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淡い夢

作者: 鉋心繋

「心繋〜大好き♪」

一日はこの一言で始まる。

「はいはい。ありがとうございます〜!」

「ケチ〜素直に言えばいいじゃん。貴方が好きって☆」

「あんた...馬鹿じゃないの?」

--日常...

でも私にはこの男が怖い。

昔の事を思い出してしまうのだ。

あの頃は忘れたくても忘れられない日々を送っていた。

毎日の様に私を傷つける男.........

「鳴海優翔」

優翔は私が高校の入学式の新入生代表挨拶をしたのをきっかけに好きになったという。

私は挨拶をしたのを後悔していた。

友達から聞いた話では優翔は結構モテるらしい。

そのせいで私は毎日の様に嫌がらせ...。

優翔はこの現実を知っているはずがないだろう。

自分のことしか考えていない。

まさにコイツの事を言うのだ。

この言葉を毎日聞いていたらあと3ヵ月で卒業する事に気付いた。

イジメはシカトという追放ゲームしかなくなり、復讐心が沸いて来たところだ。

だから私は言った。

我慢が出来なくなった。

「あんたのせいで3年間いじめられてたんだから!!もうつきまとうのやめて!」

「誰にいじめられてたの?」

「あんたの事を好きな女子全員!!」

すると優翔は走り出した。

私は逃げたのかと思ったから教室に戻った。

〜キーンコーンカーンコーン〜?「なんで放送?」

「こんにちは〜鳴海優翔です!突然ですが今イジメをしている人に告げます!男はイジメをしている女は嫌いだよ♪て事でイジメはしない様に〜じゃあね〜」

この放送が終わると女子全員が私の方を見て来た。

睨んでるのかなぁと思った。

「今までごめんね…嫉妬してたの…許して…?」

女子が謝ってきた。

私は女子という人間が時々分からなくなる。

気分によって性格を変える。

でも男の前の性格は同じ……。

いつも思う。

「女って怖い…」

………と。

優翔が走って来て私の肩を掴んだ。

「もう大丈夫だからね…はぁ…心配…するなよ…疲れた。ちょっと酸素が…」

と言って私のファーストキスを奪った。

周りにいる人は顔を隠してる。ちょっとだけ目が見えたけど。

「あぁ〜ありがとう。お陰で助かったわ」

「私…ファーストキスだったのに…酷い…最低…大っ嫌い!」

「三年C組の鳴海優翔。今すぐ職員室に来なさい。」

優翔は何も言わずに教室を抜け出して走って職員室に行った。

泣いている私を友達が慰めてくれた。

さっきまで私をいじめてた人達だったけど…それからの一日は

「心繋〜ごめんね」

に変わった。

私は毎日の様に流れるこの言葉を毎日の様に無視し続けた。

優翔もあれがファーストキスだったという事を知ったのは後の事だった。

一年に一度の行事。

「文化祭」

私の学校は卒業間近にして思い出をつくってもらうという考えで勉強はその前に終わらせる。

私と優翔は同じクラスで出し物について話し合っていた。

「えぇ〜出し物は何がいいですかぁ?」

色んな意見が飛び交う中委員長が口にだした。

「文化祭の実行委員長は鳴海優翔さん。副委員長は神流心繋さんに決まりました。2人ともよろしく願いします。」

皆にハメられた。

周りを見るとニヤニヤしていたからすぐに分かった。

「意義有り!!」

「意義なし!!」

意見が二つに分かれた。

多数決に持ち込まれた。

意義有りは一人。

意義なしは十九人。

先生は青春が決めた方にとかなんか言って意義なしになった。

私はまんまと引っ掛かった。

「心繋〜副委員長…嬉しいしょ?」

「何処が?あんたと一緒って所を抜くと良かったかもね!!」

私達はそれから放課後残って出し物案を計画した。

「これでいいしょ?」

「うん」

「ここのはいい?」

「うん」

私は「うん」としか話さなかった。

それにむかついた優翔は私の口に口を近付けた。

「やめてよ!」

「俺本気なんだけど」

「やだ…んッ…ッ…」

優翔はいつもと違って男を出していた。

私は気を失い学校で一晩過ごした。

「…ッ…あれ?」

「あぁ…心繋。おはよう」

隣には優翔。

全てを思い出した。

けれども私は昔から決めていたのだ。

―ファーストキスの相手と結婚する―と………

だから私は嫌がった。

「男」

を見せて欲しくはなかった。

なんだか幻滅しそうで怖かったから。

優翔とは幼稚園が一緒だったのだ。

優翔は私の初恋の人。

私は小さい頃ドラマで見た様に好きな人に手紙を書いた。

次の日手紙を渡そうとすると優翔はそれを鼻紙として使ったのだ。その日から私は優翔を軽蔑する様になった。

優翔はこの事を知らない。覚えていない。

記憶の中にも入ってなかったのだ。私は。

