6 初めてのドライブ
チョビはスクスクと成長していきました。
生後半年たった時でした。
優斗の実家に年末帰ることになりました。
チョビにとっては、初めてのドライブと旅行になります。
車に乗るのも初めてでした。
私は自分の荷造りを始めました。
そして、チョビの荷造りも始めました。
チョビのご飯やトイレシーツや、水筒やおやつなどを詰め込みました。
チョビは自分のものが詰め込まれていくのを見ていました。
でも、なんとなく、私や優斗がワクワクしている感じを感じ取ったのでしょう。
チョビも何となく、ワクワクしているようでした。
優斗の田舎は宮城県仙台市です。
出発当日…。
荷物を積み込み、チョビを後部座席のキャリーケースに入れてから出発しました。
暫くは良かったのですが、突然チョビが今朝食べたドッグフードを突然吐きました!!
どうやら、車酔いのようでした。
吐いても、また食べてしまうので、片づけることができませんでした。
食べてしまった後は、もう二度と吐くことはありませんでした。
犬でも車酔いをするのだと私は知りました。
吐いた後は、かなり心配でしたが、何とか旅は続けられました。
サービスエリアに寄ってチョビにリードをつけて、散歩しました。
色んな人が沢山いて、チョビはびっくりしていました。
それと、他の犬もいて、驚いているようでした。
見るもの聞くものがチョビにとっては、全てが新鮮なものでした。
少しチョビを散歩させた後、また車に乗せて出発しました。
仙台まで車で5時間はかかります。
車に乗せてからチョビの車酔いはしなくなりました。
ちょっとホッとした私でした。
優斗の実家に着くころには夕方になっていました。
優斗の家の駐車場はとても坂が急で、車庫入れするのはとても大変だったのです。
長旅をねぎらうように優斗のお母さんが出迎えてくれました。
「小春ちゃん、良くきたわね~。さぁ、入って頂戴」
「はい、お母さん。お久しぶりです」
「優斗も早くはいりなさい」
そんな会話をしている間、優斗はチョビのトイレのサークルなどを部屋に運んでくれていました。
私はお母さんの家に入ると直ぐにチョビのトイレを用意しました。
長旅でチョビもおしっこがとてもしたいのだと思ったからでした。
チョビはトイレの用意ができると、ちゃんとトイレシーツが敷いてあるサークルの中でおしっこをしていました。
私はトイレのしつけをちゃんとしておいて良かったと思いました。
次に、チョビに水をあげることにしました。
水をあげると嬉しそうにピチャピチャと音をたてて飲んでいました。
チョビも相当疲れたのだろうとその時感じました。
チョビの夕飯は私たちが食べた後にあげることになっていました。
チョビは自分の夕飯の時になると「早く!早く!」とせがむのです。
私はチョビにお座りさせてその前にドッグフードを入れたエサ入れを置きました。
「待て!」をさせて「よし!」と言うとチョビはものの数分でドッグフードを食べてしまうのです。
この年の冬はチョビにとって初めての冬でした。
仙台はとても寒かったのです。
夜になるとチョビは私と優斗が寝ている布団に潜り込んできました。
チョビは相当寒かったのでしょう。
半分体が震えていました。
そんなチョビを優斗は優しくお布団にいれてあげました。
そして、チョビはぐっすりとこの夜は眠ったのです。
これが初めてのチョビのドライブでした。