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ニートを夢見る脇役達の異世界解放奇譚  作者: モパ
【第2章】大戦前夜
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ささやかな提案

『先程の雑食道造り飛蝗が群れを作って、マワタカ高原に襲来する可能性がある。と言う情報をノチロウ殿にメールで、お伝えしたところ……


マワタカ国を管轄するギルドの支店や、他部族を含めた族長様達へ、直ぐに報告をしてくれる。との返信が来たでございまする。』


『取り敢えず、アタシが、今やれる事は無さそうだね。

だから、明日の朝に備えて仮眠を取らせて貰うとするよ。』


『雑食道造り飛蝗は昼行性の昆虫だ。

【空の目】を皿のように見てても……今晩は動きが無いだろうし……アタシも仮眠を取らせて貰うわ。』



時刻は22時。

レイヒト君の報告を聞いたヴェルさんとアルコさんの穏やかな口調で話す声が携帯から聞こえてくる。



『飛蝗の大群とか……あり得ない。

絶対に出会いたくない。てか……【空の目】の映像すら見たくない。』


「言えてる。

どんなホラー映画よりも……恐ろしい映像やろな。」


呟くように話す、嫁の話しを聞いたプグナコちゃんが、深く頷いている。


「今更だけど……

わざわざ、名前に雑食。って付いている。って事は……人やモンスター。動物なんかも襲って食べる。って言う事だよね?」


『本当……今更だな。


雑食道造り飛蝗の進路に居れば食われる。


ただ、雑食道造り飛蝗が進路を外れてまで、わざわざ、襲って来る事はない。』


ベアゾウさんが、笑いながら、僕の疑問に答えてくれる。


「てっ。事は……

町や村に定住するような生活をしていない人は……雑食道造り飛蝗の群れから比較的、逃げやすい。って事だよね。」


『えぇ。ですが、その……

雑食道造り飛蝗の群れは、1日で、100キロ~200キロも移動すると言われています。


ですから、その……彼達の動きをリアルタイムで把握せずに、勘を頼りに雑食道造り飛蝗から逃げようとすると……

予期せず、雑食道造り飛蝗と遭遇してしまう事があるらしいです。』


「情報、有り難う。

お陰で、なんとなく状況を掴めて来たよ。


後は……マワタカ国の人々の暮らしとか……部族のパワーバランスとかについて教えて貰えたら有り難いね。」


『了解です。

前に、サラッと話をさせて頂いた部分と重複する箇所があるかと思いますが……そこについては、ご容赦下さいね。』


バンオさんが、そう言うと、マワタカ国の人々についての情報をゆっくりとした口調で話し始めた。



◇◇◇



『ヤマワタカ国の国民は、家畜と共に、マワタカ国の領土を一年をかけて、北~南。南~北に移動する本隊を中心に、

周辺の町や村。他部族と交易品や肉や卵。乳製品等を売り、穀物や野菜等の食料品や刃物や服等の生活必需品を購入する行商班と、

遊牧のルートを大きく外れて、大国に買い付けに行く隊商班。


とで構成されているらしいです。』


バンオさんは、そう言うと、ここで一旦、話を区切る。


『ヤススミ族はマワタカ国の領土の東側を回遊しながら遊牧を行う部族らしいです。


隊商としての主要な取引先はクパドゥ王国とベシアセ連邦になるらしいです。


因みに、クパドゥ王国とカリーナ帝国の国交が断絶する前は、カリーナ帝国も主要な取引先でした。



チヤ族はマワタカ国の領土の西側を回遊しながら遊牧を行う部族らしいです。


隊商としての主要な取引先はサッヤード マーイズ島国やパールス連邦になるらしいです。



ハン族はマワタカ国の領土の中央を回遊しながら遊牧を行う部族らしいです。


隊商としての主要な取引先はナヤクラース連邦やガパパ連邦になるらしいです。』


バンオさんは、そう言うと、ここで一旦、話を区切る。


『因みに、パールス連邦は、

ガパパ同じ政治形態で、国土の1/5が砂漠の大国だと言われています。


山や湿地帯。平原には多くの定住民が居ると言われています。


サッヤード マーイズ島国は、クパドゥ王国と同じ政治形態で、中継貿易で栄えている大国と言われています。



ベシアセ連邦はマワタカ国と似たような政治形態の国です。


国土の大半が礫砂漠か草原 国民の殆んどが行商人か遊牧民の国の為、町や村は存在しません。


マワタカ国との大きな違いは、有名な傭兵団を多数、抱えている事です。


ヤスズミ族とカリーナ帝国との貿易の仲介をしてくれている国でもあります。』


バンオさんは、そう言うと、ここで一旦、話を区切る。


『彼達が飼っている家畜は、馬・牛・羊・山羊・ラクダです。


それと……トラックやトレーラーが出回るようになってからは、鶏・豚も飼うようになったらしいです。



使役モンスターは、魔犬・猫又・魔鷹になります。


魔犬は家畜の番と世話の補助。

猫又は荷の番と夜番。


魔鷹は索敵です。


