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未開異世界ソロキャンプ ~旅とキャンプとのんびりスローライフ~  作者: 三毛猫みゃー


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第50話 異世界通信ができたら便利だよね

 ご飯を済ませて家に帰ってきている。結局ミケさんはやってこなかったので伝言だけお願いしておいた。最近はシルフィーナたちが夜も一緒にいたし、ここ何日かは鈴ねえがいた。そのために今晩は久しぶりに一人で過ごしている。


 テレビをつけても面白いものがやっていないので、久しぶりにスマホで買った電子の本を読んでいる。仕事をしていた時はずっと夜は一人で過ごしていたのだけど、それがすごく遠い昔のように感じる。まだ半年と少ししか経っていないのにね。


「お、これ続刊が出てるのね。買っておかないと」


 就職したての頃はまだ電子書籍というものが一般的ではなかった。その頃は本屋にも通っていたのだけど、いつからか電子で買うようになって本屋を巡るということが無くなった。それにこの家の近くには本屋がない。


 数年前まではあったようなのだけど、私がこの家を購入した頃には本屋が無くなっていた。そういうわけで本屋へ行こうと思えば車で一時間ほどかかるショッピングモールか駅の近くまで行かないといけない。


「そういえば冬のキャンプってどんな感じなのかな?」


 あちらの世界だと場所で気温が違うのであまり季節感というものがない。私が拠点にしている場所はだいたい春から初夏な感じなので冬のアウトドア製品を用意していない。ただ今後北に向かった場合は雪山でも使えるような装備が必要になるだろう。今のところ行く予定はないけど。


 問題は南の火山地帯だろうか。下手なテントを使うと火山灰が積もったりするのかな? あとは熱そうなので冷感グッズなんかも必要かもしれない。空調服とか用意しておいたほうがいいのかな?


 読んでいた電書アプリを閉じて今度は通販サイトを開こうとしてた所で唐突にスマホに電話がかかってきた。鈴ねえからかなと思って画面を見てみると何故かそこには発信元に私の名前が表示されていた。


「え、何これ怖いんだけど」


 出ようか迷っていると呼び出し音が消えた。これって詐欺電話か何かだろうか? 発信元が自分のスマホって完全にホラーではないだろうか。どうしたものかと考えていると再び電話がかかってきた。画面にはまたしても私の名前が表示されている。


「もしもし……」

『オトハ通じた』

「その声はシルフィーナ? え、なんで? シルフィーナはこっちにいないよね」

『そうよ。今はアースガルズにいるよ』

「じゃあどうして通話ができるの? 電波は届かないはずだよね」

『わたしにもわからないわ。色々いじっていたらたまたまオトハの番号だけつながったのよ』

「それは何とも不思議な」


 もしかすると、私の持つスマホを倍化で増やしたものだから通じているのだろうか? それくらいしか考えられないけど、こちらとあちらで会話ができるなら便利な気がする。


「もしかして通信もできたりするのかな?」

『どうかな?』

「あ、その前に私のほうからシルフィーナの方に電話ができるか試してみようか」

『そうね。それじゃあ一度切るよ』


 チャランという音がなり電話が切れた。ちゃんと通話が切れているかを確認する。そのまま通話履歴を開いて私の名前をタップする。


『通じたよ』

「通じたね」


 お互いのスマホで通話ができることはわかっていたのだけど、世界をまたいでまで通話ができるとは全く想像すらしていなかったので試したことはなかった。これができるなら、鈴ねえがいないときなんかは気軽にやり取りができる。あとは……。


「通信ができるかかな」

『それね。もし通信ができるのなら生配信というものもやってみたいわ』

「それはどうなんだろう。だって生配信だとコメントに返事をしないといけないでしょ?」

『それもあるね。どうしようかな。やっぱりやるなら収益化してからのほうがいいかな?』

「やっぱり収益化するつもりなのね」

『まあね。今はそのための下準備をしている所かな』

「何度も言っているけど身バレは勘弁してね」

『わかっているよ』


 本当にわかってくれているならいいのだけど。とはいえ私も人のことを言えないのが今の状況だったりする。私が不用意にとったシルフィーナとグランディーネの動画をたどって、動画が撮られたのが日本だとバレたことから鈴ねえがやってきたわけだし。今度は日本で動画や写真を撮らないようにしないと。


「それじゃあ次は通信だけど、どうやって試せばいいのかな?」

『ツブヤイッタークロスに写真を投稿してみるとか』

「それがいいかな? なにかいい写真があったりする?」

『今から撮るわ。今日も月が綺麗だから』

「いいかもね。そっちの月は青く見えるから異世界感があるし」

『それじゃあ通話きるよ』


 シルフィーナが通話を切ったのを確認して私はシルフィーナが作った私のツブヤイッタークロスの画面を開く。しばらく待っているとシルフィーナが写真を投稿したようで、青くて大きな月を見上げているグランディーネとウィンティーヌの二人の背中が映っている写真だった。


 これで電話同様に通信もできるということがわかった。電話と通信ができる条件はたぶんどちらかのスマホがこっちの世界にあればいいのかな。その辺りも色々と検証が必要かもしれない。


 もしそうなら私のスマホをこの世界に置いておくことで、リアルタイムつまり異世界の旅をライブ配信できるようになるということだ。

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