イメージチェンジと穏やかな旅路
「カリーナ帝国軍や神聖法王国が帰国する為に通る道沿いにある、大森林地帯の部族が治めている町や村や、ナヤクラース連邦の町や村で、柵や壁をチェックし始めたり、 武器の練習を始めたりしておられる事から考えますると……
カリーナ帝国の北部を通ってベシアセ連邦に入った方が、安全な旅が出来そうでございまするな。
とはいえ……拙者の元クラスメート達が、カリーナ帝国の全土に警備隊として派遣されておるのがネックでございまするな。
かといって……拙者が再び、幼児化するのも……色々と不都合が出そうでございまするし……
移動ルートをどうするか。悩みどころでございまするな。」
朝食を取りながらの朝のミーティングで、レイヒト君が頭を抱えている。
「とりあえず……自分……髪を染めてみはるんはどうや?
ウチの鞄の原状をサルクルさんに変えて貰ったら……文化祭の時につこうた、赤髪のヘア カラーが入ってる筈や。」
「赤髪でございまするか?
色とりどりの髪の色をされておられる、この世界(アン ナブ キ シェア ラ)では浮くことは無いとは思いまするが……
髪を染めるのは不良。という概念で育った日本人の学生の拙者に取っては……ハードルが高い気がするでございまするな。」
プグナコちゃんの提案に、レイヒト君が苦笑いしている。
「せやから言うてんや。
柄にもあらへん事をしはった方が……バレにくいやろ。」
「ついでに……ボサボサに伸びはった髪もバッサリ切ろうか。
そうすれば、更に見た目が変わるんじゃない?」
「せやな。
サクモさん。ナイス アイデアやで。
ついでに、顎髭を生やして、眉を整えはったら……最早、別人になれるんちゃう?」
「それ良いね。」
「ホンマは、ダイエットも!と言いたいところやけど……
通信機器を使った情報収集担当のレイヒトの役割やと……難しいもんな……」
「え~。そう?
熊さんみたいで、ホンワカしてて可愛いじゃん。
それに……この世界(アン ナブ キ シェア ラ)の基準は分からないけど……
異世界の行商人。ってのは……恰幅の良いイメージじゃん。
レイヒト君は、商人に偽装する予定だし……問題無いんじゃない?」
「ゲームや漫画の見すぎやろ。
バンオさんも、ノチロウさんも、ショッとしてたやん。」
「そう言えば、そうね……」
「せやろ。」
プグナコちゃんと嫁が、レイヒト君。改造計画で盛り上がっている。
「なんか……拙者、イラン事を言ってしまった気がするのでございまする。」
そんな嫁とプグナコちゃんを見ながら、レイヒト君が苦笑いしていた。
■■■
「良い感じじゃん。
まるで別人ね。」
「人混みの中で、すれ違ったら……親でも分からへんのちゃう?
後は……独特な喋り方やけど……そこは……取り敢えず、ええか。」
「それ……プグナコちゃんが言う?」
「ウチのは訛りや。
ウチの生まれ育った場所では、皆……どんな時でも、この喋り方や。」
「そりゃ、失礼。」
「分かればえぇ。」
時刻は9時。
バッサリと切った髪を赤く染め上げたレイヒト君を見ながら、嫁とプグナコちゃんが、盛り上がっている。
「自分でも……誰だ?っていう感想でございまする。
まるで……リア充ですな。」
「ウチと一緒に、爆ぜろ!と言われはる側を目指してみるか?」
「からかわないで欲しいのでございまする。」
ニヤニヤ笑いながら話す、プグナコちゃんの言葉を聞いたレイヒトが、真っ赤な顔をしている。
「本当……別人みたい。
レイヒトさん。滅茶苦茶、格好良くなったね。」
「だな。
ベアゾウさん程じゃないけど……頼れるアニキ。って感じになったな。」
メアちゃんとルオ君が、イメチェンしたレイヒト君を褒めている。
「有り難うでございまする。」
レイヒト君は、嬉しそうな顔で、そんな2人に、お礼を言っている。
■■■
