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勇者さまは星になりません!

作者:冬城とあ
 むかしむかしあるところに、リンデ・エクォトという勇者がいました。彼は魔王軍が支配していた暗い夜から王国を守り、星となりました。
 その夜、空には数え切れないほど沢山の流れ星が降り注ぎました。
 時が流れても人々は星が流れる夜を"リンデの夜"と祀り、夜が明けるまで祝いました。
『星になった勇者』おしまい。

「イヤイヤイヤぁ! ゆうしゃさまはほしにならないの!」
―――そんな絵本の物語を許せないミュウナ・エクォトという一人の女の子がいました。
ミュウナはそんな許せない物語から勇者さまを守ると、小さな両手を握りしめ決意しました。

ある日、八歳になったミュウナは、絵本の勇者さまと見た目も名前も同じ男の子リンデと出会う。
勇者さまの偽物だと扱うが、次第に絵本の物語通りに成長していくリンデに気がつくミュウナ。

(同じ名前だけど、リンデなんて勇者様と全然違うもん!絶対にみとめないんだからっ! でも、もし本当に勇者様だったら…………絶対に死なせない!)
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