363杯目「生生流転の日々」
2月上旬、僕は店の営業後に響を連れ、葉月コーヒーカクテルへと赴いた。
響が一発目にいつものと注文し、スカンジナビアンコーヒーの入ったワイングラスが丁寧に置かれた。
僕も響と同様のものを注文する。アイリッシュコーヒーはアイリッシュウイスキーをベースにしたものだが、アクアビットをベースにすると、スカンジナビアンコーヒーへと姿を変える。響にはアイリッシュコーヒーよりも、故郷の味を感じるスカンジナビアンコーヒーの方が合っているようだ。
見た目は全然変わらないのに、風味が全然違う。
「これ、コーヒーの種類も変えてるよね?」
「はい。アイリッシュコーヒーにはシャキッソのコーヒーを使っているんですけど、スカンジナビアンコーヒーのベースに使われているアクアビットは癖が強いので、カトゥーラの豆を使っています。こっちの方が自然な味わいになるので、とても重宝してます」
「流石はコーヒーとアルコールの相性を知り尽くしてるな」
「じゃあ乾杯しようか。私たちの大会参加記念に」
コーヒーグラスをその手に持ち、僕の方に向けると、同様にコーヒーグラスを持ち、2つのコーヒーグラスを共に鳴らし合った。文字通り、僕らは共鳴している。今なら分かる。出会うべくして出会ったと。
響は僕らに大会の詳細を説明してくれた。今回はかなりシンプルのようだ。
ワールドコーヒースピリッツチームチャンピオンシップ。略してWCSTCS。
2010年から毎年3月にオスロで行われているコーヒーカクテルの世界大会で、3人1組で参加するチーム戦である。マイナー競技会ではあるが、バリスタの世界大会におけるチーム戦の中では古巣の大会であり、WBC誕生10周年を祝して誕生したものだ。
バリスタ、ロースター、バーテンダーの3人1組で既定のコーヒーを使い、予選と決勝を勝ち抜くわけだが、今回のルールは至ってシンプルなものだった。
毎年30ヵ国から50組程度が集まり、予選は市民や観光客がジャッジとなって行われる。
総合スコアの上位5組が決勝進出となり、優勝を争うことになるわけだが、大会期間はたったの2日。行きと帰りを合わせれば1週間程度の長旅になるが、今回も唯と伊織に子供たちの面倒を見てもらうか。
「まあそんなわけで、あず君もWCSTCSに出場してくれるということだ」
「それは良かったです。私も出たいと思ってたんですけど、チーム戦なので諦めてました」
「俺も一緒に出ようって言ったのに、真理愛がもっとレベルの高いコーヒーカクテラーじゃないと駄目だって言い出すからさ、贅沢だよな。レジェンドじゃないと組みたくないって」
「やるからには勝ちたいんです。ここ最近はチーム戦のバリスタ競技会も開催されるようになって、一度だけ出たいと思っていたところなんです。個人としては引退しましたけど、コーヒーカクテラーとして大会に出たことがなかったと思っていたら、響さんに誘っていただいたんです」
「真理愛さんがいれば優勝を目指せると思ったからな」
「なあ、一応調べたんだけどさ、ロースターはどうすんの?」
「桜子に出てもらう。もちろん了承済みだ。桜子はチーム戦サポーターとしての経験がある。私はチーム葉月珈琲のサポーターとして参加させてもらう」
「えっ、じゃあ響ちゃんは出ないのか?」
「私は一度参加して優勝した身だからな。この大会は連覇禁止の条項があって、一度でも優勝した人は、次回以降参加できないことになってる。だがサポーターとしての参加なら認められている。俊樹さんは安心して留守番していてくれ」
「また留守番かよ」
ため息を吐きながら俊樹が言った。真理愛がメディア出演するようになってからは留守を預かる身だ。
