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気持ち悪いし?

 後日、無事に治療を終えて意識を取り戻した火錬と恵は同じ病室に収容されていた。

「うー……普通、男女を同じ病室にしたりする?」

 まだ起き上がれない火錬が不満そうに声を上げる。

 幸い、といっていいのかどうかは謎だが、病室は火錬と恵の二人だけだった。

「そう言うなよ火錬ちゃん。男女同室って言うのは結構あるものなんだぞ」

「そうなの?」

「ああ。患者に全く配慮してくれない病院とか、ナースステーションが近かったりすると何かあってもすぐに対処できるからって理由でな」

 少し離れたベッドで横になっている恵が言う。

 恵の方はもう動ける程度に回復しているが、今は点滴中なので大人しく横になっている。

「……後者はともかく前者はちょっとむかつくわね。今の状況がどっちの理由によるものなのか、非常に気になるところだわ」

「そっちは塔宮さんの配慮だろうな」

「塔宮さんの?」

「火錬ちゃんは銃創、オレはバイクに轢かれての治療だ。普通はどうやったって警察の介入が必要になってくる。塔宮さんはそれを嫌ってこういう処置を取ったんだろう。オレ達の入院や治療はこの病院にとってなかったこと・・・・・・になっている。つまり表向きこの病室は空なのさ」

「………………」

「あくまで書類上はね」

「………………」

「だからこそ同じ病室なんだろう。本来存在しないはずの患者を他の患者と混ぜて収容するわけにはいかないだろうからね」

「……だったら個室二つでもいいような気が」

「馬鹿言うなよ。隠蔽しなければならないのに病室の占領数増やしてどうするんだよ」

「それはそうだけど……何か納得のいかないものが……」

 言っていることは分かるのだがどうにも納得できない火錬だった。

「それよりも怪我は大丈夫か、火錬ちゃん」

 恵が起き上がってから言う。

「うん。動くのはちょっとしんどいけど、大丈夫。師匠は?」

「オレはもうかなり回復したぞ。さすがの防護服だな。結構なスピードで轢かれたのに後遺症になるようなダメージがまったくない。あと一週間もすれば退院出来ると思うぞ」

「そっか……良かったね」

「火錬ちゃんはあと一か月は入院な。不味い飯を堪能してくれ」

「う~。嫌な物言いだなぁ。まあ仕方ないけどね。ヘマしたのは事実だし」

「………………」

 仕方なさげに肩を竦める火錬に、恵は複雑な表情になった。そのまま火錬の方まで近づいてから頭を撫でる。

「師匠……?」

「……悪かったな。守ってやれなくて」

 本気ですまなさそうに言う恵を見て、火錬の方が慌てる。

「ちょ、ちょっと待ってよ! 師匠は別に悪くないよ! 私が弱いのが悪いんだから。だかららしくないこと言わないでよっ!」

「らしくないって……」

 若干傷ついた表情になる恵。

「それにしおらしい師匠なんて気持ち悪いし!」

「そこまで言うか!」

「ひゃあっ!」

 気持ち悪いまで言われてしまった恵はさすがにかちんと来たのか、頭を撫でる手で今度は胸を揉んだ。

「ばかーっ! 怪我人に何て事するのよーっ! って、いたたた!!」

 跳ね起きて恵を殴ろうとした火錬だが、傷口が痛んで結局断念してしまう。

「気持ち悪いとか言うからだ! 本気で心配したのに!」

「だって本当に気持ち悪いし!」

「まだ言うか!」

「ひゃんっ! だから揉むなーっ!」

 もみもみもみもみ……


 そんなじゃれ合いを続けていると、病室のドアが開いた。

「………………」

「………………」

「………………」

 入ってきたのは悊人と桐継、そして満月の三人だったが、おっぱい攻防をしている二人を見て絶句。

「……元気そうだな」

 悊人がとりあえずそんな事を言う。

「元気すぎる気もするが……」

 桐継が続け、

「かれんお姉ちゃん。まだ動かない方がいいよ」

 満月だけが真っ当に火錬を心配してそんな事を言った。

「「………………」」

 恵と火錬は気まずさを誤魔化すようにあははと笑った。


気持ち悪いはないよね~

まあ気持ち悪いんだろうけど(^o^)

やっぱり恵は恵らしくおっぱいでも揉んでる方がいいよね!

……い、いいはず?

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