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新居

シアが主人公をラム、ご主人様と呼び方を変えますが、書き間違いではありません。

 ここで今後やる事を整理する。


 この町一番のサラダ商会には初回の石鹸の納品を終えている。

ベルクドの領主に石鹸を贈ったので、うちの石鹸の心証が良くなると嬉しい。


 勇者がドラゴンの討伐に近々ベルクドの町にやって来る。

その時、勇者に石鹸を使ってもらって勇者が使っている石鹸としてこの町のお見上げとして売り出す。

 

 この町、二番目の商会コスモ商会とは猫島に石鹸を売り出す。

1,000個注文を受けていて現在製造している。

猫獣人は綺麗好きで石鹸が売れるらしい。


 三番目のに大きいチコリ商会とは商談が上手くいかなかった。


 錬金術でやらなくてはいけないのが、石鹸の製造。

ドラゴン討伐の為にポーションの高額依頼が舞い込んでいるので、これも借金返済にしっかり押さえておきたい。

後は香りの良い石鹸の開発。


 プライベートではシアの服を買いに行くのと、家の家具を揃える。

お金が貯まり次第、猫メイドを雇う。


 そして男のロマン!魔物を倒す。

最後の魔物を倒そうだが、せっかく異世界で魔物がいるんだ、男なら倒したいよね。


 てな具合でやりたい事がいっぱいあるのだが、今日は昨日契約した新しい新居に引っ越しだ。

昨日のうちに住宅ギルドの人が掃除して住める様にしてくれている。


「シア、そっち持ってー」

「うぉーー!」


シアが小さな体でベットを頑張って持ち上げる。


「じゃあ、せーので荷台に載せるよー」

「はあ、はあ、分かったわ、いつでも良いわよ!」

「せーの!」

「ふんがー!はあ、はあ」


小さな体を全身を使ってシアがベットを持ち上げる。

なんとか二人でベッドを荷台に載せる事が出来た。

俺が荷車を引きながらシアと新居に向かう。


「でも、本当にあんな良い家に私何かが住んで良いのかなー」


シアも新居が楽しみな様で何時もより足取りが軽い。


「海の見える家は俺が住みたかったからね。楽しみだよ」

「実は私もすっごく楽しみなの」


普段の刺々しい雰囲気は影を潜め終始ご機嫌だ。


「あ!でも私の部屋にはしっかり鍵つけてよね!」

「ち!」


シアがスゴい形相で睨みつけてくる!


「あんた今舌打ちしたでしょ!」

「シテナイヨ」

「絶対した!あーもーこれだから、男って奴は・・・」


 シアをからかってたら新居に到着した。

新居には食器戸棚やパントリー、クローゼット、は最初から備え付けてある。

がらんとしたダイニングで休憩する。


「ここに椅子とテーブルが必要でしょ、あとここにソファーを置いたら海が見えるんじゃない?」

「それ、すごく良い!」


シアがソファーを置く位置にエアーで腰かける。


「わーーー!良いわね!ここでお茶飲んだら最高ー♪」


シアがエアーでお茶を飲む真似をする。


「わぁ、みゃ」


シアがお茶を飲む真似をしてバランスを崩して、床に倒れ込む。

笑って、手差し出し、シアを立ち上がらせる。


「ありがとう・・・」


 シアが恥ずかしそうに俺の手を取り立ち上がる。

立ち上がらせた拍子にシアとの距離が近くなる、シアの匂いがフワッと鼻をくすぐる。

シアの身長は俺の胸の辺りで、俺を見上げる形になる。

シアの金色の綺麗な眼と見つめ合ったまま、シアも俺も時が止まった様に動かない。

自分の中でせき止めていた何かが一気に溢れ出して、止められなくなる。

シアの手を引いて自分の方に引き寄せ、腰に手を回して抱き寄せる。

何も考えられずに自分の中から溢れ出した何かに押されて顔を近づけていく。

シアがきゅっと身を固くするのを感じた。






「だめ・・・だめーーー!!!」


ガン!


