359杯目「アラサーラブロマンス」
12月上旬、葉月グループが初の吸収合併を経験してから数日が経過する。
そんな矢先、結城が葉月珈琲を訪れた。結城は元穂岐山珈琲のバリスタの1人だった。
美月と同様の理由ではないが、彼も育成部にいられなくなった。全国各地のカフェを転々としながら、最終的にかつてのライバルであったうちに落ち着いたが、ここに行き着くまでの苦労は並大抵のものではなかった。結城は空いたばかりのカウンター席に腰かけ、今までの経緯を詳細に話してくれた。
「私が穂岐山珈琲を離れたのは、あのままじゃ、あず君には勝てないと思ったからです。当時の穂岐山珈琲のやり方はあず君も知っての通り、決められたアイデアを使うことになっていました。自分が使いたいアイデアじゃなくて、1番評価された人のアイデアを使わないといけなかったんです。最初は使うコーヒー豆さえ、社長や育成部の部長が指定したものでした。私がバリスタ競技を始めてから10年以上経ちますけど、シグネチャーはいつも別の誰かのアイデアを会社のアイデアとしてプレゼンしていました」
「つまりJBCで使われていたコーヒーは、それぞれの課題の中で最も優れていると見なされたアイデアで勝負していたわけだ」
「それはどういうことだ?」
「例えばエスプレッソは社内で1番コーヒーに精通した人のアイデア、ミルクビバレッジは牛乳が得意な人のアイデア、シグネチャーはコーヒーと他の食材の組み合わせが得意な人のアイデアを採用していた」
「それぞれの部門を得意とする人たちのアイデアを結集したわけか。だがバリスタ競技は自分自身がどうやってアイデアを熟成させたかが求められる場所だぞ」
「だから長い間、世界で通用しなかった。日本のバリスタ競技会創成期は、他のコーヒー会社もあまり力を入れてなかったから優勝できてたけど、自分自身で感じ取って、裏打ちされたアイデアには勝てない。根本がバリスタオリンピック前回大会に出た時、自分ではない別の人のアイデアを無視したせいで、一度クビになりかけてる。悲惨だよな」
「恐ろしい話だ。優勝のためとはいえ、自分のアイデアで勝負できないとは」
響が凍えるように体を抱えた。無理もない。僕も最初に聞いた時は震えるような寒気がした。
今では考えられないことだ。穂岐山珈琲が完全に自分のアイデアのみで勝負できるようになったのは、バリスタオリンピック2019ウィーン大会の後からだ。
松野が直談判したお陰で、コーヒーの品種は選べるようになったが、その他のアイデア決定権は依然として育成部の部長が握ったままであった。松野は旧態依然とした穂岐山珈琲を出たが、結城も同じ理由だった。あの頃の穂岐山珈琲を去ったのは、彼らが有能である証拠だ。
有能な人間ほど、辞めたくなるような会社だった。
結城が穂岐山珈琲を辞めたのは、松野や美月といった前例が生まれた影響かもしれない。
「まるで生きた心地がしませんでした。あず君を始めとした他のバリスタは、みんな自分のアイデアで勝負していたのに、僕だけ会社のアイデアですから。恥ずかしさを通り越して虚しさすら感じていました。松野さんが一度辞めた後、僕が育成部の部長を引き継ぎましたけど、その時にはコーヒーに対する愛情もなくなっていて、自分がどんなアイデアが好きだったのかさえ忘れてしまって……会社の変わらない方針を前に意欲がなくなっていきました。それで穂岐山珈琲を辞めて、コーヒーを学び直すことにしました。あず君に倣ってカフェ巡りを始めて、全国各地のカフェにバイトで入って、色んなことを学びました」
「自分探しの旅ってことですか?」
「そうですね。あず君の言う通り、僕の人生は歯車のようなものでした。自分のためじゃなく、会社のための歯車であったことに気づいたのは幸いでした。北海道から沖縄までの色んなカフェを巡って、時々は住み込みでバイトをしていました。元々バイトはする気なかったんですけど、見習いバリスタにエスプレッソマシンの使い方を教えたことをきっかけに、うちで働かないかって誘われて」
「旅の中で得たものは何だったんですか?」
伊織が食いつくようにしながら、カウンター席の真向かいに礼儀正しく座った。
「どこのカフェも競争なんて意識せず、伸び伸び営業していたんです。僕がバイトしていた所は、いずれも年金暮らしの老人夫婦が経営しているカフェでした。メニューに拘りがあって、その全てが大会用に作られていてもおかしくないほど、洗練された風味だったんです。それで気づいたんです。私が作ってきたのは、自分にとって最高のコーヒーではなく、競争に勝つためのコーヒーだったと。あず君も競争を意識せずに挑んでたんですよね?」
「もちろん。勝ちたいっていう気持ちもあったけど、何よりジャッジの人に喜んでもらうことを考えた」
