空間と世界
すずめの戸締まりを見てきたら東方キャラの要素が出てきてテンションが上がる今日この頃。
「他の世界の幻想郷だと?」
「ああ。可能性の分岐が生み出した平行世界。その世界の幻想郷と接触すると、最悪の場合結界が壊れてしまう。」
「ちょっと待って?話についていけないのだけども?」
「簡単に説明すると、異界や外の世界も含めた世界が空間上にいくつも存在しています。普段はある程度距離を保っているために何の影響もないのですが、極稀に何らかの要因で世界同士が接触してしまうことがあるんです。」
「なるほど?」
「そして世界が接触した場合、『同じ世界に同じものが同時に存在している』事になり、パラドックスが起こる。」
「「なんですって(だと)!?」」
「落ち着け。私の能力を忘れてはいないだろう?」
「ああ、そうだったわ。でも、そうなるとわざわざ私達の前に現れたか説明がつかない。」
「それなんだがな・・・」
桂朔は、一瞬躊躇ったが話を続けた。
「私の能力で世界の位置を離すと、世界に大きな影響を与えてしまう。要は世界の距離を簡単に離すわけにはいかないのだよ。」
「じゃあどうすんだ。このまま放置なんて出来ないだろ。」
「その通り。そこで霧雨魔理沙。君の出番だ。」
「私が?」
「ああ。君に向こう側の世界に行ってもらい、対処法を探ってもらいたい。」
「ちょっと待ちなさい。」
霊夢はそう言うと、立ち上がって大幣を桂朔の方に向けた。
「そういうのは私の仕事よ。いくら魔理沙が普通の人間より強いからって、あまりにも危険すぎる。」
「そうは言うがね、博麗霊夢。君がいなくなった場合、誰が結界を管理する?私や隠岐奈は完全に管轄外。紫の領分もあくまで幻と実体の境界。博麗大結界にも少しは干渉できるが、管理となるとそれは無理な話だ。」
「でも、月に行った時や都市伝説異変の時は問題なかった!」
「あの時は同じ世界だったから良かったんだ。今回は違う世界、いつ戻れるかもわからないときた。それでも結界は大丈夫だと言えるか?」
「う・・・」
「君は『霧雨魔理沙の友人』である以前に、『博麗の巫女』なんだ。そのことを忘れるな。」
何も言い返せない霊夢は、大人しく従うしかなかった・・・。
「さて、君を向こう側の世界に送り出すのは三日後にしようと思うんだが、大丈夫か?」
「ああ、問題ない。」
「それでは三日後の正午、博麗神社で君を送り出す。それまでに準備を済ませておいてくれ。」
「分かったぜ。」
その夜、博麗神社。
「本当に大丈夫?あいつの言うこと聞いて。」
「大丈夫だって。私だって結構強いんだぞ?それに、こことは違う幻想郷も見てみたいからな。」
「そう。ま、私はあんたを信じるしかないからね。しっかり帰ってきなさいよ。」
そしてマヨヒガ。
「貴方、向こうの世界のことについてある程度知っているんじゃなくて?」
「・・・流石だな。ああ、どのような世界かはある程度把握しているよ。」
「それで?貴方から見た向こうの世界はどう映った?」
「そうだな・・・。あの世界は」
修羅だよ。
紫(以下Y)「こんにちは。八雲紫よ。」
桂朔(以下K)「前回に続いての登場、桂朔だ。」
Y「作者はようやくストーリーの道筋がはっきりさせてきたみたいね。」
K「そうだな、もともとこの小説は作者の自己満で始めたものだが今まであまりストーリーがはっきりしていなかったからな。」
Y「アイデアが思いついたら書くスタンスだから、多少はしょうがない所はあるけどね。」
K「さて、作者の近況報告だが、どうやら最近noteを始めたらしい。アニメや映画の感想を書いていくようなので良かったら見てやってくれ。」
Y「次回は魔理沙の出発までの日々を書いていくそうよ。」
K「というわけで、ぜひ次回も読んでいってくれ。」