489杯目「悪戦死闘」
――コーヒーイベント5日目――
この日はJCTCとJCCが行われる。
メジャー競技会はこれで全て終了となる。6日目と7日目はマイナー競技会が行われ、葉月グループからも何人か参加しているが、今の僕らには関係ない。
一度の競技時間が短いため、1日だけで決勝までの全日程が終わる。JCTCに至っては順位発表を行うまでもなく、正解数と残り時間で順位が分かる。前回は不覚にも妨害を受けた。だが今回は正々堂々と勝負できる。どっちの競技も杉山グループのバリスタの方が多い。
葉月グループと杉山グループのバリスタが占領しているかの如く、支配的な参加人数だ。20人の参加者の過半数を超え、他のコーヒー会社から参加しているバリスタは、いずれも初参加である。
優勝候補からは外れており、総合スコアの誤差で進出した新参者だ。経験豊富なのはいずれも葉月グループと杉山グループのみで、事実上の頂上決戦となるのは必至だ。
JCTCには、葉月グループからは香織、陽向、響、弥生、神崎の5人が、杉山グループからはカートたち9人が鎬を削る。いずれも梓式をマスターした味覚のスペシャリストばかりである。1人あたりの平均競技時間が大幅に短縮されることは間違いない。
20人が10人1組で準決勝を戦い、上位5人が決勝を争う。
JCCには、葉月グループからは吉樹、莉奈、千尋、桜子、弥生の5人が、杉山グループからは、エヴァたち13人が鎬を削る。JCCはバリスタオリンピックでは採用されなかったカッピングとロースティングが採用されたバリスタ版総合格闘技である。エスプレッソ部門、フリーポアラテアート部門、ドリップコーヒー部門、カッピング部門、ロースティング部門の5つを1つずつこなしていき、1つの部門を終える毎に、上位に入れなかった一定人数が脱落する。今はルール改正が行われており、1回戦で20人から16人、2回戦で16人から12人、3回戦で12人から8人、準決勝で8人から4人となる。
落ちた4人の中から1人がルーレットで敗者復活となり、残った5人で決勝を争う。杉山グループにいるバリスタの多くは穂岐山珈琲出身のバリスタで、穂岐山社長に鍛えられてきた者たちばかり。中にはうちの元同級生たちもいる。ここ10年間で鍛え上げられたようだ。何だかんだ言っても、僕の世代が特に刺激を受けている。日本におけるバリスタ競技会創成期を見てきた世代だ。
JCTCが行われてからJCCを行うため、会場のステージは全く同じ場所となる。大人数でも早く終わるが、参加人数を抑えたことで、更に早く終わるのだ。
午前10時、まずはJCTC準決勝が行われた。
20人いる中から決勝進出を果たせるのは5人。クリアすれば次回大会のシード権が手に入るが、実戦経験がなくなる分、練習が必要になることは皐月たちも思い知っただろう。
杉山社長は宇佐さん監視の下、観戦用飲食店を訪れている。心なしか、以前にも増して老けているように見える。静かに僕の隣に腰かけ、後ろには宇佐さんが冷たい視線を向けながら見張っている。宇佐さんは僕の提案に難色を示していたが、最終的に勝負が終わってから通報するという条件付きで納得してもらった。葉月グループに喧嘩を売ることが如何に愚かであるか、ハッキリと思い知らせてやる必要がある。与党への組織票によって影響力を得ている杉山社長だが、余罪を追及しない限り、軽い罪で済む可能性が高い。皐月は弥生のサポーターとして貢献するとのことだが、昨日の一件を伝えることはないだろう。
下手に緊張させても逆効果であることは言うまでもない。
弥生なら跳ね除けられるだろうが、今は少しでも集中させたい。
「レッツ――」
「「「「「カッピング!」」」」」
