5 犬のしつけの本
とあるいつもの日曜日。
優斗と一緒に東急百貨店の本屋さんにいってみました。
犬のしつけの本を探していたのです。
お互い、手分けして探していました。
すると、優斗が1冊の本を持ってきました。
「しつけの仕方でどんどん犬は賢くなる」
そう、書かれた本でした。
確かに内容はとても面白く簡単に書かれてありました。
「これ、買っていかない?」
「そうだね?この本良さげだよね?」
二人の意見が合いまた犬の本が1冊増えました。
チョビを留守番させて、出かけて来たので早く帰ることにしました。
部屋に戻ると、チョビのプラゲージの中は水でびしょ濡れでした。
また、飲み水で遊んでいたのでしょう。
直ぐに、新聞紙を取り換えて、トイレのトレイも取り換えました。
その間、優斗は買ってきた本を熱心に読んでいました。
私はコーヒーが飲みたくなったので優斗に聞きました。
「コーヒー入れようか?」
「うん。飲みたい」
「じゃ、作るね」
そう私は言ってから、コーヒーを作り始めました。
優斗はすでに買ってきた本を全部読んだようでした。
コーヒーが出来たので、優斗に渡しました。
「ありがとう」
「その本、どんな感じ?」
「凄く面白く書かれてるし、簡単だよ。30分もあれば全部読めるよ」
「マジで?内容はどんな感じ?」
「凄くいい感じ」
「じゃ、私も夕飯作るまで時間あるから読もうっと♪」
そう、私は優斗に言って、自分の部屋でその本を読み始めました。
内容はとても面白いものでした。
今まで私たちが考えていたしつけの仕方がどこまで間違っていたのかを指摘される様な内容でした。
早々、このしつけの本に書かれているやり方を実践する事にしました。
まず、人間嫌いになられては困ります。
人間は自分の味方でパートナーであると教えないといけないと感じました。
もう、10月にチョビは1回目のワクチンを打っていました。
しかし、動物病院の先生からまだ外には出さないようにと言われていました。
が、私は、チョビを赤ちゃん抱っこしてお天気の良い日にお散歩に出かけました。
赤ちゃん抱っこですから、お腹を人間に見せる服従の姿勢になります。
チョビは嫌がりもせず、赤ちゃん抱っこをされて、行き交う人と楽しくお散歩をしました。
時には、可愛い小学生から「触ってもいいですか?」と聞かれて「いいわよ」と言うと、小学生は嬉しそうにチョビを撫でてくれました。
その時のお蔭でしょうか?
チョビは大人になってからも人間はみんな良い人だと認識したようです。
だから、チョビは人間がとても大好きです。
子供もとても大好きです。
それと、何故か?女性も大好きです。
しかし、男性は犬が好きな人のところにしか行きませんでした。
動物という生き物はとても不思議だと感じました。
これが、初めてのチョビのお散歩でした。