454杯目「反撃の兆し」
翌日、起き上がろうとするが、体が思うように動かない。
「――あれっ、なんか体が重いような――!」
目を開けてみれば、下着姿の皐月が覆い被さるように乗っている。
皐月は目を瞑ったまま、僅かに聞こえる鼻息を吹きかけてくる。時計を見てみれば、既に9時を回っているではないか。ゆっくりと皐月の体をベッドの横に移動させると、乱れたパジャマを着用し、自室から音もなく出てリビングへと足を運ぶ。子供たちは朝食を食べ終え、部屋に戻ったばかりだ。食器はキッチンに規則正しく置かれ、テーブルへと運ばれていく。今度は唯と伊織が食べる順番らしい。
紫、雅、巻は子供部屋でボードゲームをしながら遊んでおり、祈、碧はリビングのマットの壁に囲まれた四角いキッズスペースでおもちゃを手に掴みながら遊んでいる。当初はおもちゃは買わない方針であったが、シュタイナー教育の実績もあり、教育目的という名目で買い与える方針となった。
「あっ、おはようございます。昨日はお楽しみでしたね」
ニヤリと笑みを浮かべながら唯が言った――伊織の時と同じ顔だ。
「おはようございます。もしかして皐月さんと……」
「心配すんな。中には出してない……ちょっと危なかったけど」
「やっぱりあず君はしょうがない人です。朝食ができました。皐月さんを呼んできてくれませんか?」
「その必要はない」
「「「!」」」
後ろからくたびれた声が聞こえる。
皐月は壁に手を押しつけるようにしながら、下着姿のままどうにか立ち上がり、両足で立つのがやっとの状態であった。下半身が安定せず、ようやく追いついた僕の体に後ろから掴み掛かる。
唯も伊織も恥ずかしそうに赤面する。
「皐月さんも……やっぱりそうなりましたか」
「私も最初にあず君と繋がった日の朝は立つだけでも一苦労でした」
「さっきからずっと股がヒリヒリする。こんなにも……痛むとは思わなかった」
「今日は休んだ方がいいと思いますよ」
ジト目を僕に向けながら唯が言った。
伊織が弥生に服を着せると、4人での朝食という久しぶりの光景を目の当たりにした。
テーブル席の左側に唯が腰かけ、向かい側と右側には伊織と皐月が陣取った。ここは昔、璃子と柚子が座っていた席だ。皐月は一息吐き、テーブルに置かれた目玉焼きとソーセージを口に運んだ。コーヒーを飲み干すと、ようやく痛みが引いたようで、いつものクールな表情に戻り、肌はいつも以上につやつやしているが、目の下に隈ができていて、あまり眠れていないようだ。
「あず君、1つ伝えておきたいことがある」
「どうかしたか?」
「立花グループが葉月グループと通じていることがバレた」
「……まあ、そうなるわな」
「何故ここまで情報が筒抜けなのか、妙に気になっているところだ。誰の仕業かは知らないが、お陰で立花グループは不利な立場に立たされた。どう責任を取るつもりだ?」
軽く腕を組みながら皐月が言った。
「これも計算済みだ。情報漏れの犯人を捜す前に、まずやるべきことがあるだろ。バレちまったもんはしょうがねえ。でも運が良かった。これで立花グループはうちと組まざるを得なくなった。今じゃ杉山グループは共通の敵だ。それに、うちには人質もいるからな」
「……そんな言い方、してほしくなかった」
力ない声で皐月が言った。いつもなら突っ張ってくるところだ。
「皐月、今日は休め。君は寝不足で体力が落ちてる。唯、皐月を頼む」
「了解です。皐月ちゃんには休養を命じます。今は休んでください」
「……仕方ないな」
朝食を全て口に頬張ると、皐月は自室に戻り、僕は黙々と皿洗いを始めるのだった――。
2月上旬、正午を迎え、僕はバリスタランドへと赴いた。
