【サイドストーリー】蒸気機関車での出来事(フメグル視点)
【パォォォォーン】・【パォォォォォーン】
【シュッ・シュッ・シュッ・シュッ】
【シュッ・シュッ・シュッ・シュッ】
【パォォォォーン】・【パォォォォォーン】
【シュッ・シュッ・シュッ・シュッ】
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【シュッ・シュッ・シュッ・シュッ】
「はぁ……初日こそ、蒸気機関車なんてレトロな乗り物に乗ってる!なんて、妙にテンションが上がったけどさぁ……流石に、4日も経つと飽きてくるわよね……」
俺の前に座る、イツマンヨが……
頬をプクッと脹らませて、ギャクコン団の団長のギャクコンの股関を右手で擦りながら文句を言っている。
「寝台車にでも移動するか?」
「もう。無理。 出せねぇ……って、先刻、言ってたのは誰よ?」
「出せなくても……気持ち良くはしてやれるぞ。」
「本当。嬉しい。」
イツマンヨが、満面の笑みを浮かべながら、ギャクコンの頬にキスをする。
元の世界(ムシュ イム アン キ)に居た時に、
この女がパ◯活をしている。なんて言う噂を聞いた事があったが……目の前の光景を見ると、嘘ではなかったとような気がするな。
「申し訳ないのだけど……先に打ち合わせをさせて貰うわよ。」
「うわ。嫉妬? 邪魔しないでよね……」
アタシ達のリーダーのニチワミの言葉にイツマンヨが、小馬鹿にするような顔で文句を言う。
「ちげぇよ。」
ニチワミがイラッとした顔でイツマンヨを睨む。
◇◇◇
「イツマンヨ。イラン事を言うな。
でっ。ニチワミさん……何を打ち合わせしてぇんだ?」
「あんた……ウルチヨさんからの連絡をチェックしてないの?」
茶化すように話す、ギャクコンをニチワミが蔑むような目で見る。
「糞真面目様のニチワミ様が居らっしゃるのに……俺なんかがチェックする必要があるのですか?」
「ブフッ。ゴホ。ゴホ。」
茶化すように話すギャクコンの言葉に、お茶を飲んでいたイツマンヨが吹き出した。
「汚ねぇな。使えよ。」
「似合わねぇ。けど……有り難う。」
ギャクコンからハンカチを渡されたイツマンヨが、まんざらでも無い顔をしている。
「コホン。そろそろ良いかしら?」
「あぁ。」
ニチワミの質問にギャクコンがコクリと頷いた。
◇◇◇
「ウルチヨさんから、
『クパドゥ王国の領土の5キロメートルぐらい手前になるオワテン駅に着き次第、馬喰らい街道の南回りルートを北上しろ。』
って言う指示が来たわ。
彼女の指示の移動は不明だけど……作戦に変更が出たからには打ち合わせが必要でしょ?」
「へ~。
てっ。事は……あいつ達が、クパドゥ王国経由ではなく、ムルル自治区経由で、ガパパ連邦を目指す。と踏んだんだろうな。
キュルコ様の部隊との連携については何か言ってたか?」
ニチワミの話を聞いたギャクコンが真剣な顔で質問をする。
「共闘や連携についての指示は、特に言及は無かったわ。
それと……キュルコ様の部隊については、追跡の対象者が、
合法・非合法。公認・非公認を問わず、領地を宣言している方々が居らっしゃる場所に入った時点で追跡を止める。
でっ。アタシ達に関しては……領地を宣言している場所でも、カリーナ帝国やギルドが認めていない国や組織。部族の領地に関しては、追跡を止めるか否かの判断は、アタシ達に委ねる。って言ってたわ。
因みに、ラヤカス様も、このウルチヨさんの判断を指示しているらしい。
回りくどくて、何が言いたいのか、分かり難い部分もあるけど……
取り敢えず、部隊を預かる身としては、貴方との打ち合わせは必須だと思うのよね。」
「ククク。まぁ……そう焦りなさんな。
あいつ達を、何処まで追いかけるべきかは、現場(俺達)の判断に委ねられたんだろ?
