表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
紡ぎ、紡げば、紡ぐとき  作者: 大場冥加
54/100

名前で呼ばれたいから名字だと嘘をつく

シャイなあなたは

一度も視線を合わせようとしない

あなたの背中の丸まりを

もう覚えてしまったよ

まわりを見ていないようで

突然優しさを差し出す

あの日渡されたタオルは

ふわふわしていた


今までもずっとそう

名前を呼んでくれなかった

私の夕イプはそういう人ばかりだった

だからフルネームを言ったら

決まって名字で呼ばれた

付き合ったって下の名前で

呼ぶことを拒まれ続けるよ


名前で呼ばれたいから

もっと近づきたいから

下の名前を名字だと

嘘ついてその時を待った

名字みたいな名前だから

どちらにもとれる名前だから

あなたが信じてくれること

信じて待っているよ

フルネームを聞いてくるような

人ではないからたぶん

呼んでくれるよね 未来のダーリン


キョドるあなたは

確認しないと行動ができない

あなたの首が心配だよ

会釈しすぎているから

私の眉間のシワから

体調不良に気が付いて

探してくれたベンチには

ぬくもりがあった


今までとは違った

優しさの姿やカ夕チが

待ち合わせ時間一分前に

合わせて来る人で

待つ人待たせる人

両方の負担を減らす

それが一番楽なんだと

背中向けて あなたはつぶやいた


歩行者信号の前 青色が点滅する

そこにあなたの声がした

後ろから大きな叫びで

でもそれは名前じゃなかった

私の名前ではなかったよ

誰にでも使える呼び方

特別じゃない言葉

あのう そんな呼び方だったよ

ずっとそれだよね

それしか呼んでくれない

呼んでよダーリン


名前で呼ばれたいのに

もっと近づきたいのに

下の名前を名字だと嘘ついて

待っていたのにね

名字みたいな名前だから

どちらにもとれる名前だから

あなたが信じてくれること

信じていたんだけど

私の名前を呼ぶことさえ

恥ずかしいようで

まだ呼んでくれてないね

ダーリンダーリン


恥ずかしかったらハニーでもいいよ

ダーリンダーリン 愛しのダーリン

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