十分な休養を取った皐月は見る見る内に回復した。慣れないことをして疲れ切ったようだ。弥生からの返事はまだない。皐月には催促しないよう言っておいたが、期限までそう長くはない。マスター代理は実莉に任せていたが、問題なくこなしてくれた。中山道葉月におけるマスターの仕事、それは居座ることである。メジャー店舗や他のマイナー店舗のようにレベルが高いわけじゃない。居座るだけで影響力を発揮する存在であれば、バイトたちも全力を出さざるを得ない。憧れは時に邪魔になるが、日常では大きな武器となる。雁来木染としては当分来られない。今度は警戒されると本能が言っている。
年度末までの戦いも終盤へと差しかかり、中山道葉月の売り上げは47都道府県中、11位にまで上がった。皐月をマスターに就任させたのが効いたようだ。スーパースターが1人いるだけで全然違う。璃子は皐月を正月には葉月珈琲に戻す予定だったが、勝算があるとは思えない。結論を言えば、璃子はバリスタランドでの勝負に懸けている。本部株20%奪ったくらいじゃ乗っ取るのが難しいというのに。大局的には意味を成さず、勝てればラッキーくらいの感覚だが、今は璃子を信じるしかない。
しかしながら、葉月グループ敗北後、バールスターズに参加するのは気が引ける。登録は企業でなく個人で行うため、参加するにあたって支障をきたすわけではないが、皐月と弥生に至っては杉山グループ傘下になるわけだし、杉山グループの宣伝広告塔になる恐れもある。事前に辞退すれば失望を買い、やはりプロバリスタは存在に値しないと、非難の的になるだろう。やはり多くのプロバリスタを引き抜いておく必要がある。いかん、また負けた後のことを考えちまった。僕の悪い癖だ。
中山道葉月には皐月目当てに多くの客が集まり、バイトたちに指導を行っている。あくまでも相手の方から願い出てから指導するという条件付きではあるものの、一度覚えた仕事はしっかりとこなしている。今の社会は何よりスピードの速い即戦力が求められる。だが覚えるスピードが遅くても寛容に受け入れ、じっくりと育てていく社会の方がずっと生き易いものだ。バイトたちの日常生活にも大きな改善が見られたのだ。物事を疑う癖が身につき、断捨離ができるようになったのだ。理恩は既にバリスタの道に進むことを決めた。他はまだ未定だが、将来の夢が決まるまでの繋ぎとしてバリスタを志すことを決めた。とりあえずの就職も決して悪いものではない。
周囲の店舗は土門を経営陣から退けた僕の手腕に恐れ慄き、いくつかの店舗は杉山グループに反感すら抱き始めたのだ。立花グループは杉山グループにうちとの業務提携がばれてしまい、もし売り上げがワースト5位に入れば、立花グループ本部株も危うくなった。しかしながら、状況はむしろ葉月グループ側に傾きつつあった。うちのように変な噂を流されることもないばかりか、立花グループの寝返りで、九州地方を始めとした西日本のコーヒー会社までもが次々と寝返り始めたのだ。
葉月グループ側についた証として、店内の全ての商品を1億円で売り出してもらうこととなり、中山道葉月だけは通常の値段で営業することにより、客たちは必然的に中山道葉月、喫茶処江戸のどちらかを選ぶ二者択一の構造となった。これには多くのコーヒーファンからクレームが集まったが、喫茶処江戸とオリオンカフェ以外は、脱退したとしても撤退ペナルティがつきまとう契約内容となっている。だが喫茶処江戸には唯一風穴が空いている。最下位になった場合、葉月グループとの最下位契約が優先され、本部株の30%を奪うことができる。
「ねえねえ、なんかうちの周りのお店だけ全部1億円で提供してるよ」
「ワンダーランドでもここまで不思議じゃないよね」
「1億円なんて破格の値段にしても、全然客が来ないんじゃないかと思うんですけど」