出る幕がないことが分かると、俊樹はゆっくりと離れていき、他の客の相手をし始めた。ずっと立ち続けて足が疲れているのか、カウンター席を挟んだスタッフ用の席に腰かけてしまった。
俊樹と響はJCIGSCで鎬を削った仲だ。
真理愛が響と話している間、こっそりと俊樹がいる方向に聞き耳を立ててみる。
「島塚さん、もう引退するんですか?」
「はい。ずっとバリスタ競技会に挑戦してきましたけど、ここんとこ決勝にもいけなくて、何回も参加してると、分かってくるんですよ。これが俺の限界だって。でも才能がないって言えるくらいには参加し続けてきたので、もう何の悔いもなく引退できますよ。選考会の書類選考に落ちた時に全てを悟りました。今まで以上に参加者が多くなったのに落ちるってことは、俺が届かないくらいに大会レベルが上がったってことです。良くも悪くも、才能のある人とそうでない人の差が浮き彫りになったんですよ」
「昔決勝までいってたのは、大会のレベルが低かったからってことか?」
「ええ。決勝の常連だった連中も結構前から決勝にこなくなって。心配になって連絡してみたら、もう俺たちくらいの奴が決勝にいける時代は終わったって言うんですよ。今にして思えば、あの時が引き際だったのかもしれませんけど、悔いはないですよ」
俊樹は厳しい現実を目の当たりにし、愚痴を吐くように、常連たちに胸の内を明かした。
昔こそ予選をコンスタントにクリアする中堅バリスタだったが、才能もやる気もある上位勢が大会に参加するようになってからは、成績が振るわなくなった。店が忙しくなったのもあるだろうが、大会前には十分な時間を与えられる。それでもクリアできなくなったということは、才能がなかったということだ。
中途半端な才能は、ある意味絶望的に才能がない人よりも辛い。
こういう人はプロに入ってから自分より上位の人間に絶望し、元のレールには戻れなくなる。はなっから才能がなければ、そんな思いをすることもない。優子が言っていたのは……こういうことだったのか。
皐月のようにバリスタとしての才能がありながら、コーヒー業界の地位が上がっていなければ、他の職業に就いていたような連中が大会に集まってくるようになった。当然だが大会レベルも上がり、今までのファイナリスト常連は、必然的に序列が繰り下がることになる。
ガラパゴスで王族を名乗っていた連中はもういない。
俊樹の話はこっちにまで聞こえていたが、真理愛は聞いていないかのようにグラスを布で拭いている。莉奈と若菜はクローズキッチンで今年のコーヒーイベントに向けたコーヒーカクテルを作っている。
「ところで、あの後伊織さんはどうなったんですか?」
「無事に見つけて一緒に帰った。やっぱあいつに酒は無理だったってことだ」
「酒も飲めないのにバリスタオリンピックに出るのか?」
「あいつには味を描く才能がある。テイスティングをしなくても、思い通りの味を再現する能力だ」
「もしそれが本当なら、下戸という弱点も邪魔になりませんね」
「テイスティングは響に担当させることになってるし、特に問題はない。ラテアートの弱点も克服しつつあるし、バリスタオリンピックには必ず間に合わせる」
「なんか弱点の克服ばっかりで、全部平均的になりそうで怖いな」
「俊樹さん、伊織さんはどんな困難も乗り越えてきたんですから、そんなこと言わないでください」
真理愛が珍しく口調を強めながら言った。かれこれ結婚して4年が経つ。
面と向かって怒れるくらいには気が置けないが、真理愛は俊樹の言い分を否定しきれていない。真っ向から感情的に否定するところに、弱気が見え隠れしている。確かに伊織は本来の得意分野、ブリュワーズ部門にはまだ着手していない。俊樹の言い分も的を射てはいる。
弱点の克服と聞くと、本当に頭が痛くなる思いだ。
僕が最も嫌うものだし、伊織にとっても同じことだ。
