396杯目「生き方の作法」
僕と千尋の間には戦慄の雷光が走っていた。敵は思った以上に手強い。
何より奴らがプロ契約制度の年俸を余計な経費としてしか考えていないのも気に食わない。
喧嘩を売る相手を間違えたのは僕の方かもしれない。だがここだけは絶対に譲ってはならないと、コーヒーが僕に囁いている。これから入ってくる次世代トップバリスタに道を開くには、千尋たちをどうにかアマチュアチームに勝利させるしか方法はない。
こっちは社運を懸けた契約書まで交わしたんだ。みんなにも命を燃やしてもらわないと。
千尋は僕に一生ついていくとまで言ってくれただけあり、コーヒーを淹れる作業を行う様は熱意そのものだ。しかも僕らの真意に気づきつつある。優勝回数勝負の件は内緒にしているが、璃子は本音に近い理由を美味い形でみんなに伝えてくれた。代わりの理由を作らせたら璃子の右に出る者はいない。
僕がロッジで相部屋になったのは璃子だった。璃子のお陰でみんなをやる気にさせることはできたが、問題はこれをどうやって継続させるかだ。本気で強化合宿につき合う気があるかどうかを確かめるため、2人きりになったところで、早速気になったことを尋ねた。
「ここにいるみんな、どれくらい本気だと思う?」
「それは今月中に分かるんじゃない」
「どんな方法でだ?」
「月に一度の強化合宿だけ義務にして、これとは別に課題を出すの。その代わり普段の業務を軽減して、余った時間は極力課題に時間を費やしてもらう。強化合宿は毎月第1金曜日から日曜日までの3日間やるけど、桃花ちゃんは世界大会があるから、12月の分は1週間分後ろにずらすことにする」
「つまり僕は桃花のために、2週間分も面倒を見るってことか」
「桃花ちゃんだけじゃないよ。弥生ちゃんもほぼ同じ時期に世界大会があるし、2人共それなりの力を持ってるみたいだから、マイナー競技会で優勝するのは当然かもね」
「僕としてはメジャー競技会で優勝してほしいんだけどな」
「私でも苦労したくらいだよ。みんなに足りないのは経験なんだから、まずは地道に経験を積ませることが大事なの。焦らなくても、次のコーヒーイベントには間に合わせるから安心して。やる気を出させるのは簡単だけど、やる気を継続させるのは難しいことくらい、知ってるでしょ」
璃子が正面から僕の首に腕を巻きつけながら言った。
本業を休んでまでつき合ってくれてるんだ。これ以上何も言えない。
――こんなに焦ったこと、今まであったかな。
もっと早く気づくべきだった。最初に杉山社長と会った時、葉月グループはまだ葉月珈琲。
グループにさえなっていない。舐められていないはずがないのだ。
「それと、お兄ちゃんにはもう1つ役割がある」
「……役割って?」
「スパイとして、杉山珈琲本社に潜り込んでほしいの」
「杉山珈琲本社って、穂岐山珈琲本社だった場所だろ。それに僕が行ったら、すぐにばれるぞ」
「それなら心配ないよ。相手の方から種を蒔いてくれたから」
そう言って璃子がスマホのページを僕に見せた。
杉山珈琲はアマチュアチームを宣伝するべく、定期的にバスツアーを行っていた。
次世代トップバリスタを目指す者たちが参加登録を行い、杉山珈琲本社の中でアマチュアチームがどのような練習や準備をしているのかが浮き彫りになるわけだ。
「さっきお兄ちゃんを登録しておいたから、1ヵ月後に東京まで行ってね」
「もう登録したのっ!?」
「お兄ちゃん以外の人たちは、次の大会に向けて準備したいだろうし、伊織ちゃんはすぐにばれちゃうだろうし、誰かに任せて動画に撮ったら怪しまれるし、ここはお兄ちゃんが行くしかないと思うよ」
「僕の場合もばれると思うけど」
