名前で呼ばれたいから名字だと嘘をつく
シャイなあなたは
一度も視線を合わせようとしない
あなたの背中の丸まりを
もう覚えてしまったよ
まわりを見ていないようで
突然優しさを差し出す
あの日渡されたタオルは
ふわふわしていた
今までもずっとそう
名前を呼んでくれなかった
私の夕イプはそういう人ばかりだった
だからフルネームを言ったら
決まって名字で呼ばれた
付き合ったって下の名前で
呼ぶことを拒まれ続けるよ
名前で呼ばれたいから
もっと近づきたいから
下の名前を名字だと
嘘ついてその時を待った
名字みたいな名前だから
どちらにもとれる名前だから
あなたが信じてくれること
信じて待っているよ
フルネームを聞いてくるような
人ではないからたぶん
呼んでくれるよね 未来のダーリン
キョドるあなたは
確認しないと行動ができない
あなたの首が心配だよ
会釈しすぎているから
私の眉間のシワから
体調不良に気が付いて
探してくれたベンチには
ぬくもりがあった
今までとは違った
優しさの姿やカ夕チが
待ち合わせ時間一分前に
合わせて来る人で
待つ人待たせる人
両方の負担を減らす
それが一番楽なんだと
背中向けて あなたはつぶやいた
歩行者信号の前 青色が点滅する
そこにあなたの声がした
後ろから大きな叫びで
でもそれは名前じゃなかった
私の名前ではなかったよ
誰にでも使える呼び方
特別じゃない言葉
あのう そんな呼び方だったよ
ずっとそれだよね
それしか呼んでくれない
呼んでよダーリン
名前で呼ばれたいのに
もっと近づきたいのに
下の名前を名字だと嘘ついて
待っていたのにね
名字みたいな名前だから
どちらにもとれる名前だから
あなたが信じてくれること
信じていたんだけど
私の名前を呼ぶことさえ
恥ずかしいようで
まだ呼んでくれてないね
ダーリンダーリン
恥ずかしかったらハニーでもいいよ
ダーリンダーリン 愛しのダーリン




