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義母ですが、若返って15歳から人生やり直したらなぜか溺愛されてます ~やっぱりうちの子かわいい!~  作者: 富士とまと


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「殿下は……その、結婚に愛は求めますか?好きな人と結婚して自分も愛されたいですか?」

 殿下の目が少しだけ揺れた。

「……ねぇ、リアちゃん、リアちゃんは俺が君のこと好きだと言えば、俺を愛してくれる?」

 殿下の愛を乞うような切ない声に、まるで親の愛情を求める子供のように思えた。

「……私、正直恋愛のことはよくわからないんです……ただ……家族になれば、家族のことは愛します」

 義弟妹のことも、夫のこともリードルとエリエッタのことも。皆、愛しい。

「ああ……。リードルやエリエッタのことを、リアちゃんはとても大切にしているよね。……いいなぁ、そういう愛も」

 殿下がちょっと遠い目をした。

「俺さぁ、結婚って義務だと思って。それ以上でもそれ以下でもなくて。愛とかなんて期待してなくて……俺も、好きになる自信なんて無くて……」

「殿下は優しい人ですね。好きにならないと相手に申し訳ないと思っているんですね……。恋愛感情を持てないことに罪悪感を覚えるんですね……それはきっと、王妃様と陛下が愛し合っているのを見て育ったからでしょうか」

 陛下たちのことなどよく知らないけれどなんとなくそう思った。

「でも、幸せの形は……色々あるんです。私も……いえ、リードルとエリエッタのお義母様は後妻ですが、夫との間に恋愛関係は無かったですが、家族として幸せに暮らしていましたから……。お互いを思いあえる関係であれば、そこに胸を焦がすような情熱が無くても……幸せなんじゃないでしょうか」

 殿下と私との距離がさっきより近くなってません?真っすぐ伸ばしていた殿下の腕が降り曲がっている。

 ちょ、逃げ場がさらになくされているのは何故?

 気に障ること言った?

「ほ、ほら、えっと、友達……例えば殿下、リードルのこと好きって言ってたじゃないですか?恋愛とかでない好きでも人って嬉しいし満たされるし、あの……」

「リードル?……ああ、そうだ。確かに。そばにいてほしいと思うのは何も恋人ばかりじゃないよな……」

 殿下の腕が壁から離れたと思ったら、私の背中に回った。

 ひぃー、逃げ場ゼロ。

 さらに何か問題発言しちゃいました?

「家族になれば愛してもらえるかな……」

 それは誰に?

 リードルに?私かエリエッタと結婚すればリードルは義兄という家族になるけれど……。

 リードルも家族は大切にするだろうから。

 でも。もうすでにリードルは殿下のこと大切な人だと思っているはずですよ。2年間届いた手紙には直接的な言葉では書いてないけれど、殿下を大切にしているのは伝わる内容でしたもの。

 まぁでも……。

「あのリストですが……。殿下の周りに来る生徒の……」

 愛に飢えているのなら、教えちゃってもいいかなって。


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