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アリス・ウィズ・ラビットワークス  作者: 結城リノン
第二章 ネザーラビティア編
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第四話 護衛とネザーラビティア

アリスたちは、盗賊を改心させて近隣の街との交易も始まりっていた……

アリスがおぜん立てする形で始まった交易は、順調に続きアリスたちは有名になっていた。

そんなアリスたちは、一路。ネザーラビティアへと足を進める。

 盗賊を改心させ、無事に炭鉱夫として復活を果たした盗賊たち。地域との交流も深まり、最初こそわだかまりはあったものの、時間が解決してくれると思っていたアリスの予想通り、交易が盛んになり外貨を獲得できるようになっていた。

 そのため、身の危険を冒してまで盗賊をする必要がなくなったこともあり、地域は平和になっていった。アリスたちは炭坑の近くにある街にしばらく滞在していた。そんな中、盗賊がアリスの助言で更生したことが町中に広まった。

 そのため、アリスたちは地域の立役者となってしまい、一躍注目の的になっていた。


「宿代はいいからねぇ。あんたたちにはお世話になりっきりだよ。」

「いや、そんな……」

「それに、盗賊たちを改心させたのが一番大きいね。このあたりも平和になるよ。」

「そ、そうですか……」

「それにねぇ。平和になったことで、かえって観光客が増えてこっちの懐も潤っちゃって。」

「ほんと、アリス様々さ。」

「そうなんですか……」


 盗賊に身をやつしていたラフィアの幼馴染のラフィラスは、アリスたちと行動を共にするようになった。ラフィアも幼馴染が盗賊に身をやつしていた時は激高していたが、無事に盗賊を脱することができたこともあり、会えなかった時間をうめるように話題が尽きなかった。


「盗賊になった理由は、あれだけど……。どうして、私を頼ってくれなかったのよ。私たち、そんな仲じゃないでしょ?」

「あの時は、そんなこと。頭に浮かばなかったんだ。それに、ラフィア様に迷惑をかけたくなかったの……」

「そんなの……。まぁ。昔から、ラフィラスは自分で抱え込みがちだったけど、そういう時こそ、私を頼ってほしかったよ……」

「ラフィア様……」

「それに、“様”はつけなくていいからね。」


 改めて仲間になったラフィラスは、申し訳なさそうな表情をしながら、アリスたちに進言をする。それは、盗賊たちを改心させたことが、ラフィラスの決心させたのだった。


「あ、あの。アリス様。」

「ラフィラスちゃん。私も、様はいらないからね。」

「は、はい。アリス。私事で申し訳ないのですが……」

「いいよ。」

「これからは、ネザーラビティアに向かってみては、いかがですか。」

「ネザーラビティアって、確か……」

「はい、私の…祖国です……」


 商業の国として知られていたネザーラビティア。しかし、クラリティア人への依存度が高く、そのシステムの多くがクラリティア人任せだったことが仇となり、貧困への道を歩んでいた……

 文明の利器を謳歌していたネザーラビティアは、一気に文明水準が逆戻りし、数十年・数百年後退したといわれるほどの状況になってしまっていた。そのため、貧富の格差が拡大してしまっていた。


「私がいたころは、まだそこまで格差が拡大していませんでしたが、気になって……」

「そうよね。ラフィラスの祖国だし、私からしても、ほっておけないからなぁ~」

「それもそうだし、私も様子見てみたいし……」


 そんな会話をしていると、店主がアリスたちの話を聞いていたようで、アリスたちに助言をする。


「あなたたち、城に行くのかい?」

「えぇ。それが……」

「城に行くのなら、正門<せいもん>からはいかない方がいいよ。」

「どうしてです?」

「正門からだとね、客引きがひどくてねぇ。行けたもんじゃないのさ。」

「そんなに……」


 ネザーラビティアは街道の交点に築かれた城塞都市で、近くの炭坑も領地の一部だった。そのため、王都との関連も高く交易も盛んにおこなわれていたが、戦以来。国交すら断絶していると同じ状態になっていた。

 そのため、正門から出入りするのは観光客だけで、それ以外の交易商人などは、裏側から入るようになっていた。


「だからね、裏手側から入るといいよ。」

「ありがとうございます。」

「なに、いいってことさ。」


 それからアリスたちは、ネザーラビティアへと向け歩いていく、道中は終始平原で見通しが利き遠くには城壁が見えていた。

 高くそびえたつ城壁は、遠目から見れば立派な城壁だったが、近づくにつれ手入れが行き届かず、ところどころにツタが絡み古代遺跡の様相を醸し出していた。その様子に、ラフィラスはショックを受けていた。


「あれほど立派だった城壁が……こんなにも……」

「交流が無くなって、こうも簡単にボロボロに……」


 街道を歩いていくアリスたちは、手前の街で知った裏手から入ることにする。城壁をたどり、裏手に回ると確かにそこからは普通に入ることができたのだが……


「なに……ここ……」


 城壁の中に入ったはずのアリスたち、しかしそこは城壁の中の生活とは思えないほどのスラム街が続き、かえって治安が悪い光景が広がっていた。治安を守るはずの兵士すらいなく、ところどころ破けた麻布を服のようにしてきている住人すらいた。

 ところどころに、街灯こそあるものの、街灯にはほこりがかぶり蜘蛛の巣だらけになっていた。


「これが、ネザーラビティア?」

「信じられないけど……一応。城壁の中みたいだ……」


 アリスたちは散々たる状況に困惑しながらも、安い宿屋を見つけて当面の拠点にすることにした。相部屋に用意されたベッドに腰掛けながら、アリスたちは今後の相談をすることにする。


「アリス様、これからどうしますか? 一応、ネザーラビティアには入りましたが……」

「それなんだけど、城内を巡ってみようかと……」

「でも、治安。悪そうだよ。来るとき見たでしょ? 下手に歩いたら、なにされるか……」

「確かにそうだけど……まずは、ネザーラビティアを知らないと……」


 ネザーラビティアに到着したアリスたちが目撃したのは、スラム街と化した市民たちの姿だった。そんな、荒廃した都市と化していたネザーラビティアで、アリスは活動を始めます。

ネザーラビティアに到着したアリスたちは、目の前に広がる想像の斜め上を行く散々たる光景に驚いていた。

都市内の安宿に拠点を設けたアリスたちは、ネザーラビティアを知るために行動を始めます。

次回、第五話は…

アリスたちはネザーラビティアの情勢を調べ始める。

そこには、もがいた挙句に最悪の状態へと陥っていた状況が見えてしまっていた。

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