「全国各地のカフェを旅してよく分かりました。私はバリスタ競技者よりも、カフェのマスターの方が向いているんじゃないかと思ったんです。そのことを美羽さんに相談したら、葉月グループがメジャー店舗のマスターを募集しているという話を聞いて、渡りに船だと思いました」
葉月創製を始めた頃、マスターに対して求めるハードルが高かったのか、みんな1年足らずですぐに辞めてしまうような人ばかりだった。去年からマスターの交代が落ち着いたかと思えば、結城がマスターに就任していたからだと、今更ながら思い知らされた。
「葉月創製マスターになってからはどうだったんですか?」
「葉月グループは革新的な経営をすると聞いてはいましたけど、スタッフがとても自由な人ばかりでしたけど、業務はちゃんとやる人たちでもあったので、とても画期的でした」
「うちはフレックスタイムが浸透してるし、自分にとって最も働きやすい時間帯に出勤できる。新商品の開発をする場合は家でも仕事ができるし、大会前はクローズキッチンで準備をすることができるし、人数が足りない場合はユーティリティー枠の社員を呼ぶこともできるから、大会に出る前提のバリスタは安心して準備ができるし、稼ぎたい人はプロ契約をして稼ぐことができるし、才能がある人には、きっちりとチャンスを与える仕組みが整ってる。うちは総帥とユーティリティー以外の人は、役員も社員も50歳定年だから、常に循環した状態ってわけだ。弥生と皐月も結構良い刺激になってるんじゃねえか?」
「はい。特に皐月さんは新商品の開発が大の得意みたいで、将来が期待できますね。かつてのあず君を見ているみたいで、とても育て甲斐のある子だと思いました。葉月グループの社員はみんな自分の意思を持っているというか、ほとんど指示する必要がありませんでした」
そりゃそうだ。葉月珈琲塾で自我を取り戻させてから配属しているわけだし、結城にとってはカフェのマスターとして独立する訓練所のような感覚だろうが、店の経営にまつわる技能も身につくため、将来のマスターとして独立する際も、うちでの業務経験は役に立つはずだ。
50歳定年にしたのは、老人ばかりの役員になってしまえば、新しい発想も、世の中の変化に応じた柔軟な思考もしにくくなる。血の入れ替えをしない組織は、やがて滅びの道を辿る。過去に多くの企業が証明してきた事実だ。逃げ道として総帥とユーティリティー社員を用意しているのはマルチスキルを使える便利屋を育てたいのもあるが、ほとんど身内のためである。
美味しい食べ物を見つめるような笑みを浮かべ、スマホで全国各地のカフェを調べている伊織。
全国各地のカフェ巡り――コーヒー好きなら、口から涎が出るようなパワーワードだ。
そういえば、世界各地でカフェ巡りをしたはいいが、全国各地のカフェは巡ってない気がする。岐阜周辺と関東と関西のカフェなら行ったことはあるが、隅から隅まで行ったことはない。国内だけで言えば、僕よりもずっとコーヒーを知り尽くしているということだ。
――あぁ~、外観と内装の写真とか撮ってないかなぁ~。
「あっ、俊さんもいたんだ」
柚子が葉月珈琲の扉を開けると、すぐに結城と目が合った。
葉月グループ各店舗のマスターが、こうして1ヵ所に集中するのは珍しい。
「柚子、丁度良かった。ここ空いてるよ」
「う、うん」
ぎこちない様子で長めのスカートを慎重に回転椅子の上に乗せる柚子。
あからさまにそわそわしている。緊張感がすぐに僕らにも伝わってくる。
気さくな仲になっているが、柚子は初めての彼氏を前に、何を話していいのか分からない様子だ。葉月マリッジカフェのマスターの威厳はどこへやら。
婚活アドバイザーとしての柚子はとても饒舌で、婚活している人たちに対し、積極的にぶつかるよう指令を下しているが、いつものバリスタとしての柚子にその勇気はない。両方共告白しないまま、いつの間にかつき合ってるような状態になってしまったんだとか。
実質的につき合うようになってから既に2年が経ち、お互いに打ち解けてきた頃だ。柚子の家に何度も泊まっていると聞いたが、ガードの堅い柚子が身内以外の異性を家に入れるなんて前代未聞だ。つまり、結城は本気だということだ。ここまで柚子に対して親身になってくれる男性はそうそういない。
「あず君、俊さんが飲んでるコーヒーって何?」
「ユーゲノイデス。最近うちに入ってきたばかりの最高級品種だ」
「じゃあ私も飲んでみようかな」
「ちょっと癖のある味だぞ」
「癖が強いくらいが丁度良いの。ねっ?」
「そうだね。コーヒーも女性も、癖が強いくらいが1番好きだよ」
「!」
恥ずかしそうにしながら両手で顔を隠す柚子。可愛い。ホントにアラサーか?