それがショックだったのに今頃好きとか言われて好きになれるはずがないじゃん。私は毎日そう思った。

私は優翔にこの事を言う事にした。

「優翔…今時間ちょうだい。話があるから」

私は屋上に優翔を呼び出した。

優翔は完全に告白と勘違いしていた。

「あのね、優翔は覚えていない事なんだけど私の初恋の人は優翔なの…」

「……マジ?」

コクンとうなずいて話を続けた。

「だから私は手紙を渡そうと書いたの。次の日優翔に渡したよ…だけど優翔は何したと思う?」

「さぁ〜?」

「…鼻紙として使った…私に傷をつけたのは優翔なの。今更好きとかなんとか言われても好きになれるはずがないの。あの印象が強すぎて。優翔は覚えていないと思うけど私達幼馴染だったんだからね?入学式だって初め見ただけで優翔のこと分かったし…ずっと好きだったんだからね…こんなに軽くなっていてびっくりしたんだから…」

優翔はびっくりしたように私の顔を覗きこんで言った。

「俺あれからあの手紙読んだ」

そして優翔は10秒位黙って言った。

「もしかしたらお前みーちゃん?」

そう、私のあだ名。

優翔は私の事を覚えていてくれた。

私は嬉しかった。

「…なぁ俺らって両思いだよな?」

コクンとうなずくと優翔はニタリと笑って私に襲いかかって来た。

私は優翔に包まれた。今までの事を忘れるくらい優翔が大好きになった。

けれども幸せな日々は普通の人よりも続かなかった。

優翔が友達をかばって万引き犯だと言い始めたのだ。

友達はいっきに少なくなり人が変わって来た。

「君は本当に万引きをしたんだね?」

しょっちゅう先生に呼ばれてお説教を受けて…。

優翔が優翔じゃ無くなる様な気がしたから私は叫んだ。

「何も優翔の事分かっていないくせして犯人犯人言うなんて最低だよ!!」

その一言を最後まで言い終えると10分位かかったけど生徒が全員味方についてくれた。

生徒会の裏番長と呼ばれている人をぬかしては…

「実際に彼は万引きを認めているんだ!口出ししてどうなる!」

私は言い返されたら燃えて来ちゃうタイプ♪

戦いたくなって来た。戦う為に準備をした。

「ねぇ優翔…大好きだよ」

「俺も…大好き」

毎日愛を確かめ合ってから作戦を練った。

でもなかなか案は浮かばなくてとうとう処分が下される日が来た。私達はその友達をかばったとは言いたくなかった。

実はその友達は前科があって、次犯罪を犯したら退学処分が言い渡される所だったのだ。ちなみに優翔の大大大大親友…私でもかばいたくなる。

でもそれを他の人は知らない。

―放課後……

会議が行われた。

出席者。

学校職員、優翔、関係人物……

優翔にとって不利だった。

「これから鳴海優翔の処分を決める会議を始めます。まず始めに鳴海優翔君、何か言う事はありませんか?」

「あの…万引きなんかやってません。一つ質問なんですけどなんで万引きなんかで」止まった。

そしてすぐにまた話始めた。

「どうして…退学になる?」

先生は笑いながら言った。

「クズだからだよ!」

生徒は全員立ち上がった。

「髪型とかそういうので人を決める先生の方がクズだよ!!」

PTA会長はバカバカしくなってきたので帰った。

この話は無くなった。

……一件落着??

そして一週間後

ある紙が貼られた。

「以下の者を次の生徒会の人材として使う。

会長 鳴海優翔

副長 神流心繋」

は??

でも優翔と一緒にいる。

それで良い。

「優翔!これからも頑張ろうね♪」

「おう!当たり前だろ♪」

そして私達はまた歩き出す。






一か月後


「なんで万引きであんなに騒がれたんだろうね、、、テカ私なんであんなに必死になってたんだろう。」

、、、、、優翔の方を見ると優翔は私の髪をなでて言った。







「………お前は俺を死ぬ程愛してるからだよ☆」






、、、、、一生一緒私は誓いあった。

「私から離れたら許さないからね。」

……と。




一年後


私は学校を卒業した。

「やっと卒業だねぇ(*^_^*)一年色々な事があったね☆………万引きとか(笑)」

「………そうだな(笑)でもあん時誓ったよな。一生一緒って、」

「……うん\(≧▽≦)丿」

いつも変わらないのは…






「愛してる」

この気持ち

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― 新着の感想 ―
[一言] 話しがテンポよく進んでいく半面、場面場面で、こうなったことの説明が不足しているように思えます。 例えばどうして優翔と心繋が生徒会長・副会長のなったのかとか、ハッピーエンドで終わっていますが、…
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