「だからサングラスとマスクをして行くの。この日は晴れだからサングラスかけていても違和感ないし、定期的にわざと咳をすれば、マスクをしていても、全く不自然じゃないでしょ。このバスツアーで、杉山珈琲から情報を引き出してきて」
「スパイじゃねえかよ」
「相手もまさか総帥自らスパイをやるなんて思ってもいないだろうから、効果はあると思うよ。当日は私が周囲に溶け込める無難な服を用意するから」
璃子が僕の後ろから愛人のように囁いた。璃子の口から出る無難ほど信頼できるものはない。常に無難な生き方を貫いてきた璃子だからこそ思いつくことができた計画だ。純粋な頭ではやはり負ける。
千尋たちは順調に強化合宿を重ねていく――。
璃子は画期的な課題を千尋たちに与えた。自分が淹れたコーヒーやプレゼンを行い、班のみんなをヘッドジャッジやセンサリージャッジに見立てて行い、スコアの採点を行う。将来的に挑む予定の競技を逸早く知ることができるばかりか、自分の長所や短所を発見してもらえる相乗効果がある。
傍から見ないと分からないことだらけであることに、誰もが驚きを隠せない。
ロッジではみんなで一緒にカレーを作った。何種類も作ったカレーは味が全く異なるが、どれもちゃんと美味い味になっている。まるで僕らの関係のように。
就寝前、何人かがウトウトし始めた頃、この日分かったことをみんなに発表する。
「美咲はサイフォンコーヒーの腕が特に優れているから、次のJBrCにはサイフォンで挑んでみろ。それだけでも総合スコアをかなり伸ばせる。凜は動物の造形が細かいから、デザインカプチーノに力を入れてみろ。莉奈はアイリッシュコーヒーがずば抜けて美味い。他のコーヒーカクテルでオリジナルの作品を作ることに専念してみろ。2種類の課題に隙がなくなれば世界でも通用するはず」
「凄い。観察とテイスティングをしただけで……どうしてそこまで分かるんですか?」
「分かるよ。だってコーヒーが教えてくれたから」
「お兄ちゃん、その言い方じゃ分からないよ」
「フレーバーはコーヒーの声だ。もし雑味や苦味があるってことは、淹れ方に問題がある場合が多くて、アロマが好ましい香りじゃないってことは、焙煎に問題がある場合が多いってことだ。コーヒーは些細な問題点を教えてくれる。感覚を研ぎ澄ませてみろ。もっと美味くするにはどうすればいいのかを常に考える癖を作ってみろ。意外なところに、思わぬヒントが隠れてるもんだ。僕がコーヒーのホエイを思いついたのも、うちのバリスタがカレーにヨーグルトをかける様子を見て、ヨーグルトのホエイがコーヒーにも合うと思って改良していった結果だ。かつて劣等生と言われていた僕ができたんだ。みんなにもできる。僕がバリスタオリンピックに出た頃、フレーバーの何たるかを知らなかった莉奈が、今じゃコーヒーイベントに行けるようになったくらいだし」
「あず君、それは言わない約束だよぉ~」
「「「「「あはははは!」」」」」
最後にオチまで持っていったところで、みんながそれぞれの部屋へと戻り、魂が抜けたかのように就寝する。強化合宿はまるで修学旅行のようで、行事というものを始めて楽しいと思った自分がいる。
こうやって仲間と一緒にどこかに泊まりに行くって、こんなに楽しいことだったんだ。
仕事で遠征している時にもそれなりに楽しめたが、競技に集中するタイミングではないこの機会だからこそ楽しめたし、みんなのことをより深く理解できた。何だか四則演算ができない子供に計算をゼロから教えているような感覚だったが、伸ばすべき方向性というか、みんなには見えない補助線が見える力が僕に備わっていることがよく分かった。教えるとは二度教わるとはよく言ったものだ。
2日後、僕らが帰宅する日を迎えた。
夕刻、一息吐いた僕は一足先に帰宅する。僕の後に続くように、千尋も葉月珈琲に入った。
