表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

その4

朝の鐘が鳴る。私はいつものように大口を開けて欠伸をする。

登校する生徒たちに混じり歩く眠たげな朝のこの時間が嫌いではない。



人々の会話を耳にしながらうとうとしながら歩くのだ。転生前では満員電車の中でそれをやって目的の駅で降りるのを忘れそうなこともあった。


小鳥のさえずりを聞きながら歩いていると「おはよ~!」バジッと背中を叩かれた。

見るといつも元気なセフティだ。どうして朝からそんなに明るいのか。

その明るさで自家発電して電気とか発電しそうだ。


「おやすみ~」

「おい!寝ようとするなよ!」

「えへへ~」

「いや、褒めてないからね?なに、嬉しそうな表情してるのさ」

「まあまあ。そんなことよりさ。今日は野外授業だよね~」

「そだね。お、珍しく乗り気?」

「そうだね。薬草ただで採取出来るし。それに……」

「ん?なに」

「今日は良い天気だしさ。日当たりの良い場所で眠れそう」

「寝るなよ」

あまり幸せそうな私の表情を見て呆れるセフティ。

月一くらいで薬草学の授業で薬草採取の授業がある。

して薬草の他にもキノコや山菜が取れるのだ。


天ぷらに上げて塩でいただくと美味しいです。

ホントは天ぷらそばを食べたいけどこの世界にはないよね。



もちろん転生したなんてことは話してない。

話したとこで証明のしようがないからね。

証明するための努力よりだらけるための心地よさを突き詰めたい。


ミリー先生の説明は心地が良い。

昔は吟遊詩人だったらしく各地を歌いながら回っていたらしい。

しかし、その歌声プラス座学なのが眠くなってしまう。


この後の課外授業で目が覚めるだろうか?

枕持ち込みオッケーならいいのにな~。






「ふわぁ~あ!」

大きな欠伸と伸び。これこそ寝起きの至高。

それなのにセフティは私のことを呆れた感じで見てくる。


「もったいない」

「ふぇ?睡眠時間が削られて実習中なのが?」

「ちが~う!あなたがよ!」

「私?」

なにがもったいないのか?自分を指差してきょとんとする。


「あなたは美人なのにだらだらしてるんだもん!

そのくせナチュラルメイクで十分な可愛さ!くぅ~!」

「ははは。それはど~も。いつかイケメン貴族に見初められて結婚してだらだらするのが夢です~」

「あっなったっね~!」

あ。薬草むしってるよ。駄目じゃんか~!

薬草は大切なんだから。これをいくつ持ってるかによって風邪にも効果あるんだよ。



「おいおいなにサボってんだよ?」

「ロフト。あなたもなにか言ってやってよ。

シルリカったらこんなに可愛いのにだらけてるから、彼氏も出来ないのよ!」

「ま、まあそれはそれでいいじゃないか。

ただ、だらけてるのはどうかと思うぞ?」

「ならあなたが私のお婿さんになって養ってよ~」

「んな?ば、ば~か!なに言ってんだよ!」

慌てるロフトを見てクスクスと笑うセフティ。


「な、なんだよ?」

「ふふ。相変わらずウブなんだから。

この森の緑に負けないくらいウブよ~」

「なにそれ~?」

私たちはわいわいおしゃべりしているので、普通なら先生に怒られるとこだけど、そんなことはなかった。


甘やかされてる訳ではない。話しながらも魔物は襲ってきている。

しかしそれを、目にも止まらぬ速さで私が仕留めています。

最小限の動きでね。だってあまり動きたくないから。


なので回りにある魔物の山でいっぱいなのだ。

これは解体屋に持っていくか、ロフトかセフティに解体してもらう。

私は無理。血がどうとかと言うよりもだらだらしていたいから。





「今日は沢山狩ったな~」

「そうだな。てか薬草より魔物の方が多くて先生も呆れてたな」

「だね~。そうだそうだ。週末いよいよクエストだね」

放課後。掃除をしながらいつものように喋っている。

私は無駄に疲れないように掃いている。


ホントはクリーンとクリーナルとか周りを清潔に保つ魔法があるのだけど、怠けては駄目という教訓なのか知らないが、体を動かして掃除をすることになっている。


ちなみに足で雑巾がけしてたら委員長に怒られたよ。えへへ。



「週末はごろごろ~じゃなかった!

そうだった。マリアとクエストだね」

「そうだな!あんな素敵なわがままボディ……おっと」

「今、なんと?わがままボディ?」

私がジトッと見詰めるとそっぽを向くロフト。やはり男の子だな。

この前マリアのこと話したら、ツンツンしてたのにさ。


「ま、まあ体調管理はしっかりな」

あ。誤魔化した。でもそうだね。

でも風邪は引きたくないけど風邪引いたらベッドでぬくぬく出来るからいいよね~。


ご飯もフルーツも出てくるしね。わがままでメロンが食べたいと言ったこともある。


「でも、マリア様は強いから安心だよね」

ニッコリと笑い私の肩に手を置く。

レディなのに練習だこが出来ているその手に私の肩が惚れてるよ。

そうだね。まだ、べてらんの域は出てないパーティーだからね。

それにしてもなんで私たちとパーティー組むんだろ?

百合百合したい訳でもないよね?

まあ、貴族様に迷惑かけないように準備……めんどくさいけどそっちを頑張らないと。

ネットで注文出来たらいいのにな~。



つづく

思いつきでかいてしまったけどどうしよ?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