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迷人戦記  作者: すわっこ
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師匠を追って

修行が始まって二週間が過ぎた。迷人は森の中でいつものように仙術の修行に励み、昼食を食べる為魚を持って家に帰る。


すると机の上に置き手紙があるのを見つける。


迷人へ。

私が追っていた魔物の行方が分かったわ。

明日の朝までには帰ると思うから大人しく仙術の修行を頑張って待っててね。

師匠より。


僕が行っても足手纏いだし言われた通り修行頑張るか。


焼いた魚を食べながら仙人の事を考える。


あの魔物、かなり強そうだったよな。師匠も修行の時に見せてくれた仙術、凄かったけど。やっぱり心配だ。


でも行き先が書いてないし下手に動いて逆に迷惑を掛けるかもしれない。


とりあえず午後の修行を頑張るか。


昼食を食べ終わると迷人は森の中で瞑想を始めた。


だが頭の中は仙人の事でいっぱいでそれどころではなくなってしまっていた。


あーダメだ!やっぱり気になる。あっ、もしかしたら……


迷人は心の中で強く仙人の聖力を意識してみる。すると仙人の聖力を微かに感じることができた。


日々修行をしている内に迷人は聖力自体を感じることはできるようになっていた。


行っても迷惑をかけるかもしれない。でも何か助けになれるかもしれない。迷人は仙人の聖力を辿っていった。


日が暮れ始め辺りは薄暗くなっていた。平原を抜け、迷いの森手前の岩石地帯を進んでいると仙人の聖力の途切れを感じる。


あれ、おかしいな。


確かこういう所は聖力が少ないって師匠が言ってたけど聖力を感じる事に関係はないと思うんだけど。


そこで思いついたのは自分の世界の携帯電話の事だった。


電波の届かない所にいらっしゃるか電源が入っていません……もしかしたら……


迷人は聖力が途切れている所まで一目散に走った。するとそこに洞窟を見つける。


間違いない、ここだ。


迷人は唾を飲み込む。


考えていても仕方ない。ここからは細心の注意を払って進もう。


夜になるとこの世界は月明かりしか明かりがない為、予め油を染み込ませた布を用意していた。それを近くに落ちていた木の棒の先端に巻きつけ松明を作ると一寸先は暗闇の洞窟の中へと迷人は姿を消した。

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