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びしっと右端の先輩に言ってやる。
「何よ、急に」
私は起こった。私がちんちくりんなのは事実だとしても、エリエッタに対する言葉は叱り否定させてもらう!
「ちょっと美人だからって図に乗るなと確かにおっしゃいましたね?」
「あ、あなたにじゃないわよっ!あなたに向かって美人なんていうわけないでしょう!」
はい、分かってます。
「あなたの目は節穴なの!エリエッタは、ちょっと美人じゃないわ!訂正して頂戴!すごい美人よ!」
言ってやった。はっきりこういうことは言わないとね。
「そ、それは確かに……」
右端の先輩がうっと言葉を飲み込む。
「なっ、生意気よ。何がすごい美人よ!いくら美しくたって殿下と婚約できるなんて思わないことね!」
いや、殿下と婚約なんてさせませんけどね!
「それに、ちんちくりん、あなた本当に成人しているの?子供は家に帰ってミルクでも飲んでなさい」
「そうね、殿下どころか誰にも相手にされないわよ、くすくす」
あら……。私、若返ってたぶん17歳なのですが……薬は20歳くらい若返るって言う話で、もしかしたら本当に15歳まで若返っているかもしれないと思ったりもしましたけれど……。
子供に見える?背が低いだけだと思ってるのですが……。
あれれ?
「さっきから、生意気で物知らずなのはどちらかしら?」
エリエッタの怒った声が響く。
「よくもお義母様をちんちくりんと馬鹿にしましたわね?」
エリエッタ、ちょっと、言葉、言葉。
「はぁ?何をおっしゃっているのか分かりませんわ。どこにあなたの母親がいらっしゃるの?あなたもミルクが恋しくなりましたの?」
そうですよね。ここに母親いませんよねぇ。私はここでは義妹。
誤魔化さなければ。
「あ、あの、そう、私と同じくらいの身長なのです。エリエッタとリードルのお義母様も……。だから、私をちんちくりんと言うことは、二人のお義母様もちんちくりんとバカにするようなもので……そ、そうよね?エリエッタ……お義姉……さみゃ」
あ、やばい。噛んでしまったわ。言いなれない単語を口にしたものだから。
「エリエッタとリードルのお義母様……?」
侯爵令嬢レーゼレーラ様が呟きました。
「あら、やっと気が付いたのね?」
エリエッタが、こころもち顎を上げて見下すようにレーゼレーラ様たちを見た。
「いやぁね。ものを知らない下級貴族たちは。学園で一番偉い女性が侯爵令嬢レーゼレーラ?それは、昨日までの話ではなくて?」
うん、まぁ、そうかもね。でも、もしかすると、入学式が終わるまでは違うかもしれないと思ってそっとしておいたけれど。