「いいんだ。このまま中山道葉月と喫茶処江戸の2店舗にしか客が来ない状況にしてやればうちの勝ち。それにオリエンタルモールの株を手に入れたことで、3月にはバリスタオリンピック経験者が来日して、バリスタランドでプロバリスタ同士の対決を行うことになってる。トークショーもあるし、マイケルやヴォルフに憧れてバリスタを始めた連中もここに集まってくる」
「よくそんな提案が通ったな」
「バリスタランドの経営が段々落ちてきてるからな。打開策として僕の提案を受け入れざるを得ないようにしてやった。葉月グループに従っている店舗は全部商品が1億円で売る気なんて全くない。売る気のない店舗が増えれば増えるほど、客足も遠のいていくわけだ。うちも最終的に全品1億円で売る。これから面白いことが起こるぞ」
全品1億円で売ろうとすれば、当然客は来ないわけで、どうせ売れないのであれば、全品1億円提供をしている間は仕入れが必要最低限で済むようになるばかりか、ある相乗効果を生む。だがこの効果が発揮されるのは条件を整えてからだ。47都道府県中15店舗が葉月グループ側だ。営業はしているが、事実上の営業停止と言っていい状況だ。ふざけているわけではない。これも作戦の内だ。
戦術家だって、戦略家を上回れることもあるんだ。僕が証明してやる。
相手は意味不明なことをしていると思っていることだろう。
この戦術の目的はバリスタランドから客を遠ざけることだ。客が来なければ店を閉めるしかない。
するとどうなるか。本気でトップを目指しているバリスタであれば、やることは1つ。
「でもさー、全品1億円提供だと、結構暇にならない?」
「じゃあ一度見に行ってみるか?」
「えっ、いいの?」
「ただでさえ人員過多なんだ。2人くらい減ったところで何の問題ない。理恩、百美、一緒に来い。面白い光景が見られるぞ」
「「「「「……」」」」」
僕と皐月以外の全員が青褪め、覚悟を決めた2人が僕についてくる。
外に出てみれば、中山道葉月と喫茶処江戸を除けば、土産物屋、アトラクションステージ、宿泊施設にばかり客が集中している。バリスタカードを購入する客ばかりで、店に入れないならアトラクションを見るしかない。あるいはカフェを外から眺めるしかない。予てからこれが狙いだった。
バリスタランドはバリスタのための国であるべきだ。
「うわぁ~、凄~い」
初めて見る光景に百美が反射的に口を開いた。
珈琲屋川崎の面々が僕らに気づく。近隣店舗の多くは営業を諦め、次の大会に向けて練習を積んでいたのだ。客は来ないしコーヒーや食材は余る。ならば余ったコーヒーや食材を使って練習すればいいのだ。バリスタの中には競技用のコーヒーを持参し、他のスタッフをセンサリージャッジに見立ててバリスタ競技の練習を行っている。珈琲屋川崎は通常営業を続けているが、周囲が全品1億円提供をしている影響からか、南東エリアというだけで客が来ていないのだ。客のいない店舗、客に避けられている店舗、客に気づかれてすらいない店舗は既に脱落している。
まず勝つことはできない。うちに協力しない限りは……葉月グループに協力すれば、たとえペナルティが発生しようとも、ペナルティによる損失は全てうちが引き受けると言った途端、あっさりとうちに鞍替えした。人の心は複雑怪奇だが、同時に単純さを持ち合わせている矛盾した存在でもある。どこの店舗マスターも無難にやり過ごすことだけを考え、守りの態勢に入っている。自己防衛に走っている人間ほど隙だらけなものはない。まんまとつけ入らせてもらった。
他のマイナー店舗スタッフを数人程度駆り出し、作戦を伝え、中山道葉月と喫茶処江戸以外の全ての店舗マスターに交渉した結果、14店舗が寝返り、契約を交わしている。他の店舗とも交渉を進めている。期限を突きつけておき、もしその気になれば、いつでも寝返るように仕向けた。店舗が暇になれば練習時間が増える。トップバリスタを目指す者たちにとっては自分を磨く絶好のチャンスだ。案の定真剣に上を目指そうとするバリスタはすぐに行動を起こした。
