中国語発音攻略 子音編
「はい、bo! po! mo! fo!」
と言って発音練習した思い出のある方もいらっしゃるだろう。
中国語の子音は以下の通りである。
b p m f
d t n l
g k h
j q x
zh ch sh r
z c s
この中で特に難しいのが、
●有気音・無気音の区別 b/p d/tなど 以前紹介しました。
●そり舌音
●LとR
の三つである。これ以外はアルファベット通りに読んでも通じる。(まあcは「ツ」でcaiはツァイになるが、日本語にもあるので慣れれば難しくない)
今日はこのそり舌音とLとRについて見ていこうと思う。
●そり舌音zh ch shとji qi xiの区別
さっそくだが、この三つを読んでみよう。
ji qi xi
「ジ」は分かるけど、後ろの二つは何だ? と思う方も多いかもしれないが、実は日本語にある音である。qiはチ、xiはシである。日本語と完全に一緒なので、「qi」と書いてあったらチ、「xi」と書いてあったら「シ」でOKだ。
しかしxueやxuanと書いてあったときは要注意。この三つの子音の後ろにつくuはüになるので、「シュエ」とか「シュエン」のように聞こえると思う。üがきちんと発音できるようになると、かなり上手に聞こえる。
次に、
zh ch sh
だが、ch shは日本語の「チャ行」「シャ行」ではない。さきほど出てきた「qi」と「xi」が日本語のチ、シなので、慣れるまで難しいかもしれないが混同しないようにしたい。
この三つの子音は日本語や英語、多くの言語にないので難しい。(ロシア語やポーランド語といったスラヴの言語にはある)
簡単に説明すると、その名の通り舌をそり上げて発音する音で「chi」と言うときは日本語で「ら」を言うときに舌をはじくあたりで舌をはじいて発音する。この時iの母音の音価も子音に引きずられて少し変化する。だから吃 chi1とか言うと「チュー」みたいに聞こえるかもしれない。zhはchの無気音で「ヂャ」みたく聞こえるだろうが、まあうまくできなければ濁音のように発音すればいい。
どうでもいいが、このそり舌音ができるようになると中国人にかなり尊敬される(地方出身者だとこの音ができない人も多いので)。
まとめ xi = 日本語の「し」 sh=そり舌音、中国語のsh≠日本語のsh
●LとR
まずはじめに断っておきたいのは、中国語のrは英語のrではないということだ。つまり英語みたくrwという感じで発音するとそれはそれでまたおかしい。
中国語のrは分類でいくとそり舌音である。つまりさっきのchやshと舌の位置は大体同じで、そのあたりで舌を摩擦させる。どちらかというとこれは英語のzやvisionという時のsiの部分の音に近いかもしれない。
あとLについてだが、これも日本語にはない。日本語の「ら行」はLとRのどちらでもない音なので、中国人の耳には勝手にLとして聞きとられる。だから「li」を「リー」と発音したところで問題はないのだが、きれいな発音を目指すなら次のような練習をしてみよう。
まず日本語で「ラ」と言ってみよう。あなたの舌は大体あなたの上の前歯の歯茎のちょっと後ろのあたりについていると思う。
しかしこの時、舌を完全に上の前歯の歯茎の後ろ部分にべったりつけて「ラ」を発音してみよう。ちょっと外人のしたったらずな日本語の発音みたいに聞こえるかもしれないが、これが「L」である。
ちなみに英語やほとんどのヨーロッパの言語のLも同じ音なので、英語ができる人にはそんなに難しくないかもしれない。