この日の夜、僕、唯、伊織の3人で湯船に浸かり、大会に出ることを伝えた。
「分かりました。また子供たちが悲しみますね」
「みんなあず君に懐いてますよね。いつも一緒にゲームをして遊んでくれる父親なんて、滅多にいないですから。でもあず君がまた大会に出てくれるのは嬉しいです。一緒に行きたかったですけど」
「伊織ちゃん、私のことは心配いりません。一緒に行ったらどうですか?」
「……えっ、でも子供たちのそばにいてあげないと」
「バリスタオリンピックを制覇したいんだろ。そのためにはコーヒーカクテルや酒のことも理解しておく必要がある。店は千尋に任せておけ」
「分かりました。ただ、あず君も桜子さんも響さんも抜けるのは心配です」
「それならまた皐月を呼ぶから問題ない」
「皐月さんはうちでの業務を望んでいるんですよね。それなら喜んで来ると思いますけど、いつかうちにいる誰かが、皐月さんにポジションを奪われるんでしょうか」
「何、そんな心配してるのかよ。既に考えはある。僕が退けばいい」
「「そんなの駄目ですっ!」」
唯と伊織が同時に顔を近づけてくる。こんなところで気が合ってどうすんだよ。
わざわざ僕がマスターを務める意味がなくなってきた。
葉月珈琲の営業だったら、伊織たちだけでも十分に回るわけだし、僕自身も代えの利く人材になってしまっている。世界一時価総額の高いグループ企業の創業者でさえ代えが利いてしまうくらいだ。僕自身の代えはいなくても、僕がやっている仕事をこなす人の代えはいくらでもいる。
僕がマスターを辞めれば伊織が次のマスターとなり、別の誰かが昇格する。
「な……何でだよ?」
「バリスタをやっていないあず君なんて想像できないです」
「イメージを崩されるのがそんなに怖いか?」
「というより、何だか置いてけぼりにされている感じがするんです。私はあず君に出会う前からコーヒーが好きでしたけど、最終的にはあず君に憧れてバリスタになったんですよ。あず君が葉月珈琲のマスターを辞めたら、私は何を支えにして生きていけばいいんですか?」
「何言ってんの。バリスタは辞めないぞ。コーヒーに携わる者である限り、ずっとバリスタだ。カフェのマスターを辞めるってだけだし、後釜も伊織にするって決めてるんだぞ」
「良かったじゃないですか。バリスタにとって葉月珈琲マスターになれることは栄誉なんですよ」
「――本当に……私がマスターでいいんですか?」
「いや、今の伊織にマスターの座を譲るわけにはいかない。葉月珈琲はメジャー店舗の頂点に君臨する。世界的なガイドブックにも載って、カフェとして唯一五つ星の称号を与えられた世界最高峰のカフェだ。それなりの功績がある奴じゃないと、マスターの称号は譲れないな……だからさ、成すべきことを成せ。僕をマスターから安心して卒業させてくれ。それができるのは、伊織しかいない」
伊織の両肩を掴みながら言った。だが伊織は目を合わせようとはしない。
俯きながら沈黙を貫いたが、それでも僕は伊織から目を離さず、辛抱強く待った。
カフェのマスターに飽きたわけじゃない。競争から卒業したいのだ。株の配当だけで飯が食えるようになった今、わざわざ競争に参加する意味を感じなくなっている。マスターを卒業した時、本当にやりたかったことがハッキリするかもしれない。バリスタもやりたいことの1つだが、やはり仕事じゃなく、趣味でやりたいことだ。コーヒー業界の地位も上がった。僕が成すべきことは成した。
ならばやるべきことは1つ。次世代にバトンを渡すことだ。
競争から卒業して、仕事から自由になって、それでもなお心に残るものこそ、本当にやりたいことだ。
「……私が優勝したら……あず君は安心してマスターを卒業できるんですよね?」