シアがおもいっきり下を向いたので、シアの額が俺の顔面に直撃する。


「そう言うのはちゃんとしないと駄目なんだから!」


俺は痛みで顔面を手で押さえ込む。


「そう言うのは恋人同士がするもんで・・・、ご主人様がちゃんと言ってくれたら良いかもだど・・・でも恥ずかしいし・・・心の準備もあるし・・・いきなりされてもビックリすとと言うか・・・」


 シアがなんか言っていたが、俺は痛みに耐えていて半分くらいしか聞きとれなかった。


 痛みが引いてきて自分がしたことに後悔が押し寄せてくる。

ご主人様の立場で強引に迫まれば拒否出来ないだろうし、本人の気持ちも確認せず、さらに自分の気持ちも整理出来てない中、あんな行動するなんて。

もう犯罪ですよ!

俺は土下座して謝る。


「すみませんでした!謝って許される事じゃないけど、本当にすみませんでした!」

「わぁぁぁ!ラム、許してあげるから頭あげて、あげて。そんなに怒ってないから、大丈夫だから、ね」


シアが土下座の俺を起こしてくれる。


「どこに奴隷に土下座するご主人様がいるのよー、もう」

「シア、ごめん・・・あんなこともう二度としないから」

「・・・」


シアがプイっと横を向く。


「・・・何で二度としないのよ、ちゃんとすれば良いって言ってるのに・・・」

「違う!二度としないってのは、ちゃんと、しないで強引にしないってことで!」

「じゃあ、そう言いなさいよ!」

「ごめん・・・」


もう一度頭を下げて謝る。


「シア、ごめん・・・」

「もう、良いって。その代わり今日のラムのおかず一口頂戴ね」


何とか許して貰えて良かった。


 とりあえず、ダイニングテーブルに椅子を六脚とソファー。

その他ランタンや、調理器具、洗濯用品何かも必要だ。

欲しい家具も決まったので、以前に訪れた家具屋に向かう。

以前対応してくれたスポーツ爽やか青年が対応しれくれる。


「いらっしゃい、どうだいベッドの使い心地は?」

「とても気に入ってますよ」

「そりゃ良かった!で今日はどうした?」


ああ、笑顔が爽やか!俺が女なら惚れてしまいそう。


「新居に引っ越しまして、テーブルや椅子が欲しいんです」

「ん?なんだい?この前ベッド買ったばかりなのに引っ越したのかい?」

「引っ越す予定はあったんてすけど、彼女を床に眠らせたくなくて、先にベットだけ買ったんですよ」


ニヤニヤしてるのに爽やかに笑いやがる!


「なんだい、やっぱりそいうことかい」


先程の事があって、あんまり触れられてくなくてスルーする。


「ダイニングテーブルと椅子六脚とソファーが欲しいんです」

「前回と一緒で新品にするか中古にするかだが、折角の新居なら時間が掛かって良いなら新品を進めるが、直ぐに必要なら中古だな」


直ぐには欲しいが新品も捨てがたい・・・


「シアはどっちが良いと思う?」

「私は中古で良いと思うよ、新品なんて勿体ないよ」


シアは奴隷て立場もあるが根っからの節約家の様だ。


「前回同様、中古で良いのがなければ新品にします」

「そうか、じゃあまず見てくれ」


 見せて貰ったが、椅子が同じデザインで六脚揃ってなかったり、テーブルに消せない大きな傷があったり、あんまりピントこないな。


「じゃあ、新品を注文してもらって、出来上がる間は小さな椅子とテーブルを貸しておこうか?」


 爽やか店員の提案で新品が出来るまで、仮のテーブルと椅子を借りる事になった。

爽やか店員と共に台車に小型の椅子二脚とテーブルを乗せて新居に向かう。

実際に新居の広さを見てテーブル、ソファーの大きさを決めるそうだ。


「おお!海が見えるし良い家にしたなー!金持ちだったんだな!」

「だいぶ無理してますよ、どうしても海が見える家にしたくて」


さっそく部屋の大きさと希望の家具の配置からサイズを決めていく。


「よし、これでサイズは分かった、数が多いから全部出来上がる迄に十五日は掛かるな。値段は2,500Gだな」


これで家具も最低限揃う。

一つ問題があるとすればソファーは木が剥き出しなのだ。

毛皮を掛けてくつろげるようにしたいな。

この大きさの毛皮と言えばキングウルフだよね。

次回はキングウルフ狩りか!



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