掛け声と共にスプーンを右手に、紙コップを左手に持ち、8セット24杯分のコーヒーに全神経を集中する。観客は競技者に共感するように声を上げなくなっていく。静まり返った中、ただ1人だけ喋っているのは司会者のみである。だが弥生たちはまるで気にしていない。
僕にできることは、ただ彼女たちを信じて見守るのみ。
味覚の格闘技と呼ばれるJCTCだが、カッピング練習だけで済んでしまう分、参加のハードルは低い。今は味覚に優れた参加者ばかりだ。ファイナリストはコーヒーのアロマやフレーバーを知り尽くし、どのコーヒーであるかさえ分かってしまうのだ。
最初の2杯のフレーバーが同じ場合、3杯目を飲まずに解答エリアに置く梓式は、当初こそ異端視されたが、次第に受け入れられていき、今では世界大会でも使われる手法になった。自分の感覚に余程の自信がなければまず使えない手法だ。うちのバリスタで最も梓式を使いこなしているのが弥生である。
全てのカップを味わって判断する皐月とは真反対だが、以前の弥生が攻略できなかったのは、不正によって全てのコーヒーが全く同じフレーバーだったことで、梓式が裏目に出てしまったためだ。躊躇しながらも、必ず3杯目を解答エリアに置いていたのは、最初の2杯が同じフレーバーであることを味覚で見破った証拠でもある。彼女ほど不正さえなければ勝てるを体現したバリスタはいない。
準決勝が終わり、すぐに結果発表が行われた。
葉月グループからは弥生が決勝進出した。残る4人はカートを含む杉山グループのバリスタだ。全ては弥生に懸かっている。危険な懸けに乗ってしまった結果がこれか。他の競技に夢中になり、カッピング練習を疎かになっていたのが災いした。しかしながら、弥生は2つの競技全てを入念に準備してきた。それもバールスターズの準備をしながらだ。3つの競技を同時に準備するのは並大抵のことじゃない。やはり弥生を雇ったのは正解だったようだ。葉月珈琲塾で一目見た時から感じていた。
僕が後ろから声をかけるまで、人がいることにも気づかないまま、ドリップコーヒーを集中して淹れている姿はトップバリスタそのものだ。当時の弥生のようなコーヒー好きの子供を受け入れる土壌が葉月珈琲塾にしかなかったこともあるが、昔であれば埋もれていた逸材が、今こうして然るべき舞台で輝いているのだ。憧れを捨て、今日勝つためだけに競技に臨む姿は、まさに昔の僕そのものじゃないかと本能で感じている。自分が置かれている状況さえ忘れ、うっとりした顔のまま弥生の競技を見守っている。
決勝が始まり、カッピングを行う弥生の全身から紅色のオーラが漂っている。
緊張する場面であるほど――集中力が増すゾーンの領域に――達したというのか?
結果発表が始まり、解答エリアに置かれているカップの裏に赤いシールが貼っていれば正解だ。正解ならグッドのジェスチャーを、外れならバッドのジェスチャーを行い、1問ずつ答え合わせを行う。
弥生とカート以外のバリスタは6問まで正解したが、7問目で外れてしまった。
「ここまでで7問全て正解しているのは、本多弥生さん、カートリン・ヨンスドッティルさんの2人となっています。次のカップで勝負が決まります。では全員カップを確認してください」
参加者5人が同時に解答エリアに置かれたカップを持ち上げ、裏側を覗き込む。
弥生の表情が一瞬曇る。カートは真顔のままカップを解答エリアに置いた。
ジェスチャーを行うと同時に歓声が沸き上がる。正解数が同じ場合、全問解答にかかった時間がより少ない方の勝利となる。弥生のタイムは1分34秒、カートのタイムは5分45秒、梓式と絵に描いたようなオーソドックス戦法のぶつかり合いだ。時間は早いが、間違えるリスクがある分敬遠されがちだ。
しかし、リスクを取らずして勝てる者などいない。
「ジャパンカップテイスターズチャンピオンシップ優勝は……株式会社葉月珈琲、葉月珈琲岐阜市本店、本多弥生バリスタです。おめでとうございます!」
