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10年前の記憶  作者: i
4/4

秋:実る思い

「あああああ!!!もう疲れた!!!!!!」


1人声を荒げる。

思うように仕事が進まず、涙が溢れてくる。


何をやっているのだろう、

空回ってることを実感し落ち込む。

頑張りたいけど頑張れない。


そんな時は写真フォルダを見返し、過去の頑張っている自分を見て奮い立たせるのがいつもの習慣だ。


勢いよくフォルダをスクロールすると一枚の写真に目が留まった。



宮くんだ…



友達に宮くんへ対する気持ちを打ち明けて、体育祭の時に写真を撮ってもらった宮くんとのツーショット。


そこに写っている自分はまだあどけなく、少し照れながらも幸せいっぱいの笑顔でカメラを見つめていた。




あの運命のXデー。

 




あれから抱き始めた宮くんに対する気持ちをずっと考えている。




ドイツ語で会えた。


嬉しい。


なんか宮くんの柔軟剤っぽい匂いする。


あの後ろ姿宮くんだ。


ドイツ語終わっちゃった。


次会えるの一週間後か。


寂しい。


早く水曜日にならないかな。


待ち遠しい。



いやいやいや、この気持ちなんだじゃない。


こんなこと考えてるのは確実に気になってる証拠じゃん。




…私、宮くんのこと好きなんだ。



最初はただの友達の友達。

全く興味もないし、この先仲良くなる未来なんて想像できなかった。

でも今じゃ仲良くなるどころか好きになっている。


自分の心境の変化にびっくりした。



いままでも誰が好き?誰が気になっている?と恋バナはよくしていた。


その時はなんとなく同じ部活で仲良い男の子のことを気になるかもと話していた。

そう思っていた気持ちは嘘ではない。


でも。


宮くんに対する気持ちが圧倒すぎて、あれは恋じゃなかったと思い知らされる。


だって。


ドイツ語で先に先に座っていたら隣に来てくれたことに喜んでいたり、



ドイツ語以外でも会いたくて、宮くんの近くのクラスの友達のところに遊びに行ったり、



移動中に偶然少し前を宮くんが歩いていることに気づきこっち見ないかなーと思った瞬間、振り返ってのんちゃーんと声をかけてくれたことに歓喜したり、



水曜日が祝日だとこれでもかというくらい落胆したり、



ちょっとでも可愛く思われたくて自分磨きを始めてみたり、



部活がないテスト期間にみんなで帰る時じゃれあえてそれだけで幸せだったり、



町で偶然会った時、普段は私から声をかけるのに宮くんが先に気づいてくれて大興奮のまま3日間くらいテンションが高かったり、


こんなに気持ちが忙しいのは初めてだった。


ずっと楽しくて、もどかしくて、苦しくて。



きっとこれが私の初恋だった。




宮くんのことが好きと自覚してから気がつくともう冬が迫ってきていた。

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