ラストオーダーの時間となり、客が全員いなくなった頃だった。
「おかえりなさい。出張はどうでしたか?」
「楽しかった。これから月に1回は出張に行く」
「そういえば、千尋君も響さんも出張に行ってるみたいだけど、何をやってるの?」
「ただのバリスタ研修だ。プロ契約を結んでいる人の中から選んで、定期的に研修を受けさせる。穂岐山珈琲のバリスタが当分はコーヒーイベントに出てこれなくなった。松野も根本も地方から集まった有望株を育てるので精一杯だからな。コーヒーイベントどころじゃない」
「つまり、仇討ちがしたいわけだ」
「それもあるけど、プロ契約制度がなくなったら、バリスタが今後の人生で逆転するチャンスがなくなっちまうからな。そりゃ中には一生分稼いだら、とっとと引退する人もいるだろうけど、それはそれで結構だし、そういう奴が大成することはない。プロとアマの違いは、本気かどうかが問われているところだ。僕が子供の頃は、チェーン店のカフェは素人のバリスタばっかりで、良質な店が少なかった。それが今はどうだ? 大手チェーンの店にすらプロバリスタがいて、他のスタッフからも客からも尊敬を集めてる」
「あの光景が『生き方の作法』を学ぶ上で重要になってるよね」
「生き方の作法?」
コーヒーカップを白いタオルで丁寧に拭きながら首を傾げる伊織。
「成功した連中を調べたんだけどさ、大半は尊敬できる人が身近にいたことが分かった。つまり尊敬できる人から直接生き方の作法を学ぶ機会に恵まれてた。途中で挫折する人は生き方の作法を知らないまま大人になったから、失業したくらいで落ち込んだりするわけ。身近に尊敬できる人がいたら、悩みの相談とかしやすいし、人生を好転させるために学ぼうとするような積極性が生まれる。尊敬を集めやすいプロのバリスタは、ある種のロールモデルだ。プロ契約制度は、全国各地に誰もが身近に感じるであろうカフェにロールモデルを配置する役割を担ってる。僕の影響でバリスタを目指す人があんなにいたって知らなかったし、昔の僕みたいな奴を全国に配置できたら、もっと生きやすい社会になると思った」
千尋は既に納得しているばかりか、言い訳するための最適なキーワードを僕にくれた。
もっともな理由を取り繕ってはいるが、これ自体は嘘ではない。
バリスタ人口の増加、バリスタ競技会のレベルアップ、コーヒー業界全体の利益増加、就職レールに向かない人への救済処置、本当にやりたいことが見つかるまでの繋ぎなど、様々な役割を担っている。何よりどこでもコーヒーを淹れることができるため、コーヒーを仕事に組み込みやすい。
コーヒーを嗜む人が多いのだから、競技人口はもっと増えてもいいはずだ。実は杉山グループと命懸けの陣取りゲームをしていました……なんてことが知れたら終わりだ。葉月グループの命運が懸かっていると分かれば、競技を心から楽しめなくなってしまう。コーヒーは最も楽しんだ者に微笑む。
「ふぅ、何とか誤魔化せた」
店が閉まると、その足で部屋へと戻った。
伊織は2階で夕食を作り、子供たちに食べさせているところだ。
唯がTシャツ越しに豊満な胸を押しつけ、生暖かい息の音が聞こえると、僕の左腕に抱きついていた。
「それでどうだったんですか? 強化合宿の方は?」
「順調だ。今まであんな大勢に教えた経験はなかったけど、教師の苦労がちょっと分かった気がする」
「あず君自身も鍛えられてたんですね。あず君は人の長所を見抜くのが得意ですから、一度大勢の人に指導する機会があれば、トップバリスタがもっと育つって璃子さんが言ってましたよ。動画でもバリスタの基礎は教えてますけど、基礎は基礎でしかないですし、誰でもできることですから、強化合宿で教えたような、本格的に伸びる応用とかも公開したらいいんじゃないですか?」