現場の状況は、刻々と変わる。だから……今、考えても無駄だと思うがな。
まぁ……それでも気になるのなら、ラヤカス殿にウルチヨからの指示に偽りは無いかをメールで確認しとけ。
何故なら、俺達のボスはウルチヨだが……ウルチヨは、あんた達のボスでは無いからな。
てか……腹減ったな。食堂車に行ってくるわ。」
ギャクコンが、笑いながら、そう言うと席を立った。
◇◇◇
「はぁ……ラヤカス様。って……苦手なんだよなぁ……
けど、やっぱ……ラヤカス様に直接、確認しないといけないのかなぁ……
フメグル……貴方はどう思う?」
窓の外を黄昏るように見つめながら、ニチワミが質問をしてきた。
「さぁ……リーダーは君だ。
だから責任を負うのも君。だから、俺は……君の判断を尊重するよ。」
「無責任で薄っぺらいご返答、誠に有り難うございまする。
貴方のお言葉……とても心に沁み渡りましたぞ。」
ニチワミが、ジト目で俺を見ながら、皮肉たらしい言い回しの返答を返してくる。
「ギャハハ。今の……あれ?……あれ?……う~ん。
ちょと前にイノカワ君達に虐められて学校に来なくなった……拙者君を思い出したわ。
てか……そう言えば、拙者君……この世界(アン ナブ キ シェア ラ)で見てない気がするんだけど……あんた達、見た?」
イツマンヨが、そう言いながら、ケラケラと笑っている。
「あいつなら、既に退学したわよ。
HRで先生が言ってたの聞いてなかったの?
だから……この世界(アン ナブ キ シェア ラ)には、そもそも、召還されていないんじゃない?」
ニチワミが、呆れた顔をしながら、イツマンヨを見ている。
「へ~。
じゃあ……なんで、拙者君の名前が言えないんだろうね?
この世界(アン ナブ キ シェア ラ)に召還された人以外の名前は普通に言える筈だし……実際、元の世界(ムシュ イム アン キ)に居る推しの名前とか、普通に言えてるのにさぁ……
なんだか、不思議な話だよね……」
「確かに。
アタシも……あいつの名前……言えないわ。
フメグル。貴方は?」
ニチワミが驚いた顔をしながら、アタシに質問をしてくる。
「………。………。………。言えない。
頭の中に靄がかかって……上手く口も動かせ感ない。
まるで……君達の元の世界(ムシュ イム アン キ)での名前を言おうとする時と同じ感覚だ。」
「でしょ。でしょ。」
俺の、ニチワミへの返答を聞いたイツマンヨが、何故か得意気な顔をしている。
「この話……ラヤカス様やウルチヨさんに報告しといた方が良い気がするんだが……」
「なんで? 不要じゃね?」
俺の言葉に、ニチワミが小首を傾げている。
「理由なんてない。強いて言えば……俺の直感。」
「ハイハイ。
折をみて報告しとくわ。」
「お~。なんで、そうなる。」
ニチワミの話を聞いたイツマンヨが、不思議そうな顔をしている。
「女の勘よ。」
「女の勘ねぇ……処◯の癖に?」
イツマンヨが、そう言いながら、ゲラゲラと笑っている。
「う・る・さ・い。」
ニチワミが、そう言いながら、イツマンヨを睨みつける。
「怖。
てか、さぁ……
ギャクコン団のダラミ姉さんと、コビヨ姉さん主催の◯交パーティに出ていないのは……あんた達ぐらいじゃん。
お堅いのは素敵だけどさぁ……
場を乱すような言動ばかりしていたら……
いざって時に、ギャクコン団の連中に見捨てられちゃうぞ。」
イツマンヨが、大笑いしながら、肩をすくめる。
「ご忠告、有り難う。
だけどさぁ……ギャクコン団の連中に媚を売っとけば、必ず守って貰える。なんて言う確証なんてないでしょ。」
「確かに。」
ニチワミの反論を聞いた、イツマンヨが、そう言いながらゲラゲラと笑っている。
「借りてくぞ。」
「ひゃん。」
食堂車から戻って来た、ギャクコンが、イツマンヨを持ち上げて、肩に担ぐと寝台車の方へ向かって歩いて行く。
「はぁ……バカ、ばっか。」
ニチワミは、そう言いながら、タメ息をついていた。
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