婚活アドバイザーが語る机上論の恋愛と実際の恋愛は全然違う。手頃な相手を別の女に譲ってばかりで場数を踏んでいない柚子としては、これ以上どうやって距離を縮めようかで悩んでいるのが見て取れる。
かと思えば、伊織が淹れたユーゲノイデスのアロマに誘い出される形で空腹の狼のような顔つきへと変わり、ビールをジョッキで飲んだ後のおっさんのように、柚子はコーヒーカップから口を離した。
「はぁ~。この味さいっこー! ――ハッ! ごめん。つい燥いじゃって」
「あはは、いつもの柚子らしいね。コーヒーを見ただけで興奮するところとか」
「だって……本当に好きなものだから。幼少期の頃からコーヒーが好きで、色んな品種のコーヒーを飲んできたけど、周りには全然言えなかったなー。こうして堂々とコーヒーの趣味を公言できるようになったのは、あず君のお陰かな……あっ、ごめん。またあず君の話しちゃった」
手で額を隠すように抱える柚子。
普通の男なら嫉妬心が湧くが、結城は全く意に介さず笑顔で返した。
結城は色んな人に会ってきたのか、対人スキル抜群だ。穂岐山珈琲時代よりもはるかに器の大きい人格へと成長している。この男、なかなか手強いな。柚子レベルのコーヒーオタクを安心して相手にできるということは、結城自身もかなりのコーヒーオタクということだ。
「気にしないで。僕も結構あず君と話したことがあるって、人に自慢したりするから」
「えっ、俊さんもそうなの?」
「だってあず君と張り合えるというだけでも凄いことなんだよ。結果的には僕も引き立て役みたいになっちゃったけど、あず君と同じ舞台で戦えたことは誇りだよ。選考会であず君と戦ったのって、あず君を除けば史上9人しかいないし、こうしてあず君が有名人になってくれたお陰で、後世の人たちに一生自慢できる思い出ができたって考えると、今までの人生も悪くなかったって……思えてくるんだよね」
「それは良かったです」
仕返しをするように僕の自慢話をすると、今度は柚子が僕の自慢話をし始めた。
身内以外の人の前で、ここまで自分を曝け出す柚子を見たのは初めてだ。
それだけ柚子が進歩してきたということだ。やっと僕から自立を果たそうとしている。ここは黙って見守ろう。カップルが本当に結ばれようとしている時、それを口に出してはいけない。僕にとってはこれがジンクスとなっている。伊織たちも柚子を無視し始めた。
既に結婚している千尋にとっては、羨ましくも何ともない。
「千尋はどうやって明日香と出会ったんだ?」
響が千尋の過去を掘り下げるように聞いた。彼女は千尋と明日香が共同で経営する美濃羽美容室の常連となっており、2人の馴れ初めには日頃から興味を持っている。
「明日香の方からアタックしてきたんだよ。その時の僕は望まない相手と婚約させられそうになってて、丁度良いタイミングだと思って、対抗馬としてつき合うことになってね」
「対抗馬ってことは、最初は好きじゃなかったのか?」
「最初はね。全然興味なかったけど、僕のために親身になってくれるし、利用されているだけってことに気づいた上で、望まない相手から僕を守ろうとしてくれて、気がついたらつき合ってて……明日香が酷い目に遭わされた時、命に代えても守りたいと思ったんだよねー」
「恋ってどんな気持ちなんだ?」
「相手が喜ぶと、こっちまで嬉しくなって、相手が辛い時は助けてあげたくなる気持ち。心理学で言うところのシンパシーに近いものかな」
「シンパシーか」
響が指で顎を持ちながら考え込み、度々柚子と結城の様子を窺った。
本気で誰かを愛したことがないのがすぐに分かった。論理的思考だけで食ってかかると、ますます意味が分からなくなるものだ。それは男側から見た乙女心と同じくらいに分かりにくいもので、実際に体験した者でさえ、うまく説明ができないものだ。しかも正解がないのだからますます困る。2で割り切れない奇数のようなもので、一度知ってしまったら心に残り続け、寄生虫のように人の精神を蝕んでいき、相手と心も体も結ばれれば、忘れられない快楽を知り、ますます中毒になってしまう。
