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宝物を手に
ゆっくり書いていこうと思います。
人間には予め決められた寿命がある。
抗うことのできない運命に人は恐怖し悔恨する…
でも…もし初めから死ぬ日がわかっていたらどうだろう?
悔いのないように生きることはできるのだろうか?
これはそう遠くない未来のお話……
「おめでとうございます!元気な女の子です!」
お疲れ様と涙を浮かべる助産師さんと別室に運ばれていく赤子らしき姿を確認すると、安心からか意識が遠のいていった…。
目が覚めると見慣れた病院の天井が見えた。
でも何かが違う。空気というか視線というか。
「そう!私の赤ちゃん!!」
私は周りを見渡したが、病室には夫と主治医と…会ったことのない医者らしき男が座っているだけだった。