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未開異世界ソロキャンプ ~旅とキャンプとのんびりスローライフ~  作者: 三毛猫みゃー


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第27話 倍化ってあまり使い所がない

 昼休憩を終えて再びマウンテンバイクにまたがる。川に沿って北へ走り出す。どうやらシルフィーナが北にあった雨雲をなんとかしたらしく、これ以上は水量が増えることはないと思われる。


「わざわざ北の方まで行ってきたの?」

「行ってきたよ」

「何かあったりした?」

「んー特に何もなかったよ」

「魔物もいなかった?」

「ゲコゲコとかゲロゲロがいっぱいいたかな?」


 名前からしてカエルのような魔物だということがわかる。ゲロゲロとゲコゲコは何が違うのだろうか? 鳴き声が違うのはわかるのだけど。まあ、カエルの容姿を詳しく教えられても困るから聞かないけど。


 いつもの草原とは違い、すぐ近くに流れている川の音をBGMにしながら北へ走る。こころなしかいつもより空気が湿っているのと、川から吹いてくる風がきもちいい。


 シルフィーナとグランディーネの二人は最近お気に入りらしいアニメの歌を歌っている。しっかりスマホで曲を流しながらなのだけど、いつの間にダウンロードしたのだろうか? 異世界にいる間はインターネットに繋がらないのでヨウツーブで流しているわけではないと思う。


 シルフィーナの持つスマホなんだけど、どうやって充電しているのかと思っていた。シルフィーナに合わせたように小さくなっているから、充電器が使えないはずなのだけどと聞いてみた。


 どうも私が倍化で増やしたものは充電が減らないという謎仕様になっているようだった。それを聞いてもしかしたらと思ったことがあり試してみたことがある。私が乗っているマウンテンバイクは電動アシスト機能がついている。


 その電動アシスト機能を使うにはバッテリーが必要なのだけど、そのバッテリーを倍化で増やして予備として持っている。つまりその予備のバッテリーの方を使えば増やしたスマホと同じでバッテリー残量が減らないのではないかと思ったわけだ。


 結果は減らなかった。一日乗っても減ることはなかった。ただなんというか倍化で物を増やすという行為は少しだけ後ろめたい気分になる。窃盗とは違うのだけど、なんかね。


 あと倍化で食べ物とかも増やす気がしない。なんというかね、わかってもらえるかな。何もないとは思うのだけどどうしてもね。そういうわけで今のところ倍化の能力は宝の持ち腐れになっている。


 使い方を色々と考えては見たのだけど、アーチェリーで矢を放つ時に数や速度を増やすとかくらいしか思いつかない。魔法を増やせばと言われそうだけど、魔法は魔力を注ぎ込んで、数や速度を増すようにイメージをすることで倍化を使わなくてもいいので必要ない。


 何か良い使い方はないだろうか。ちなみに体の一部位の大きさを増やすことは出来ませんでした。どこを増やそうとしたかって? いわせんな恥ずかしい。


「さてと今日はこの辺りまでかな」


 マウンテンバイクをとめて、荷物を降ろしていく。テントを張ってローチェアとローテーブルを置く。倍化が使いにくい理由の一つが、増やした物を減らせないのも理由の一つになる。


 ローテーブルがもう一つあってもいいとは思うのだけど、増やしてしまうと物が増えてしまう。不法投棄をするわけにもいかないので不用意に増やせない。ただ全く使えないわけでもない。薪や炭などの消耗品を増やすのに使っている。


 オリジナルさえあれば何個でも倍化で増やせる。荷物を減らす事ができるわけでそういう意味では便利かな。


「今日はホイル焼きにします」

「ホイル焼き?」

「食材をアルミホイルに包んで弱火で蒸す料理よ」


 既に準備は済ませている。クーラーボックスからアルミホイルの塊を取り出して網の上に置く。


 一品目はきのこのホイル焼き。しめじ、しいたけ、えりんぎ、えのき茸、まいたけ、にんにくこれをアルミホイルで包んで十分ほど弱火で蒸す。出来上がったら醤油とお好みでカボスをかけてできあがり。


 二品目は野菜オンリーで。ピーマン、もやし、玉ねぎ、トマト、にんじん、白菜。そこにバターを入れて一緒に蒸す。こちらも十分くらいで出来上がり。


 三品目は鶏むねにくとチーズ焼き。下にもやしを入れて、その上に一口サイズに鶏切った鶏のもも肉を並べる。お酒を少し入れてからチーズをのせる。あとは他と同じように十分ほど蒸して完成。


「それでは、いただきます」

「いただきまーす」

「いただきますわ~」


 最近シルフィーナとグランディーネの二人も、私の真似をしていただきますとごちそうさまを言うようになった。


「チーズがおいしい」


 シルフィーナは鶏むね肉にチーズを絡めて、ビローンと伸ばしながらおいしそうに食べている。グランディーネはきのこのホイル焼きをひらすら食べている。そして私は残っている野菜のホイル焼きを……。あ、あの、少し交換しません? いや? くっいいもん、お野菜もおいしいから。


 結局それぞれが一包ずつ食べきっていた。今度作るときは同じものを三つ用意することにした。きのこと鶏肉も食べたかったです。


 川が近いからかなのか、北へ進んでためなのかはわからないけど、今日は気温が下がるのが早い気がする。流石にまだビールから焼酎に切り替えるほどの寒さではないけど、北にある雪と氷の地域は名前からして寒いだろうね。


 そこにたどり着くまでには、川を渡れる場所が見つかればいいのだけど。

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