魔鷹については……かつては、郵便係も兼ねていたらしいのですが、通信機器が広まった事で、郵便係としての役割は終えたと言われております。』


バンオさんは、そう言うと、ここで一旦、話を区切る。


『遊牧を生業にする、部族の本隊は、子供や老人を含めると、約1000人の大所帯らしいです。


族長達が乗る2台の指揮車を中心に、護衛のバイク部隊に守られながら、

大型のトラックに、二階建てのトレーラーを牽きながら、部族単位で移動生活をしているらしいです。


因みに、一階は家畜小屋で、二階は住居や倉庫になっているらしいです。



後……ヴェルの店のような工房型のトレーラーを牽いているトラックが2台。

使役モンスターの魔犬・魔鷹の家畜小屋のトレーラーを牽いているトラックが3台。

お金や魔石・貴金属等、一族の共有財産を管理しているトレーラーを牽いているトラックが3台。

最大で90名が乗れる2階建てバスが1台。随行しているらしいです。』


バンオさんは、そう言うと、ここで一旦、話を区切る。


『周辺の町や村。他部族と交易品や肉や卵。乳製品等を売り、穀物や野菜等の食料品や刃物や服等の生活必需品を購入する行商班は、本隊から選抜された40名の大人で構成されているらしいです。


指揮車に4名。

バイクやピックアップトラックでの先導や護衛を担当する者が16名。

荷を乗せたトレーラーを牽くトラックを操る者と、その補佐をする者が10名。

夜営の番が10名。


それと……魔犬・猫又・魔鷹がサポート要員として随行しているらしいです。』


バンオさんは、そう言うと、ここで一旦、話を区切る。


『遊牧のルートを大きく外れて、大国に買い付けに行く隊商班は、本隊から選抜された40名の大人で構成されています。


指揮車に4名。

バイクやピックアップトラックでの先導や護衛を担当する者が16名。

荷を乗せたトレーラーを牽くトラックを操る者と、その補佐をする者が20名。 夜営の番が20名。


それと……魔犬・猫又・魔鷹がサポート要員として随行していましたね。


以上が、マワタカ国の簡単な説明になります。』


バンオさんの淡々と話す声が、携帯から聞こえてくる。


「成る程。

でっ。各部族の隊商班や行商班の動向は?」


『ヤスズミ族に関しては、現在、隊商班や行商班も、本隊と行動を共にしているとの事でしたが……


後の2つの部族については、不明です。』


バンオさんの申し訳なさそうな声が携帯から聞こえてくる。



◇◇◇



「成る程ね。

取り敢えず、ヤスズミ族は雑食道造り飛蝗が群れた場合の対応を部族、総出で出来る。


だけど……後の2つの部族については不明。て事か。


けど、まぁ……定住民が居ない事は、雑食道造り飛蝗の群れから逃げれそうだね。


ただ、心配なのは、他国から購入している穀物が、

雑食道造り飛蝗の被害次第では、今まで通り、購入する事が難しくなるかもしれない。って事だね。」


『そうですね。

購入すら出来ない可能性も考えておかないといけないでしょうな。』


バンオさんが、言い難い事をズバッと言ってくれる。


「レイヒト君。


忙しいところ悪いんだけど……


もやしや枝豆を含む大豆や、サツマイモ。ミニトマト等、プランターで栽培する事が出来る野菜の情報や、野菜をプランターで育てる方法。

プランターで育ててる野菜や花等を車等で運搬する方法が書かれてあるサイトにアクセスし、


そこに書かれている情報を、この世界(アン ナブ キ シェア ラ)の文字に変換し、P◯F化した物を共有したりする事は出来る?」


『それぐらいの作業ならば、2時間もかからないでございまする。


しかも、この程度の作業で、

これからのヤスズミ族。ひいては……育ち盛りのメア殿やルオ殿の食糧事情の安定に、ほんの少しだけでかもしれませぬが……貢献をさせて貰う事が出来そうでございまするな。


ですから、早急に作業を終わらせて、

皆様に、この情報を共有させて頂くつもりでございまするぞ。』


興奮気味に話すレイヒト君の声が携帯から聞こえてくる。


『遊牧民のノチロウ達に農業を勧められるおつもりですか?』


バンオさんの驚いた声が携帯から聞こえてくる。


「そんな大それた物じゃないよ。


僕達の世界(ムシュ イム アン キ)の日本と言う国では、趣味と食費を削減を兼ねて、家のベランダとかで細々と野菜等を育ててる人が居るんだよ。


遊牧をしている本隊のトラックや車に、

プランターや、それを入れるダンボール……ではなく、木箱とかを置いて置けるスペースがあれば、


ほんの少しだけど、野菜を自前で確保する事が出来る方法。って程度に考えてくれた良いよ。」


『成る程。

それであれば、私やノチロウ達にも出来そうですね。』


バンオさんの嬉しそうに話す声が携帯から聞こえてくる。

評価や感想やレビューやいいねを頂けたら有り難いです。

頂いた感想には、出来る限り答えていきたいと考えております。

宜しくお願いします。

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