「それをやったら、杉山珈琲の連中まで成長してしまうし、少なくとも今はできねえな。この戦いに勝つまでは、ずっとうちの専売特許だ。何よりみんなの生活が懸かってる」
「それは構いませんけど、カジモール計画は阻止するんですか?」
「いや、ここは様子を見る」
「カジモールは来年の4月からオープンするみたいですよ。かなり大規模な工事が行われているみたいですけど。昨今のコーヒーブームを受けて、全国から大手コーヒー会社の代表的な店舗を集めて、テーマパークにするようです。でもどうしてプロ契約制度を潰そうとするんでしょうか?」
「経費がかかりすぎるんだ。純利益を増やすために、まず真っ先に人件費を削ろうとしている。今もプロ契約制度に難色を示しているコーヒー会社も少なくない。ていうか何で知ってるの?」
今更ながら気づいてしまった。明らかに唯の方が情報が進んでいる。
「今日杉山グループから手紙が送られてきたんです。来月までにカジモール計画に参加するかどうかを決めてほしいみたいです。返事がなかった場合は拒否したと見なすようです。あず君なら当然拒否――」
「参加する」
「……えっ?」
目が点になったまま唯の体が動かなくなる。どうやら意外に思ったらしい。
「参加するんだ。あいつらの懐の中に入る」
「葉月グループが参加するメリットはあるんですか?」
「もちろんある。だから杉山社長は僕を誘ったんだよ」
「また罠かもしれませんよ」
「一見罠のように見えるけど、それを差し引いてもうちにとってメリットが大きい。葉月グループの店舗が出たとなれば、ブランド目当てに客がやってくる。どれだけの場所代を要求されるかは知らないけど、今度はこっちから罠を張ってやる」
「何を企んでいるかは知りませんけど、一度璃子さんに相談した方がいいと思います」
大きく変形するほど胸を押しつける唯。
「……分かった。璃子に言ってみる」
これ以上璃子の足を引っ張るなと目が言っている。
「罠を張るってどうするんですか?」
「秘密だ。これは誰にも悟られちゃいけない」
「……はぁ」
僕の右腕に伊織が細く色白な両腕を巻きつけてくる。
「あず君、私にも今日のこと教えてくださいよー」
「強化合宿のことか?」
「はい。皐月さんだけでは勝てないから始めたんですよね」
「ああ。12人も来てくれた」
「それだけいれば、来年のコーヒーイベントは楽勝ですね」
「いや、そうでもない。12人の内、2人が成長できたら御の字だ」
「あず君が教えても、2人だけなんですか?」
「千尋と弥生を除けば、1年間ずっと1つの競技に集中するわけだから、前回大会よりは成果を出せると思うけど、逆に言えば、1つの競技に1年集中して、やっとアマチュアチームと良い勝負ができるってことだ。大体のバリスタは競技者としてのピークを過ぎてるし、バリスタ競技会から離れて何年も経ってる奴もいる。このブランクがどれほどのハンデになるかは知らねえけど、ずっとやり続けてる人に勝つのは厳しいだろうな。葉月珈琲のバリスタが優勝してこれたのは、継続的に場数を重ねてきた部分が大きいわけだし、僕が1年指導したところで、どうにかなるもんじゃない。2年目に多く勝って、3年目に決定打を与えることを想定した強化合宿をするって璃子が言ってた。つまり強化合宿は2年間続くってわけだ。即戦力なんていない。だから育てるんだ。親父が言ってた」
しばらくはリハビリ期間だ。ただでさえプロばかりの世界だし、勝つのは容易じゃない。
真理愛の修業を受けていた莉奈が準決勝敗退しているくらいだ。コーヒーカクテル市場も以前に比べてかなりレベルが上がった。両方を究める難しさもあるし、多く勝てるに越したことはないが、璃子は優勝回数勝負に勝った後のことまで考えて強化合宿を行った。
