見て……興奮しちゃってる?
だけど、まだ……逝っちゃダメ。
チルヨの事が気にならなくなるように……いっぱい。いっぱい。苛めてあげる。」
シャロは、俺の◯物を弄りながら、耳元で囁いてくる。
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