トラブル起きます。
各班持ち回りのテストは順調にプログラムを消化していった。
最終テストは設計者本人が担当。
すでに集団雑賀衆では正式に採用決定、本格的に生産を開始した。
3回のテストで机上算出より平均15%、初期機体より出力向上(エンジンは同じ)、機体サイズは5m小さくなり、重量も1t以上軽くなった。
そのため余剰分のエネルギーを武器と制御スラスターに利用する事を考え出した。
この提案は即実行に移され僅か3日で完成。最終テストではフル装備のF-001-T・B・Fがお披露目された。
勿論、武器も智幸の設計が反映されている。(ただし智幸の戦闘スタイルである接近戦使用である)
テスト自体も順調だった。
フル装備による重量増加を全く感じさせないスムーズな動きで張りぼての的を切り刻んでいく。
暫くテストを繰り返して
「調子は凄く良いね。まだ改良は必要になるけど今の時点で他の機体は雑魚になってしまう」
「データもかなり取れた。ベース機としては良すぎるね。後は個々の改良がこれからの課題だね」
テスト時間が終了目前に近づくと警報アラームが各機のコクピットに響き渡った。
「・・・各機に通達。北東に所属不明機が20。内4が先行している模様。出撃可能な機体は発進してください。テスト機は本部に直ちに撤収してください。繰り返します・・・」