3 命名
さぁ、我が家に到着しました。
赤毛の子を箱から出してみました。
すると…?
クンクンと、部屋の中を探検して行きました。
私はコーヒーが飲みたかったので、豆を挽きコーヒーを入れました。
その間、優斗は赤毛の子のプラゲージを必死に組み立ててくれていました。
組み立てが終わったので、私は優斗にコーヒーを渡しました。
「組み立ててくれてありがとう」
「ちょっと悪戦苦闘したけど組み立てられたよ」
優斗は苦笑いをしながらそう答えました。
赤毛の子は?と、言うと?やはり部屋の探検中です。
「名前はもう決まってるの」
「うん。もう決まってるよ」
「どんな名前?」
「可愛い名前」
優斗とコーヒーを飲みながら、そんな話をしていました。
「名前教えてよ」
そう、優斗が言ってきました。
私は「クス」っと笑ってしまいました。
「この赤毛の子の名前は「チョビ」だよ♪」
そう、私は優斗に言いました。
「チョビかぁ~。可愛いなぁ」
「可愛いでしょ?」
この当時「動物のお医者さん」というコミックが流行っていました。
その中で主人公が飼っているシベリアンハスキーの名前が「チョビ」でした。
私は犬を飼ったら、必ず「チョビ」という名前にしようと思っていました。
これで名前が決まりました。
チョビが我が家に来る時に入っていた箱ですが、私はチョビちゃんが虹の橋を渡る時もその箱に入れて送り出したいと思っていました。
なので、その箱は、チョビちゃんが虹の橋を渡る日まで大切に保管していました。
いつか、チョビも虹の橋を渡るのです。
それは、今ではありませんが。
別れは必ず来ると、いつも私は思っていました。
それまでは、楽しい思い出を沢山作ろうと思っていました。