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俺ギルドマスターに成る!

お読み頂きありがとうございます。

ここからついに金儲け、錬金術、ハーレムが加速していきます。

やっと、衛兵の詰め所から解放され大きく背伸びをする。

やっぱり、シャバの空気は最高だな!

もう夕方だし、何も出来ないので、そのままリカの食堂に直接行く。

さてと、今日のメニューはまずハム!

ハムが切って焼いてあるだけだけど旨い!

次は魚と野菜のフライ!

分厚い衣が付いていて衣も美味し。

最後が海老のスープで小ぶりの海老なので、殻ごとバリバリいけちゃいます。


「こんばんはー、飲み物何にする?」

「こんばんは、いつものでお願い。後、一杯付き合ってくれる?」

「いいよー、じゃあ11Gね」


飲み物を待っていると、リカがニヤニヤしながら近づいてくる。


「今日はどうしたのよ?」

「まーちょっと一杯飲ませてよ」


ワインを一気に飲み干す。


「お!お兄さん、いける口だね、もう一杯いっとく?」

「お願い」

「じゃあ私の分と合わせて10Gね」


リカを見ると爽やかに笑顔を向けられた。

俺も負けじと爽やかに笑顔で10G出す。


「毎度あり、ちょっと待っててね」


自分の分も合わせて二杯持ってくる。


「はい、お待たせ」

「ありがとう。俺さ気になる人が居たんだけど、諦めようかなって思ってんだ」

「あー、リーザさんの事?」

「え!そうだけど、、、良く分かったね」

「誰だって分かるわよ、ははは。でも大丈夫よ、みんな始めから駄目だって思ってたから、ははは」


リカに爆笑される。

ちょっとムッとしちゃうよ。


「で、何で諦めようと思ったの?大方の予想は付くけどね。一応聞いてあげる」

「トールさんとリーザさんはお似合いだなーと思って」


それを聞いてまたリカに笑われる。


「やっぱねー。二人が相思相愛なのは見てれば分かるからね。リーザさんに言い寄る男は多いけど、ぜんぜん相手にされないもん」

「ですよねーー」

「いいかい、ラム。高嶺の花より道端の手の届く花の方がいいぞ」

「ですよねーー」


リカにバッサリ切り捨てられて、笑われてスッキリした。

リカのこのさっぱりした性格はすごく話易い。

やっぱ、客商売してるだけあって、話かけやすい雰囲気を持っていて飾らない正確なのもいい感じだね。


「ありがとう、なんかスッキリしたよ」

「それは良かったね。さあ、こんな日はもう一杯どうですか?お客さん」

「おう!もう一杯頂こう!」


今度は言われる前に10G出してやった。


食堂を出てギルド宿舎に着くと、リーザさんとトールさんとリーザさんの母親が待っていて、何度も何度もお礼を言われた。


次の日、ぐっすり寝てギルドに出社する。


「おはようございます!」

「おはようございます」


リーザさんの優しい笑顔は朝から癒される。


「ラムさん、大切なお話があります。今からお時間もらえますか?」


ん!?何を改まって話って?

リーザさんに連れられてトールさん部屋に行く。


「やあ、ラム君おはよう」

「おはようございます」


トールさんとリーザさんは机の向かい側に立ち、真剣な面持ちでしっかり目を見てくる。


「ラム君にこのギルドのギルドマスターをお願いしたい」

「ん?」


今、なんていいました!?


「すみません。もう一度言って貰えますか?」

「ラム君にこのギルドのギルドマスターをお願いしたい」

「ん!」


やっぱり聞き間違いじゃないよね。

この人達なに言っちゃてるんだろう。

入って十日の新入社員に社長やってて普通言わないよね!

バカなの!バカですよね!

あーーーー!

もしかして、ドッキリですか?

ドッキリですよね!

俺が慌ててる所を見て楽しむ気だな!

俺はそんなのには引っ掛かりませんよ!


「分かりました。お引き受け致しましょう」

「おお!良かった!ありがとう。断られると思ってリーザと、どうやって説得するか考えていたんだよ」

「え!?」


えーーー!これって冗談じゃないの??

こいつら本物の馬鹿供だったか!!!


「すみません、やっぱりマスターになるの辞めます・・・」

「え!?今、引き受けてくれるって言ったよね!」

「言い間違いました」

「イヤイヤ、言い間違えの要素無かったよ!」


そんなアホなやり取りを繰り返す。


「もちろん僕たちも、とんでもない事を言っている事は承知している。リーザからも説明した方が良いね」

「こんな事をお願いしてごめんなさい。メイソンに誘拐されて、怖くて精神的にギルドマスターを続ける自信が無くて」


そりゃ、あれだけの目に遭ったら、ギルドマスターを辞めたいってのは頷けるし、無理に引き留める事も出来ないな。

でも俺じゃなくてトールさんがやれば良いじゃないですか、なんで俺なんですか!


