恋心なフライト 後編
ちょっと短めです。
あと魔理沙パートは少ないです。
2023/1/21 誤字修正しました
「さぁ、明日が出発だ。あと行くところといえば・・・。」
少女移動中・・・
魔法の森の中、人形遣いのアリス・マーガトロイドの家でお茶をしながら話していた。
「こことは違う世界・・・そこなら完全自立人形のヒントもあるかしら。」
「そう簡単にはいかないでしょ。アリスだって何年も研究して未だに掴めてないんでしょ?」
「それはそうだけど・・・、でも、向こう側の魔術が非常に発展している可能性も捨てきれないわ。」
「ま、それっぽいのを見つけたら持ち帰ってきてやるぜ。」
ここで話しているのは家の主のアリス、やってきた魔理沙に加えもう一人。魔法地蔵―魔法の森にあった地蔵が魔力を受けて命を受けた―の矢田寺成美である。
「それじゃあ、そろそろ明日の準備もしないといけないから行くぜ。」
「ええ、貴方がいない間の家の管理は私達がしておくから。」
「魔理沙は気にしないで行っておいでよ。」
「あんがとよ。じゃーなー。」
一方、人間の里。
「ふぁぁぁー、暇ねー。」
「暇なのはいいことじゃない。憎き嫦娥の事も考えないで済むし。」
団子屋で寛いでいるのは、ヘカーティア・ラピスラズリと純狐のコンビである。
「そうねー。今は仕事もないし、この暇を楽しむとしましょう。」
ヘカーティアは三つの世界の地獄を管理する女神であり、今日は休みを取って幻想郷を回っているのだった。
「暇を楽しんでいるところ申し訳ないが、少し手伝ってもらおう。」
「あらー、隠岐奈じゃない。せっかくの休暇を遮ってまで、何の用かしら?」
そこに現れたのは秘神、摩多羅隠岐奈。ヘカーティアと同格の神であり、裏からパワーバランスの調整を行っている幻想郷の賢者でもある。
「なに、退屈はさせんよ。少しばかり、世界を渡る手伝いをしてもらいたいだけだ。」
「魔理沙の件かしら?」
「ほぉ、知っているなら話は早い。」
「私の分霊を使って見ていたけれど・・・正気?」
「正気であればこんなことはしないさ。それだけ切羽詰まっているのだよ。」
「だからこそ、純狐の能力を使おうというわけね。」
純狐の能力は「純化する程度の能力」。全てのものに宿る本質的な力を引き出す能力だ。
「貴方達、『名を失う』ということがどれだけ危険なことか分かった上で私の所に来ているんでしょう?それなら、断ることは出来ないわ。丁度退屈していたし・・・ね。」
「ええ。話を聞いた感じ、私以外にも世界を渡れる奴がいるんでしょ?是非見てみたいわね。」
「よし、決まりだな。それでは明日、博麗神社にて世界を渡る。」
隠岐奈(以下O)「やあ、摩多羅隠岐奈だ。」
紫(以下Y)「はいはーい、八雲紫よ。」
O「今回は本編が短かったな。ざっと300字ほど。」
Y「次回が多分長くなるからね。その前に一回短くして調整って感じよ。」
O「まあ、読者の感じていたであろう疑問は解決できだだろうし良しとするか。」
Y「分かっていない人たちはPixiv百科事典で調べてねー。」
O「次回はとうとう出発の時だ。」
Y「少しばかりテンポが早いかもだけど、そこはなんとか付いてきてね。」