「もちろん。僕がバリスタの仕事に対して残している未練があるとすれば、それはまだ、次世代トップバリスタを大成させていないことだ。葉月珈琲塾を始めてから、まだ1人もバリスタ史に名を残すような有名バリスタが育っていない。僕が言いたいことは分かるよな?」
「はい。私、バリスタオリンピックで優勝してみせます。次はないと思ってます。4年後の皐月さんがどこまで成長しているのか、全く想像がつきません。それくらいにポテンシャルが高いです」
「分かってるじゃん。強さは生生流転だ。いつまでも強い人間はいない。強さが皐月に渡る前に――」
「優勝すればいいんですよね。任せてください」
「……ちゃんとやってよ」
久しぶりに活力のある任せてくださいを聞けた。
それからの伊織は一心不乱にコーヒーの研究により一層没頭した。
弱点であるコーヒーカクテルを究めるべく、暇さえあれば真理愛の元を訪れ、響まで誘ってはコーヒーとアルコールの相性を頭に叩き込み、コーヒーと相性の良いフードやスイーツを研究するために優子にも会いに行ったのだ。伊織は僕をなぞろうとしながらも、自分なりの集大成を作り上げようとしていた。
優子はマリアージュ部門で僕の総合スコアを底上げし、優勝に導いてくれた確かな功績がある。ファイナリストたちでさえ伸ばしきれなかったマリアージュ部門のスコアに、足りない部分を補強してくれた。彼女がコーヒースイーツを作っていたのは、コーヒーと相性の良い食材を探すためだった。
2023年2月8日、三男の葉月碧が生まれた。
急いで唯の待つ病院へと駆けつけた。体は大きくて頑丈だ。ずっと出足をバタバタ動かすくらいの元気もある。肌は白に近い。子供は元気すぎるくらいが丁度良い。碧眼であったことから碧と名づけた。
透き通るような黒髪で、他の兄弟と比べても特に活発だ。
顔は僕に似ているが、髪色は雅にそっくりだ。
「――結構でかいな」
「お医者さんが言うには、今年この病院で生まれた子供の中で1番大きな子供だそうです」
「なんか下の子になるほど頑丈になってる気がする」
「ふふっ、そうかもしれませんね」
「唯、ホントにオスロまで遠征しても大丈夫か?」
「大丈夫です。最近は上の子が下の子の面倒を見てくれてます。紫はもう8歳ですよ。面倒見が良くて、家事のやり方も覚えてきました。小さな大人って感じですけど、もっと伸び伸びさせたいですね」
「遊園地に連れて行ったらどうだ?」
「別に構いませんけど、子供たちはあず君の試合を見たがるでしょうね」
笑いながら唯が言った。ちゃんと子供たちの動向を把握している。何に興味を持ち、どんな道に進んでいくのかは子供たち次第だが、間違った方向へと進んでしまわないよう調整するのが大人の役割だ。
子育てに正解はない。正解だったかどうかは、子供の将来を見れば分かる。
碧は輝かしい碧眼を僕に向け、両手を伸ばした。唯からの手渡しで碧を抱っこすると、ズシッと重みが僕の両腕に伝わった。赤ちゃんなのに腕や足の力が強い。こいつは大物になるかもな。
2月下旬、WCSTCS開催まで2週間を切った。
生まれたばかりの碧を子供たちが囲んでいる。
紫、雅、巻、祈の4人が、碧の寝顔を見下ろしながら微笑んでいる。生まれた時に自分は泣いていて、周りは喜んでいるところまではみんな同じだが、死ぬ時に自分は笑っていて、周りは泣いているような人生を歩んでほしい。エゴと言われればそれまでだが、世に送り出した以上は責任を持って育てよう。
響はサポーターとして僕らを手伝った。桜子が焙煎したコーヒーを僕がグラインダーに淹れて粉にしたものを使い、エスプレッソ、ドリップコーヒー、ジェズヴェコーヒーを淹れた。
それぞれのコーヒーを1杯ずつ飲み干し、味に集中するために目を瞑った。