たとえ条例でプロ契約制度を縛ることはできても、人の心までは縛れないのだ。
「あの、もしかして、JBCの練習ですか?」
目をキラキラと輝かせながら理恩が言った。
「はい。もしよろしければ、飲んでいきますか?」
「いいんですか?」
「ええ。シグネチャーは売り物じゃないので、葉月社長もどうです?」
「じゃあ貰おうかな。ついでにランチセットも頼む」
「畏まりました」
海野さんは珈琲屋川崎の秘密を守れなかったこともあり、土門に押し出される形でマスターからマスター代行へと降格になってしまっている。社員は全てオリオンカフェから追い出された。
やはりバリスタランドにいるスタッフの連中は社内で除け者にされてきた……言わば逸れ組だ。
じゃなきゃ傘下から外すなんてまずできない。
みんな出世コースからはとっくに外れている。うち以外の企業にとって、バリスタランドは逸れ社員の左遷先だった。バリスタとしての才能や意欲はある。だが練習ができるだけの土壌がなかったのだ。競技をこなせるだけの環境を欲しているなら、葉月グループや穂岐山珈琲に来ればいいのだが、それができないのは、実力的に中堅クラスだからだ。素人でも玄人でもない、プロになれるかどうかの境界線上にいるのだ。彼らはトップバリスタを育てる環境さえ整っていれば、もっと伸びたはずの存在だ。
カウンターテーブルの上に差し出されたシグネチャーは、クープグラスに入った1杯のコーヒーにも思える。色はやや赤みがかっていて、魅惑的な高級感を表している。クープグラスを指で持ち上げ、口に含んでみれば、カシスのフレーバーが口いっぱいに広がってくる。味覚のファンタジーだ。
「どうですか?」
「ロゼワインのアロマ、カシスのフレーバー、パパイヤのアフターテイスト。味わう毎に段々甘味が増してくるのが魅力的だ」
「それは良かったです」
「これは誰が飲むの?」
「誰って、もちろんお客様ですよ」
「シグネチャーにはテーマが伴っていないと駄目だ。誰がいつどんな場所で飲むものかを想像しないと、自分のものにしたとは言えないぞ。シグネチャーはサインとか署名という意味で、デザイナーの名前を冠したテーマ性のある作品に使う言葉だ。シグネチャードリンクはメッセージを込めたオリジナルドリンクなんだぞ。どの客層に向けてどんなシチュエーションで飲むものかをハッキリさせていないと、バリスタ競技会で勝ち抜くことは難しいだろうな。このドリンクにはテーマがない。カフェなのか、バーなのか、レストランなのか、どこにいても不思議じゃない。色んな味が混ざり過ぎていて、センサリージャッジによっては雑味と受け取られることもあるかもな」
「テーマ……ですか」
クープグラスを見つめながら、目の高さまで持ち上げる海野さん。
他に試せそうな食材は置かれているが、どれもデザート用のフルーツばかりだ。
本来であれば、客に提供する予定の食材を私物化するのは業務規程違反。バレればただでは済まないのだが、それでもシグネチャーを作るあたり、生粋のコーヒー好きであることが見て取れる。シグネチャーを味わえば、相手のおおよその人生観が分かる。何度もこれで失望を味わい、世の中のレベルの低さを悟ったが、たまにご褒美のような感動を味わうこともある。
このシグネチャーは使えるかもしれん。
世界に出た経験の差が、ここまで顕著に表れるとは――。
「これはどんなコーヒーなんですか?」
「グアテマラ、アンティグア、ストリクトリーハードビーンのコーヒーだ。シングルオリジンで今も勝ちを上げ続けている一品だ」
「えっ……何で分かるんですか?」
「コーヒーが教えてくれた」
「――やっぱり、どこの世界にも天才はいるんですね」