「リーザさんの気持ちは分かりました。じゃあ、トールさんがやれば良いと思うんですけど」

「私もトールに相談したんだけど、トールがラムさんがやるべきだって」


トールさんに視線を向けると真剣な目で俺を見てくる。


「錬金術が僕より上手い人の上に立つなんて出来ない。このギルドで錬金術が一番のラム君がやるべきなんだ」

「でもギルドマスターて、それだけじゃなくて人望の方が重要だと思うので、トールさんがやるべきですよ」

「いや!僕は錬金術師としてそこは譲る事が出来ない!」


出たよー、めんどくさい。

トールさん、普段は冷静なのに錬金術の話になると、熱くて頑固だからなー。

ちらっとリーザさんに助けての視線を向ける。

あ!目を逸らせた!

くーーー汚い!


「じゃあ、プランさんはどうですか?」

「プランさんは錬金術師じゃないから」

「じゃあ、レントさんは?」

「喋らないから無理でしょ」


ですよねーー。

え!?マジで俺がギルドマスターやるの!?

確かにここまで頑張って、このギルドを潰したくないし。


「正確に言うとギルドマスターでは無いんだ。ギルドマスターに成る為には実績が必要で、錬金術の長年の実績が本部に認められないと認可が降りない。だけど緊急でギルドマスターが代わる時は代理として、ギルドマスター代理に成ることが出来るんだ。ちなみにリーザも代理だったんだけどね」


その後、散々断ったが最後は俺が諦めて折れる事になった。

リーザさんが俺がギルドマスターに決まるとニッコニコで声を掛けてくる。


「それじゃあ、これからよろしくお願いします。ラムギルドマスター!」


そう言ってリーザさんが一冊の本を渡してくる。


「これは先代ギルドマスターの残したレシピ本です」

「あったんですね・・・」

「実は僕が先代ギルドマスターから預かっていて、リーザが一人前になったら渡す様に言われていたんだ」

「だから、リーザさんが存在を知らなかったんですね。でもなんで俺に渡すんですか?」

「この本のせいであんな怖い目に遭ったんですから、本当は無くしたいですけど、お爺ちゃんの遺品を捨てる訳にもいかないので、このギルドのギルドマスターが引き継ぐ事にしたんです」

「分かりました。大切にしますね」

「それにラムさんならその本を奪いに来ても、やっつけられますよね!」


その後、プランさん、レントさんに挨拶してギルドマスターの仕事を確認する。

基本の事務仕事はプランさんとリーザさんがやってくれるので、最後に書類をチェックする。

ギルドに依頼された仕事を受けるかどうかの確認。

ギルド員の管理、教育。

材料の仕入れ金額、量、質の確認。

出荷する品質の確認。

帳簿の確認。

後は取引先との付き合い。

もちろん、自身も錬金術もやるが主に難しい依頼を中心にこなしていく。

ざっくり分けるとそんな感じだった。

最初のうちはリーザさんが一緒にやりながら教えてくれる。

リーザさんと二人で仕事が出来るのはちょっと楽しみだ。


午前中はそんなかんなで終わって、お昼ご飯を食べた後、先代ギルドマスターの残したレシピを試してみる。

本の中にはエクスポーションやハイマジックポーション、キュアポーション、キュアポイズンポーション、ジェネレイツポーションなんてのも載っていた。

まだまだ数多くのレシピが納められていて全部みるだけでも時間が掛かる。

材料の関係で多くの物は今は作れない物ばかりだった。

いくつか気になる物の中から今日はハイマジックポーションを作る事にした。

今まで使っていた部屋を正式に俺の部屋とする。

もっと広い部屋を勧められたが、わざわざ部屋を替えをするのも大変だし、何より使い慣れた部屋のが作業しやすいんだよね。


ハイマジックポーションの材料

マジックキノコ、鈴花、水、ここまでは一緒。

後は上級魔石とスピリッチュア。

このスピリッチュアは細長い葉っぱなんだが、エルフの村の特産で乾燥させて、お茶にするだけでもMPが回復する。

手順書に沿って調合していく。

材料の分量を量って、乳鉢で細かくしていく。

正しい割合で、均一な大きさに砕く。

それをポーションの容器に移して、水を入れて混ぜ併せる。

水と材料が上手く混じり合ったら、最後に魔石を削って入れる。


「錬金術!」


ピカ!と光眩しい光が収まると、淡くピンク色に光るポーションが出来上がっている。

光にかざすと綺麗な色あいの出来に満足する。

これを納品したら、いくら貰えるのか楽しみだ。




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