司会者が発表すると、周囲が思わず拍手を送った。
弥生は親指を掲げながら僕に視線を送っている。
初めての全問正解優勝を飾った弥生の目から大粒の想いが溢れ出る。
――まだ泣くのは早いぞ。次の戦いが待ってるんだからな。
「君は馬鹿だと思っていたが、底なしの馬鹿で助かったよ」
「杉山景子に跡を継がせたんだってな。本人から聞いたぞ。普段は誰かを虫けらのように蜥蜴の尻尾切りをしていたあんたが、今は自分を尻尾として切り落としているなんて、皮肉なもんだな」
「もう連絡していたか。どうせ捕まるんなら、有力な後継者に任せるのが最適と思ったんだがね、結局私は後継者を見つけることができなかった。後継者候補となる息子や村瀬君には裏切られ、仕方なく娘を後継者にしたはいいが、娘に杉山グループをまとめる力はない。今の社会構造そのものに大きな歪みが生じているからな。娘は正義感こそ強いが、正しいことをすればするほど貧乏になる。裕福になるには正しさなんぞより、自分のためだけに働く必要がある。うちはブラック企業なんて呼ばれているが、民衆の生活を支えているのもまたブラック企業だ。より安い商品を求め、より高い品質を求め、需要に応えて生き残った企業こそが民衆の答えだ」
言いたいことは分かる。サービスと商品をより安く売る。客を呼ぶには最も手っ取り早い方法だ。
全ては資本主義の限界が生み出した悲劇である。
ブラック企業を生き延びさせているのは他でもない民衆だ。自身がブラック企業の社員として、周囲を道連れにしながら過重労働させ、客としてブラック企業の商品を購買してきた結果でもある。競争によって勝者と敗者に別れ、当然ながら勝敗に関係なく割を食う人まで現れた。
構造が変わらなければ、いくらブラック企業を淘汰したところで、第2第3のブラック企業が甘い汁を啜ろうと増え続けるだけで、杉山グループは氷山の一角と言わんばかりだ。しかし、ブラック企業が確かな罰を受けた実績がなければ、この流れを断ち切ることはまず無理だ。杉山社長は1つの答えを僕に示してくれた。ブラック企業を淘汰するには、まずブラック社員の首を切る必要がある。
大粛清と呼ばれかねない。無論、それは実行に移せばの話だが。
午前12時、JCCが始まった。弥生はマルチタスクルールにより、最初のみ競技順を最後にしてもらうことができる。疲労は蓄積しているだろうが、うちには千尋がいる。ダブルエースの誰かが生き残ってくれれば十分だ。バリスタオリンピックを基本としているだけあり、年に一度行われるメジャー競技会の中では、最も総合力が試される競技でもある。
たった1つの競技において完成度が求められる大会に難があろうと、1つ1つの競技が平均以上の完成度を誇る弥生にとって、得意分野になりえると感じて勧めたが、これが見事にハマった。バリスタのファイブツールにおいて、知識、技術、創造、芸術、意欲の5つで弥生は全て平均以上だ。
しかし、一回り大きなファイブツールを持つバリスタが現れればまず勝てない。そこで弥生は月毎に1つのツールに特化した訓練を行い、巨大な五角形を形成するファイブツールバリスタが誕生した。
スコアが公開されないまま競技は進んでいく。
1時間毎に1つの部門から結果発表までを終わらせ、脱落者のみが発表される。
エスプレッソとドリップコーヒーは2杯ずつ淹れると、巡回してくるセンサリージャッジやヘッドジャッジに提供するが、ラテアートは2杯分作ったまま置いておくと、AIが一致率を判定し、コントラストの強弱まで判定する仕様だ。審査方法も年々進化している。