月に一度にしたのは、みんなの自主性を信じているからこそだ。
身内補正を抜きにして考えても、実に巧妙な計画であることが見て取れる。
璃子に本気を出させたら、勝てる相手なんてそうそういない。
真の平和主義者とは、力を持ちながら争うことを良しとしない……眠れる虎である。
数日後――。
「ああっ! やったぁ~! 受かってる受かってる~!」
突然噴火するように燥いでいるのは、ジャパンパティスリーカップ予選を通過した那月である。
パティシエの大会は大規模になるほど書類選考が重視される傾向が強く、いきなり国内予選決勝からスタートすることも珍しくないが、かなりの重労働を強いられることによる消耗だけが心配だ。
競技時間はジャパンパティスリーカップの場合は9月の書類選考を通過した100人が10月上旬に予選を戦い、10人が10月下旬の決勝へと進出するわけだが、予選はいくつかのスイーツを作り、運営に送り届ける形式だ。予選を無事に通過した那月だが、まだ油断はできない。目標はバリスタとパティシエの世界大会でファイナリストになること。つまり国内予選優勝は絶対条件だ。
「優子さん直伝のチーズケーキが好評だったみたいですね」
「良かったぁ~。ここで落ちてたらどうしようかと思ったもん」
那月はホッと胸を撫で下ろす。
「両方の世界大会に行くのはいいけど、6月のWLACの後、8月にワールドパティスリーカップまで終わったとして、9月のコーヒーイベントはどうするわけ?」
「WLACで優勝できなかったらまた挑むだけだよ。優勝できたら別のバリスタ競技会に挑もうと思ってるんだけど、今度は別のラテアートの大会に出ようと思ってるの。マイナー競技会になっちゃうけど、あたしとしてはラテアートを究めたいし、ラテアートが1番才能あると思ってる」
豪語するように那月が言った。那月がWLACで優勝するようなことがあれば、嬉しいと言えば嬉しいが、これから挑むマイナー競技会は、優勝回数勝負の対象にはならない分厳しくなる。
桜子はロースター初のバリスタオリンピックチャンピオンを目指すべく、JBCに挑んだが、最終18位で惜しくも予選落ちとなった。バリスタオリンピックを除けば、最も競争の激しいメジャー競技会の壁は厚かった。何なら当たり前のように予選突破を果たした皐月がおかしいだけで、才能と経験がなければ、予選突破も厳しいくらいにはレベルが上がっている。奇しくも僕がバリスタ競技会のレベルを上げてしまったことが僕自身の首を絞める結果となった。無論、条件は奴らも同じ。
しかしながら、アマチュアチームはバリスタオリンピック選考会に出るほどの猛者ばかり。
これほど誰かの優勝を拒んだことはない。那月にも戦力になってもらいたいが、主にラテアートの大会をコンプリートすることを望んでいる那月にとって、一度優勝した競技会は用済みである。僕とて同じ方針を貫いてきた手前、人のことは言えない。
「桜子、次のJBCで優勝したいか?」
「はい。2027年のバリスタオリンピックを目指してます……でも今のところは皐月さんが筆頭格ですから、せめて皐月さんに勝てるくらいにならないと」
「ライバルは他にもいるんだけどなー」
「桜子、私もJBCに出るから、ワンツーフィニッシュを目指すぞ」
「はい。響さんに負けないよう頑張りますっ!」
両腕を握りながら輝かしい笑顔を浮かべる桜子。彼女を強化合宿に呼ばなかった理由は他でもない。
JCRCにはもう参加しない。桜子は既に世界大会で優勝を果たしている。JBCの参加人数は十分足りているし、桜子はここで教えればいい。
隠し球として大きな役割を果たすだろう。コーヒーの声を聞く力があるのだから。
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