表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/106

ブルースライム討伐

今日はパッと目を覚ます。

初めてのモンスターとの戦闘で緊張している。

朝の支度を済ませてギルドに向かう。

早く着いてミッツさんも来ていないので、ギルドの裏庭で短剣を振り回してみる。


やはり、スキルはすごい、短剣を振り回すほどに、どんどん体に馴染んでくる。

そのまま練習を続けていると、ミッツさんがやってくる。


「お!練習してるな!」

「おはようございます」

「スキルを持っていても使えなきゃ意味ないかなら」


トールさんに準備してもらった瓶をリュックに詰めて竹槍を持って出発する。

ブルースライムは海岸沿いの洞窟にいる。

ギルドから港まで下っていき、そこから海岸沿いに、ゴツゴツした岩の海岸を歩いて行く。

海とは逆は断崖になっていて、海岸沿いから町にモンスターや外敵の侵入は無さそうだ。


「ミッツさんは何の職業なんですか?」

「ん?俺は狩人だな」

「俺も狩人なんですが、狩人てどんな職業なんですか?」

「おいおい!またかよ!知らないで職業変えたのかー?」

「すいません、田舎から出てきたもので職業について教えてもらえますか?」


ミッツさんは呆れ顔だが、この人は口では悪態をつくが面倒見が良さそうだ。


「しょうがねーなー。まず最初に就いてる職業のノーマルは生活魔法が使えるし、能力も均等だから使い勝手いいな。町で暮らす分にはこれしかねーな。ただ冒険者になるには転職した方がいい。戦士になれば力が上がるし、攻撃スキルも使えるからな。で、俺らが就いてる狩人て職は、斥候に向いてる職になる。敵を発見したり、敵に発見されずらい。PTを組むなら一人は必要だな。ちなみに俺見たいに、ソロで素材採取専門にするなら狩人しかない。ただ強い魔物は狩れない。獲物が強い場合は、戦士と臨時でPTを組むけどな」


「良く判りました。後、狩人の上級職のレンジャーについても教えてもらえますか?」


俺の職業は狩人の上のレンジャーに就いている為、こっちをメインに聞きたい。


「あ?!レンジャーなんて成れないから気にすんな」

「ほら!モチベーションアップの為にも、知っておきたいんです」

「しゃあねなー。レンジャーは狩人の上級職だから、使えるスキルは基本変わらないが、全てにおいて成功率が上がってる。後は、スリープアローは狩人の場合、現物の弓矢が無いと使えないが、レンジャーは何も持って無くても使えるて話だぜ。まー、レンジャーなんて成れたら、国の正規の騎士として採用されちまって、見たことないけどな」


事前に聞いていた内容とほぼ同じ内容が聞けた。

レンジャーについてはまだ判らない事が多いので、実際に使って確かめよう。


話をしているうちに目的の洞窟に着いた。

海岸の岸壁に人が三人程の高さの洞窟が口を開けている。

洞窟の中から弱いビリビリを感じる。

ブルースライムが居ることが分かる。


「ここにブルースライムが住み着いて、増殖しているはずだ。他にはバットなんかもいるかもしれねー。で、目的のブルースライムは動きはゆっくりで、攻撃も消化液を飛ばす攻撃しかしてこねー。が、この液が厄介だ。顔に掛かったら、直ぐに洗い流さないと、目がやられちまう。倒し方だが気付かれないうちに殺るか、罠に嵌めて殺るか、ブルースライムの攻撃射程外から殺る方法もある。今回は罠で殺る方法を教える」


俺も狩人て言ってあるので、同じトラップの罠スキルが使える。

弓で遠距離攻撃してもいい気がするが、洞窟では弓は使いづらいかもしれない。

ミッツさんがランタンに火を着けて中に入って行く。

直ぐに外の光が届かなくなりランタンの灯りだけになる。

洞窟自体はある程度の大きさがある為、普通に立って歩ける。


「想像していたよりずっと暗いですね」

「そうだな、光魔法使いや、トレジャーハンターがPTにいると洞窟探索は楽なんだがな。ダンジョンでもない単なる洞窟でPT組んでたら、儲けが無くなっちまうから我慢するしかないな」

「ダンジョンがあるんですね!」

「ああ、俺も何度か挑戦したが、割りは良いがありゃ早死にするな」


いつかはダンジョンにも挑戦してみたい。


洞窟の先の方からピリピリした感じが強くする。

もう近くにブルースライムが居るのが分かる。

ミッツさんが小声で話掛けてくる。


「ラム、この先にブルースライムが居るが、分かるか?」

「はい、分かります」

「よし、この位置から感じれれば上出来だ」


そこから慎重に進みブルースライムの姿を確認したら直ぐに後退する。

トラップのスキルを使って、そこから少し離れて竹槍を構える。

ブルースライムはサッカーボールくらいの大きさで薄い青色の真ん中に赤い核が見える。

動きは緩慢で、こちらにノロノロ這って近づいてくる。

トラップを仕掛けた場所にくると、地面が淡く光、ブルッとスライムが震える。


「おりゃ!」


ミッツさんが掛け声と共にブルースライムの赤い核に竹槍を突き刺す。

ブルースライムは音もなく体が溶けていく。


「いいかー。ラム!まだ近づくなよ!ブルースライムは倒した後に毒を出す個体も居る。少し様子を観てから採取をするからな」


少し待つが、特に変化が無いので採取を開始する。


「毒の次に気を付けなくちゃならねーのが手で触らない。後、飛び散って目に入らないように、目は腕で庇いながら採取しな」


トールさんに準備してもらった採取セットを使って採取をする。

体が溶けてしまい地面は土の為、染み込んでしまい、あまり量は採れなかった。


「よし次はおめーがやってみろや。いいか、ブルースライムにこっちを認識させて直ぐに下がる。次にトラップを仕掛けた場所から、いい塩梅の距離を取るのがポイントだ!わかったらやってみな」


先ほどブルースライムを発見した場所の辺りに、まだ居るのが分かる。


ランタンを借りて近づいてい行く。

どの程度近づくと認識されるのだろうか?