エスプレッソ部門で最もコーヒーの特徴を掴んでいたのは千尋だ。焙煎されたコーヒー豆のアロマから最適な粉量や温度を見抜き、センサリージャッジに提供した後は必要があればスプーンなどで何回掻き混ぜるかまでを支持する。吉樹と杉山グループの3人が脱落し、フリーポアラテアート部門では杉山グループのバリスタ4人が脱落してしまい、残るは12人となった。
ドリップコーヒー部門が始まる。バリスタたちの目の前には、手動の抽出器具が用意された。多くはペーパードリップを選択したが、一部のバリスタはエアロプレスやフレンチプレスを選択するが、桜子はサイフォンを選び、自分の持ち場に運んでから抽出作業を始めた。
しかし、残り時間が1分を切っても、桜子の使っているサイフォンは一向に稼働しない。どうやら加熱し忘れたようだ。サイフォンは熱が湧いていない状態では何もできない。ようやく竹べらを使って撹拌する頃には制限時間を過ぎてしまった。即失格というわけではないが、制限時間を超えた場合は1秒につき1点の減点となり、1分を過ぎれば、その競技については0点扱いとなる。
遅れながらも冷静に作業を進める桜子。最後まで競技を放棄することなく、いつもと同じペースで観客に遅れを悟らせず、制限時間を1分以上過ぎてからようやくサイフォンコーヒーを2杯淹れた。
結局、桜子はドリップコーヒー部門で脱落した。莉奈までもが失格となった。生き残ったのは、千尋、弥生、エヴァを含む8人のみとなり、葉月グループと杉山グループを除く参加者は全て消えた。悔しさを滲ませながら桜子が去っていく。彼女の秋は終わった。
後は控え室に戻り、荷物をまとめて帰宅するのみ。
カッピング部門が始まった。2021年からはルールが変わった。JCTCとは異なり、掛け声なしのまま、カウントダウンが始まる。用意されたカップは1セットにつき5つもある。これを5セット25杯分こなすわけだが、5つもあれば梓式は流石に使えないが、弥生には関係ない。
ここからは決勝進出者のみが発表される。
弥生と千尋の名前が発表されないまま、3人のバリスタが発表された。エヴァも通過している。2人の内の1人は確実に落ちることが決定的となった。葉月グループのバリスタは同時に2つの競技をこなしているが、杉山グループのバリスタは1つの競技にのみ集中している。ここでハンデの差が大きく表れた。最後に弥生の名前が発表されると、千尋は一瞬表情を歪めた。
赤、青、黄、緑の色が描かれたルーレットの中央には針が固定されている。敗者4人が順番に色のついたボールを引き当てるくじ引きを行い、ルーレットを回して当たった色と同じ色の参加者が敗者復活となるのだ。千尋が四角い箱に片腕を入れると、緑色のボールを手に持った。
「それでは落選した4人のバリスタから敗者復活となる1人をルーレットで決めます……当たったルーレットの色は……緑色です! よって村瀬千尋バリスタが敗者復活となります!」
店越しに歓声が沸き起こると、店内からも飲食中の客が騒ぎ出す。
流石は伊織や根本と張り合っただけあって多くのファンがいる。
ルーレットで生き残ったとはいえ、依然として不利であることに変わりはない。最終的に総合スコアが最も高いバリスタの勝利となる。敗者復活ルールは、あくまでもファイナリストを5人揃えるための人数合わせだ。ここから逆転したバリスタは未だに存在しないが、勝つ可能性はある。
あくまでも1位と誤差であればの話だが――。
「相変わらずの悪運だな」
「悪運じゃねえよ。勝利への執念が運を引き寄せた」
「言っておくが、杉山グループのバリスタは3人残った。1人でも葉月グループのバリスタ2人よりも順位が勝っている場合は杉山グループの勝ちだ。村瀬君はスパイ活動で練習ができなかった上に、本多君はさっきのJCTCを除けば結果を出せていない。杉山グループはこの時のために実績のあるバリスタを世界中から集めている。もちろんこの大会にも、バリスタオリンピック経験者を多数忍ばせているのだよ」