「岩と石しかないね。飽きてきた。」
メアちゃんの不機嫌そうな声がバンク ベッドから聞こえてくる。
「そう言うな。
先刻……デス ワームに襲われたと思われるトラックや車。バイクやトライクの残骸を見たろ。
あれに出会うぐらいなら……退屈な景色の方が良くねぇか。」
ルオ君が、諭すような口調でメアちゃんに語りかけるように話す。
時刻は15時。
デス ワームに襲われたと思われるトラックや車。バイクやトライクの残骸を発見した以外は……岩と石以外しか見ていない。
『オアシスや……もう少し、大森林地帯の近くになれば、色んな生き物と出会えるでございまするぞ。
メア殿。しばしの辛抱でございまする。』
携帯から、メアちゃんを励ます声が聞こえてくる。
「そこには……草が生えてる?」
ドマがレイヒト君に質問をする。
『少なくとも……オアシスには生えているでございまするぞ。』
「やった。」×2
ドマとコルの嬉しそうな声が、バンクベッドから聞こえてくる。
『ただ……滅茶苦茶、外は……マイナス40度ぐらいでございまするので……車外には出ない方が良いか思われまするぞ。』
「虚体化すれば、問題無いぜ。」
レイヒト君の話を聞いたドマが得意気に話す。
「バカ。
虚体化したら……草を触れないでしょ。」
ドマの話を聞いたコルが、タメ息をつきながら話す。
「草の採取は俺がしてやる。
お前達は、虚体化しながら、俺の肩にでも乗って……
採取して欲しい草を指示してくれたら良いぞ。」
「ずる~い。
アタシも……コルとドマの草の採取をする。」
「なら……一緒にするか。」
「うん。」
「お前達……良い奴だな。
オイラが全力で守ってやるよ。」
「だね。ドマも……たまには良い事を言うじゃん。」
ドマ・コル・メアちゃん・ルオ君がワチャワチャしている。
◇◇◇
「今日も寒いんだったら……水炊きが食べたい。」
「賛成。」
メアちゃんの言葉にルオ君が頷く。
『今日は、鍋は鍋でも、水炊きじゃなくてモツ鍋よ。
他にも……キムチ鍋、カニ鍋とか……美味しいお鍋がいっぱいあるの。
色々、試してみましょう。』
「せやせや。
寄せ鍋とか……ちゃんこ鍋とか……カレー鍋とかも旨いで。」
『鍋と言うべきかは微妙ではございまするが……
すき焼きや、しゃぶしゃぶも美味しいでございまするぞ。』
嫁の話を聞いた、プグナコちゃんとレイヒト君が、更に色んな提案をする。
「聞いた事が無い料理ばかりだけど……気になる。」
「だよな……
水炊きも絶品だったんだ。
他のも……旨いんだろうな。」
メアちゃんとルオ君の弾んだ声がバンク ベッドから聞こえてくる。
「人間ばかり……ズルい。
食事を増やせ!おやつも増やせ!」
食べる事が大好きなドマが文句を言う。
『茹でたササミ。無塩・無添加のナッツ。
どっちが良い?』
「ササミ。」・「ナッツ。」
ドマとコルが即答する。
『了解。
ドマにはササミ。コルにはナッツを夕飯につける。
これで……平等になるでしょ?』
「おう。」・「仕方ないね。」
ドマとコルが嬉しそうな声で、嫁に返答を返してた。
■■■
「美味しかった。」
「昨日の〆の雑炊も最高だったが……
今日の〆のうどんも同じくらい最高だったぜ。」
メアちゃんとルオ君がうっとりとした顔をしている。
「せやったら、明日の晩はキムチ鍋で決定やな。」
「何で?」
「〆のラーメン。と言う背徳の旨さも知って貰いたいからや。」
「成る程。
大賛成よ。」
プグナコちゃんと嫁がガッチりと握手をする。
時刻は20時。
鍋を囲んだ楽しい夕食が終わった。
「じゃあ……
そろそろ、ミーティングを始めましょうか。」
「了解。」×3 「うん。」×2 「おう。」×3
嫁の指示に皆が、真剣な顔で頷く。
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