「たまたま向いてただけ。土俵にすら立ってねえくせに、勝手に諦めてんじゃねえよ。1番以外は無価値なんて誰が決めたよ。あんたに足りないのは経験だ。ロクに外国行ったことねえだろ。一度向こうに行って学んでこい。バリスタオリンピックチャンピオンはみんな海外経験者だ。君の目的は何だ?」
「もちろんJBC優勝ですよ。全国大会で優勝できるくらいになれば、失業してもコーヒー会社の人に声をかけてもらえますから」
「それじゃ駄目だ」
「どうしてですか?」
「優勝できる奴はな、みんな世界一を目指してる。全国大会はただの国内予選だ。優勝したところでお山の大将になったにすぎん。それに本気で優勝を目指してるんだったら、プロ契約制度を採用している条件の良い企業に転職することだな」
決済を済ませようと立ち上がり、レジでカード払いを済ませた。珈琲屋川崎はオリオンカフェの傘下ではなくなったが、全品1億円提供はしていない。海野さんたちは年度末までを乗り切れば、オリオンカフェに戻れることになっていると、湖中さんが百美と話していた。オリオンカフェに戻ったところで彼らの居場所はない。捨て駒のように扱われていることにさえ気づいていないようだ。
初めて本質的な話に触れた。プロ契約制度は杉山グループが反対している。
アマチュアチームの成績が優秀なのは、葉月グループと同じ仕組みを用いているからである。
プロ契約制度が存在しない部分を除けば、うちと変わりないのだ。
そのことは多くのコーヒー会社が見抜いていたようで、どのバリスタも5年ほど前から同じ競技をこなしてきたばかりか、優秀なバリスタマネージャーがいるのだ。海外組がバリスタオリンピックで予選落ちを繰り返していたのは、1つの部門だけが得意なアンバランスタイプだからで、本気でバリスタオリンピックチャンピオンを目指すのであれば、全部門をこなさなければならないのだ。
葉月グループ最大の弱点は、バリスタオリンピックチャンピオンを目指す前提のバリスタ修行を行っている構造にあることを杉山社長は見抜いていた。自腹とはいえ、自分たちで食材を集め、足りなければ鍛冶に借金していることが判明した。既にかなりの借金を背負っている。退くに引けない状況なのだ。プロバリスタを相手に総合力勝負を仕掛けるのは不利である。
しかも相手は全国区のバリスタ。葉月グループ以外の店舗の連中は、コーヒーイベントの時のみ杉山グループに味方をするし、この包囲網を突破するのは至難の業だ。
シグネチャーの実験には金も手間もかかる。データが蓄積すれば、後世のバリスタがシグネチャーを開発するハードルは大きく下がり、参戦しやすくなるわけだが、それでも上位勢はいずれも創意工夫を繰り返してきた猛者ばかりになるのが面白いところだ。無限にやり込み要素を楽しくこなしている。
理恩と百美は海野さんたちにシグネチャーを教えてもらい、見守られながら恐る恐る食材をエスプレッソに混ぜている。注射器を使って正確に分量を量り、科学の実験のように、試験管に均等な量を投入し、最後にマグネットスターラーを使って自動撹拌をすることで、より味が均等になる。味の精度そのものは上質なものだった。鍛えれば伸びるのに鍛える土壌がない。そのためのプロ契約制度をバリスタの経費削減のためだけに使わせないようにし、多くのバリスタの可能性を奪っている連中に喧嘩を売られ、大敗を喫する始末とは、何とも皮肉な話だ。プロアマ対決が大いに盛り上がったことで、プロ契約制度は全国に広く知られることとなり、全国の子供たちが本格的にプロを志した。
若いバリスタはプロ契約制度禁止条例が成立していない都道府県で、プロ契約を結び始めた。
コーヒーが僕に囁いている。バリスタランドを制圧すれば勝機はあると。
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