「――残念だけど、杉山グループが勝つ未来が来ることは永遠にない。弥生は原石のでかさだけで言えば群を抜いている。育てるのが難しいけど、一度覚醒すれば手がつけられないもんだ」
「……」
杉山社長は僕に向けて不審な目をやると、すぐに競技を進める千尋たちに顔を向けた。
ロースティング部門は配布されたコーヒー豆を焙煎し、グラインダーで砕いてから2杯のコーヒーを淹れるところまでの全てを自分で行うが、JCRCとは異なり、本格的な焙煎機ではなく、手動で回しながら炙るように焙煎する簡易式焙煎機に限定されるのが面白いところだ。
ロースターとしては世界一に輝いている桜子にとっては他の部門がネックとなっている。ここまで生き延びてさえいれば優勝は目前だ。ロースターは決勝まで残れば有利だが、やはり総合力が求められるだけあって甘くはないようだ。将来的にはJBCに並ぶ競技になるだろう。
全員がほぼ同時に着火すると、焙煎機を回しながらパチパチとした音を鳴らし、明るい緑色であった生のコーヒー豆が徐々に光沢のある黒へと染まっていく。アロマが漂ってくるが、同じコーヒー豆を使っているはずなのに全く違う。火加減や焙煎時間によってアロマに変化が生じているのだ。全く同じ飲食物であっても、作る人が違えば風味も変わる。アロマが違うなら、当然フレーバーも変わってくる。
全員がまたしてもドリップコーヒーを淹れるが、グラインダーで砕く時も粒度を選べるため、自由度はドリップコーヒー部門よりも高い。個人のセンスが細かく問われ、配点に大きな差が表れるのだ。
センサリージャッジが一通りコーヒーを味わうと、すぐに結果発表が行われた。
順位が低い順に発表されていく。千尋、弥生、エヴァの3人が残る。
神に祈りを捧げるように両手を結ぶ3人。会社は違えど想いは同じ。
杉山社長は嫌な予感が脳裏を過るかの如く、顔が真っ青になっていく。
「第3位は……株式会社杉山珈琲、杉山珈琲銀座本店、エヴァ・ミハリーコヴァーさんです」
「やめろおおおおおぉぉぉぉぉ!」
断末魔が隣からうるさく響く。杉山グループの敗北が決定し、千尋と弥生の2人が残る。
もはや優勝回数勝負のことなどすっかり忘れ、僕は生き残った2人の対決に注目する。
エヴァが千尋にウインクを送る。やるじゃんと言わんばかりだ。予てから因縁のある2人だが、千尋はようやくリベンジを果たすことができた。うちに来た時から、ロースターとしての筋が良かった千尋が逆転を果たした。苦戦を強いられていたカッピング部門の遅れを一気に取り返したのだ。
そして――。
「それでは優勝者から先に発表させていただきます。今年のジャパンコーヒーカップ優勝は……株式会社葉月珈琲、葉月珈琲岐阜市本店、本多弥生さんです。おめでとうございます!」
弥生が両手で鼻と唇を隠し、顔を真っ赤にしながらブルブルと震わせた。
今大会唯一の二冠達成を果たし、葉月グループが史上初のメジャー競技会国内予選全冠制覇を飾る。
優勝回数勝負の結果は、11対10で葉月グループの勝利となった。
――やっと才能を開花させたか。
璃子がバールスターズのメンバーに弥生を選んだ理由がやっと分かった。遠慮や妨害さえなければ彼女はゾーンの領域にいとも容易く到達できる。璃子が弥生を訓練する際、実技よりもメンタルトレーニングを行っていたのは、誰かに対する憧れの気持ちが受け身になってしまうからで、そのことが本番で無意識に力をセーブすることに繋がっていた。璃子は優子への憧れを捨て、封印されていた才能を開花させた。
結論、弥生はかつての璃子と瓜二つだった。
最終兵器を隠し持っていたのは璃子も同じであった。
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