表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/56

個人的な思い出

 もう長いこと中国語を勉強しているので、中国語に関する思い出は色々ある。言い間違えて恥ずかしい思いをしたり、日本語にない表現に文化の違いを感じたり、ちょっとしたことを語って行こうと思う。


①打包 da3bao1


 中国人は外食して食べきれなかった時、食べ物をパックにつめて持って帰ることがある。こういうのを中国語で「打包」と言うのだが、日本だとほとんど見られない文化なので最初驚いた。そういえばアメリカでも割と持ち帰るようだ。


②走と去


 両方とも「行く」という意味なのだが、場合によって使い分けないといけない。以前「行かないで!」というつもりで「不要去!」と言ったら「不要走!」だと直されたことがあった。確かに「不要去」と言ってしまうと、「●●に行かないで」という意味になってしまう。同じ理屈で「我死都不走」と言えば「死んでも(ここから)立ち去らない」になる。


③炸鸡と唐揚げ


 日本の唐揚げと中国の「炸鸡 zha2ji1」は似ているけど違う。どこが違うかのかよく分からないので調べてみた。

 唐揚げというのは肉に下味をつけてからあげるのに対し、中国の炸鸡はフライドチキンと同じで味をつけない状態で揚げて後から味付けするようである。

 ちなみに「炸」は多音字で、zha2と読めば油で揚げること、zha4と読めば「爆発する」とかそういう意味になる。間違えてzha4と言えば爆発する鶏になってしまう。


④萝卜ちがい


 萝卜というのは辞書を引くと大根だと書いてあるのだが、人参のことは中国語で「红萝卜」とか「胡萝卜」と言う。まあ大根も人参も似た形状なので中国語では似た言い方になるのだろう。ちなみに中国語の人参はren2shen1と読み高麗人参の意味になる。

 中国語を勉強し始めた頃、中国人の友達が萝卜を貰ったといったので大根をもらったのかなと思ったら、実際に見せられたものが人参でなんで?と一人悩んだことがあった。


⑤好人卡


 日本語で女性が「あなたっていい人ですね」と言って男性をふる言い回しがあるが、中国語にもあって好人卡 hao3ren2ka3と呼ばれている。どうやら台湾から広まったようだが、おそらくは日本の漫画・アニメの影響なんじゃないかな……


⑥电灯泡


 英語でthird wheelと言えば「(恋愛における)邪魔者」の意味になるが、中国語だと电灯泡dian4deng1pao4になる。これはもともと「電球」の意味でなぜこういう意味になったのかよく分からない。

 百度で調べてみたらどうやらもともと広東語の「电灯胆」に由来するようだ。そういえば电灯胆というタイトルの歌があったな。

 皆さんも「电灯泡」にならないようにしましょう。


⑦中国で有名な日本人は?


 中国で有名な日本人は安倍首相などの政治家関連を除くと、「福原愛」と「蒼井そら」の二人である。「金城武」も一応入りそうだがハーフなので除外しよう。ちょっと前まで「加藤嘉一」が有名だったが学歴詐称問題でメディアに叩かれてしまったようである。

 しかし福原愛はともかくとして、蒼井そらが有名なのは一日本人として悲しい。なぜAV女優が中国で一番有名な日本人なのだぁー。

 中国では蒼井そらは「苍老师」と呼ばれ、微博(ツ●ッターのパクリサイト、中国国内で使われている)のフォロワーが1500万人を超えている。

 中国は日本と違い、AVや成人雑誌を売ることが法律で禁止されているため、日本のように普通のビデオ屋で堂々とAVを売ることもできないしAVを作ることもできない。(もちろん売っている所はたくさんある。警察に見つからなければいいのだ)ネットが使える人はネット上で日本のAVを手に入れて見ている。結果、日本のAV女優が大人気になってしまうという事態が発生したわけだ。


⑧「普通话」の重要さ


 中国ではしばしば、「普通话 pu3tong1hua4 標準語」をきれいな発音で話せることが知性や教養と結びつけて考えられる。学校教員を目指す人は「普通话水平测试」という国家試験を受けて二級以上を持っていなければならないし、社会人向けに普通話の発音や文法を矯正する教室もあったりする。例えばenやengと言った末子音のnとngの区別やそり舌音(zh ch sh r)は南方人にとっては難しいのだが、こういうのを直すわけである。

 しかし日本人から見るとどうしてここまで徹底するのかと思うときもある。今まで知り合った南方人や東北人の中には、自分の普通話の発音にコンプレックスを持っている人が少なくなかった。まあ中国の場合国が広いので、お互いみんな自分たちの方言で喋ると混乱することもあって普通話教育に力を入れているのだとは思う。しかしそれで南方人をバカにするのはどうかと思うのだ。さらに、ついでに中国語を話す日本人まで「発音が下手だから馬鹿」みたいなイメージがつきまとってしまうのはどうか。

 日本人はどうせ外国人なのだから、まあ発音下手でもがんばって通じるように喋ればいい。外国語なのだから「頑張って勉強してやってるんだ」ぐらいにふんぞり返っていた方が気が楽だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