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兄妹
お兄ちゃん!
後ろから明るい声で妹の声が聞こえてくる。
だんだん近づいてきてるのだろう、はっきりとその声が聞こえてきた。
「お兄ちゃん!見て見て!!」
振り返り、俺は妹の手を見る。
あぁ、またか。
また、そんなものを持って、一体どうするんだ。
そう思い俺は言う。
「おまえなぁ、そんなもの持ってきちゃダメってこないだも、言っただろ?
返して来なさい!」
「えぇ、せっかく取ってきたのにもったいない。
しょうがないなぁ、消しとくか。」
妹の手にある物、さっき出会った男の頭だ。
妹は右手で頭を鷲掴みし、左手の人差し指をこめかみにくっつける。
「ばいばーい。」
シュッと音が鳴り、頭は霧散していった。
「さて、そろそろ学園に登校する時間だ。
朝食食ってさっさと、行くぞ。」
「ほいほーい。」
「ちゃんと手洗えよ。」
「もっちろーん。」