恐る恐る進むとピリッとする感覚がある。

危険を感じて直ぐに後退する。

少し離れ過ぎたが、トラップを発動して待つ。

竹槍を持つ手が汗ばんで滑りそうだ。


「おりゃ!」


スライムがトラップに掛かった瞬間、思いっきり突く。

若干ずれてしまったが、なんとか核に当たりブルースライムは先程同様、音も無く水とかす。

足がガクガクしており、心臓もばくばくしている。


「やりましたよ!初モンスター討伐だぜ!」


謀ゲーム風に叫んでみる。


「そりゃー嬉しいな。俺も初めてモンスターを倒した時はテンション上がったな。初めてにしては上出来だ。ちょっと下がり過ぎな気もするが、安全な距離を取るのは大切だからな、近すぎるより良い」

「ありがとうございます!いやー中々楽しいですね!」

「ブルースライムは血もでねーし、楽だからな。このやり方は狩人の鉄板の狩りの仕方で、他のモンスターにも応用が効くから、ブルースライムで、練習しておいて損はねー」


毒が出ない事をを確認した後、採取をする。

その後、一時間ほどブルースライム狩りを続ける。


「よし、今日はこの辺で終わりにしよう。いいか!調子が良くても油断するなよ。決まった間隔で休憩を必ず入れろ。知らずに集中力は落ちてくるもんだ。慣れてくれば、その辺も分かってくると思うが、最初のうちはとにかく安全重視でいけ、何人も仕事出来なくなった奴等を知ってからよ」

「はい、十分注意します!」


結構奥まで行っていたと思ったが、帰りは直ぐに出口までやってきた。

そこで一旦休憩してからギルドに戻る。


「ほい、お疲れ!これで俺の仕事は終わりだ。一人でやって怪我すんなよ、俺が気分悪いからな」

「はい!十分気を付けます。ありがとうございます!」

「じゃあ、ここに完了のサインしてくれ」


ミッツさんと別れて、リーザさんとトールさんに無事に戻った事を伝える。


「ミッツさんが一緒だったんで大丈夫だとは思ってましたが、無事帰って来てくれてホットしました」


リーザさんの笑顔に癒される。

昼御飯を食べて休憩した後、リカの店で買った油と自分で採ってきたブルースライムの液で石鹸作りをする。

トールさんに声を掛けて石鹸作りを開始する。


「ラム君の行動力は凄いね!たった二日で廃油とブルースライムを用意して、こうして石鹸作りの研究を再開させるなんて、錬金術師はやはり探求心がなくっちゃね」

「ははは、ただ単にやりたい事をやっただけですよ」


苦笑いを浮かべて答える。


早速、昨日の少し鹸化した配合量からブルースライムの量を少し増やし、再開する。


「錬金術!」


廃油とブルースライムを合わせた液体に錬金術をかける。

ピカッと光、光が収まると前回とは違う色になっている。


「トールさんこれって?」

「うん。確かに変化している」

「問題はこれが石鹸になっているかどうかですよね」

「そうだね、ちょっと触ってみよう」


危険があった場合直ぐに洗い流せる様、井戸の側に移動する。

出来た石鹸を触ってみるとドロッとしている。

早速少し手にとって泡立ててみる。

お!結構泡立つ、水で洗い流すとすっきりするがちょっとてがひりつく。


「トールさん石鹸になってますよ!」


トールさんは目を見開いて固まっている。


「トールさん成功ですかね?」

「成功だ!成功だよ!うおおーーーー!」


え!トールさんが吠えてる!

あの静かなトールさんが吠えてる!!


「ラム君!君は大変な物を作ってしまったよ!」

「え?」

「今まで王都ギルドでしか成功していない、レシピを再現したんだよ!これを発表したら大変な事になるよ!」

「おお!やりましたね!」


しばしトールさんの興奮が収まるのを待つ。


「トールさん、まだ完全に成功かどうかは分かりませんよ。まず、しっかり固まるか確認しましょう。まー、固まらなかったらシャンプーとして使えばいいんですけど。あと、使用後にすこしピリピリするんで配合を調整する必要があるかもしれません」

「ここまで出来ていれば後の調整なんてすぐだよ!でも少し興奮し過ぎていたよ。ただ、これは本当に大変な事になる。取り合えず、もう少し研究を仕上げるまで、この話は二人だけの話にしよう」

「そうですね、今後成功した後の、方針についても話し合っておきましょう」


その後、トールさんと材料が続く限り、石鹸作りを作りをした。

俺の魔力は尽きることは無く、その後、今日の分のポーションも製作して納品した。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