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未開異世界ソロキャンプ ~旅とキャンプとのんびりスローライフ~  作者: 三毛猫みゃー


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第22話 こいつはきっとジャイアントバイソン……大きくない

「ね、ねえ、あれ何?」

「モーモーよ」

「モーモーですわ~」

「いやいや、え? あれがモーモー? え?」


 どこからどう見てもモーモーという可愛らしい名前の生物に見えない。いや、モーモーと鳴いているから間違ってはいない。間違ってはいないのだけどデカすぎる。まだ距離があるので正確な大きさはわからないけど、高さだけでも十メートルほどあり体長は二十メートルほどあるように見える。更に頭から左右に広がっているツノも十メートルほどありそうだ。


 私はあれを知っている。地球ではとっくに絶滅している生物、ジャイアントバイソンと呼ばれているものだ。ただその大きさは地球にいたと思われるジャイアントバイソンよりも倍ほどの大きさがあるのではないだろうか。


 そんなモーモーが群れをなしている。十匹やそこらではなく、百匹近くいるように見える。そりゃああんなのが群れで襲ってきたら大抵の生物は生き残れないと思う。


「とりあえず避けて行こうか」

「モーモーはおとなしいから、このまままっすぐ行ってもいいと思うよ」

「モーモーはかわいいですわ~」

「いやいや、あれはどう見ても近寄っちゃだめなやつでしょ」


 まだこちらに気がついていないようなので見つからないうちにさっさと移動したほうがいいだろう。あんなのどう考えても近寄っただけで踏み潰される。


「ほら行くよ。どちらにしてもそろそろ晩ごはんの準備もしたいし」

「なら仕方がないね」

「ご飯ならしかたないですわ~」


 モーモーに見つからないように一度来た道を戻る。視界からモーモーの群れが見えなくなったところで進路を南に変えて暫く進む。一時間ほど南に走った辺りで今日の移動は終わることにした。


「これだけ離れれば大丈夫よね?」

「そうね。モーモーは近くにいないわ」


 シルフィーナの言葉を聞いてやっとホッとできた。異世界の魔物怖い。魔法が使えるからといってあんなのどうにかできる気がしない。念のためにアーチェリー一式も持ってきているけど、きっと毛皮に阻まれて皮膚に刺さることはないと思う。


「それじゃあテントを張るわね。周りの警戒をお願いね」

「わかったわ」

「わかりましたわ~」


 マウンテンバイクのスタンドを起こしてとめる。マウンテンバイクのリアキャリアからテントを取り出して広げる。ワンタッチテントなのですぐに組み立ては終わる。念のために一度テントの中に入り異世界渡りがちゃんと出来ているのか確認をしてみる。入口を一度閉めて開くと家の庭に出ることが出来た。


 今回のように長距離移動をしたのは初めてだったので、ちゃんと異世界渡りができたことにホッとした。再び異世界渡りで元の場所に戻る。マウンテンバイクに乗せていたバックパックから荷物を取り出していく。


 いつものローチェアにローテーブル、そして焚き火台。今回は薪の代わりにオガ炭を持ってきている。薪の方がキャンプ感はあるけど、オガ炭は煙やにおいが殆どでないらしい。そのためこっちのほうが魔物のいるこの世界ではいいと思ったので用意した。


 火がつきにくいという欠点はあるようだけど、その辺りは動画で確認済み。着火剤に火をつけて、その上にオガ炭を並べていく。そのまま置いておけばいいらしい。それから前回は用意していなかった火消し袋もちゃんと用意している。炭は土に還らないというのは知らなかった。


 さて今晩のご飯はあらかじめ作って置いたものを焼くだけの状態にしている。オガ炭全体に火がついたのを確認して網を乗せる。クーラーボックスから作っておいた串焼きにタレを付けて網の上に乗せていく。


「シルフィーナ、グランディーネ、ご飯の準備が出来たよ」


 そう声をかけると、見回りをしていた二人が飛んで戻ってくる。


「どう? 周りに魔物とかいなかった?」

「大丈夫よ」

「だいじょうぶですわ~」


 大丈夫らしい。


「二人は何を飲む? いつも通りビールでもいいし、アルコールの少ない缶酎ハイも用意してるよ」

「缶酎ハイ? 新しいお酒なら飲んでみたい」

「わたくしはなんでもいいわ~」

「それじゃあ二人は缶酎ハイにしておくね」


 クーラーボックスからビールと缶酎ハイを取り出して、缶酎ハイは小皿に注ぐ。ペットボトルのキャップだとすぐに飲み干すのでちょうど良さそうな小皿を用意した。


「んー、わたしはビールよりこっちが好きー」

「わたしはもう少しアルコールが濃いほうがいいわ~」


 シルフィーナは酎ハイでちょうどいいのかもしれない。ビールだと一口でダウンしていたけど、酎ハイの場合は少し酔う程度に見える。逆にグランディーネには酎ハイは物足りなかったようだ。


 串焼きが焼けたので、何本かを二人用にお皿に置いていく。私も一本さっそく食べてみる。まずは定番の鳥のもも肉から。炭火で焼いたためか普段よりも美味しい気がする。


 今回は焼き鳥以外にも色々と用意した。アスパラに豚肉を巻いたもの、レタスに豚肉を巻いたもの、チーズに豚肉を……豚肉ばっかりな気がするけどきっと気のせい。なんかいろんな具材を豚肉で巻くとそれっぽい串焼きができるのが悪い。美味しいし。


 結構な量を用意していたのに、相変わらずシルフィーナとグランディーネはパクパク食べる。あの体のどこにっていうのは前に言ったけど、本当にそんな感想しか出てこない。


 かくいう私も、今日はマウンテンバイクの移動で運動をしたのでいつも以上に食べた気がする。ちゃんと運動をしたから体重は増えないよね?

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