「準備期間が短いのに、よくここまで仕上がりの良いコーヒーを淹れられたものだ」
「仮にも世界大会に17回出てるからな。場数が違うんだよ」
「あず君くらいになると、急に大会が開かれても、ちゃんと準備できるんだね」
「やることはそんなに変わりないからな。特にWCSTCSはWCIGSCの形式とよく似てるし、細かいルールの違いはあれど、僕にとっては2週目みたいなもんだ。現地で焙煎した豆を使って、エスプレッソベースのコーヒーカクテル、ドリップコーヒーベースのコーヒーカクテル、ジェズヴェベースのコーヒーカクテルの3種類を提出だけど、ジェズヴェベースが厄介だな」
「どうして厄介なんですか?」
「ジェズヴェのコーヒーは油分が多い。結構ドロドロした食感で、風味がより強調される。これをアルコールと合わせるのは至難の業だ。コーヒーカクテルの大会でさえ、誰もやらないくらいだし、ジェズヴェを使ってバリスタオリンピックに出た人は、いずれも予選落ち。それくらいに難しいコーヒーだ」
「私にも飲ませてくれませんか?」
「ああ、いいぞ」
ジェズヴェコーヒーを口に含む桜子。
ちょっとした違和感が表情に出た。
「これ、油分も多いですけど、雑味も多いですね。今まで飲んできた抽出器具の中だと、フレンチプレスに近い感じですけど、他の抽出器具よりも豪快な味わいです」
「ジェズヴェは直に抽出するからな。これがありのままのコーヒーの味ってことだ。圧縮したり濾過したりしないで、そのまま熱した味、つまり何の小細工もしていない本来の味ってことだ。当然雑味も多いからさ、混ぜ合わせる食材は必然的に雑味を軽減させるものが優先される。今回はオールシグネチャーだ。抽出したジェズヴェコーヒーをどう工夫するも自由だ。差別化を図るとすればここだな」
「流石は色んな大会に出てきただけあって、要点を見つけるのが早いな」
「要点?」
桜子が首を傾げた。要点も知らないまま優勝するあたり、桜子は天才かもしれん。
「攻略できれば、他の参加者と差別化を図れる大会の急所みたいなものだよ。あず君は要点を見抜くのがうまいの。他の人が気づいていないような、総合スコアを稼げるポイントがある。昔のWBCだと、品種とシグネチャーが要点であることを見抜いてたね。今はもう通用しないけど」
「千尋君がWBCに出た時は、どこが要点だったんですか?」
「内緒。それ言っちゃったら、後で本にできないでしょ」
「もしかして攻略本を出版して稼ごうとしてます?」
「コーヒー業界の地位が上がれば、当然バリスタ競技会攻略法の価値も上がる。もっとも、本にした時点で通用しなくなるけどね。ビジネスっていうのは、何も考えてない愚民相手の方がやりやすいんだよー」
「もうっ! 千尋君は意地悪です! そういうのホントに直してもらわないと困ります!」
ニカッと笑いながら千尋が両手を広げ、お転婆娘のようにクルクルと体を回した。
千尋が伊織をからかう時によくやる癖だ。あの可愛い顔から言う台詞がこうも一致しないと、自分の感覚さえ疑ってしまう。言ってることは恐ろしいけど、この世の真理を見事に表している。那月は笑いが止まらないまま、子供のような2人を目で追っている。
伊織はふざけている千尋にガンを飛ばし、頬を風船のように膨らませながら追いかけ回している。
僕はこの光景を永遠の日常のように、この目に強く焼きつけた。いつまでも続くわけじゃない。日常だって、日頃から常に変わり続けるから日常なのだ。伊織たちが立派なトップバリスタとして羽ばたくようになるまで、僕はマスターを卒業できない。とんでもない縛りだ。
家族が何人増えようとも、葉月珈琲は相変わらず平和な日々を送るのだった。
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