あの柔らかく手に残り続ける全身の魅惑的な感触は、さながら触る麻薬のようだ。
「響、君にもいつか分かる時がくる」
「一生分からない可能性もあるぞ。親父に聞いた時なんか、コーヒーカクテルよりもずっと難しいものだと言っていたくらいだ。尚更分からない」
「一度婚活してみれば分かるんじゃないですか?」
「当分は無理だな。WCIGSCの準備もあるし、仕事と恋愛を両立するのは、ある意味二刀流と同じくらい難しいことだ」
そんな話をしていると、結城が急に荒い息になり、コーヒーを飲むペースが遅くなる。
「……俊さん?」
様子のおかしい勇気を確認しようと首を右隣に向ける柚子。
俯いた様子の結城が挙動不審のため息を吐き、柚子の不安をより一層煽る。
「……あのっ!」
「ど、どうしました?」
「ぼ、僕は……柚子のことが好きだ……どうしようもなく」
「! ……そ、そんなの知ってるけど、こんな所で言われたら恥ずかしいよ」
「いや、人前だからこそ、ちゃんと言っておきたい。柚子はどうなの?」
「……私も好き。俊さんがいつも夢中になってコーヒーを淹れているところを見ていると、それだけで凄く落ち着くの。だからかな、こうしてつき合おうと思ったの」
照れ隠しをしながらも柚子は懸命に答えた。
「僕も柚子さんを見ているだけで落ち着きます」
慌ててカバンから何かを取り出そうとする結城。
取り出したのは黒いリングケースだった。パカッと開けると、中から真珠の指輪が見えた。千尋が買っていたダイヤの指輪よりもずっと安いように見えたが、愛情は本物以外の何ものでもない。
「柚子さん……僕と結婚してくれませんか?」
「……! そ、そんな急に言われても……わ、私なんかでいいんですか?」
柚子は恐る恐る聞き返した。ただでは返事をしない。それは結城も承知のようだ。
「もちろんです。最初は自分が幸せになるために恋愛しようとしていました。でもそれじゃ駄目だって、柚子さんが教えてくれました。葉月マリッジカフェに初めて訪れた時、右も左も分からない僕に熱心に婚活を教えてくれました。そんな柚子さんを幸せにしたいんです。お願いしますっ!」
「……はい」
泣きながらコクリと頷く柚子。桜子も那月も柚子と同様に涙ぐんでいた。
周囲にいた客は状況を把握すると、拍手をしながら2人を祝福する。
あれっ、確かこんなことが前にもあったような気がする。葉月珈琲でプロポーズをしたという話は日常茶飯事と言っていいが、こんなにも緊張するのは、身内がプロポーズを受けたからだろう。今までの苦労がようやく報われたのだ。柚子が婚活を始めてから14年。
柚子の止まっていた時間が、ようやく動き出した。
伊織にも感じるものはあるようで、好きな人と結ばれた喜びを自分のように分かち合っている。
彼女の場合はかなり特殊な愛だが、そこには嘘偽りの気持ちなんてどこにもないし、特定の誰かを裏切ったわけでもない。伊織は自分を裏切るのが嫌だったのだ。
「結城、柚子は大事な身内だ。絶対幸せにしてやってくれ」
「もちろんです。私に任せてください。来年から親戚の集会に出てもいいですか?」
「別にいいけど。唯も結婚はしてないけど、今じゃすっかりみんなから身内として認められてるぞ」
「それを言うなら、伊織ちゃんも身内として認められてるよね?」
千尋が伊織の顔を見ながらからかうように言った。
「一応私もあず君の身内ですよ。今じゃ子供の世話をしていないと、気が済まないんです」
「唯ちゃんにとっては複雑じゃないかなー。自分以上に母親的存在がいるんだからさ」
「……だから何ですか?」
静かに鋭い眼光を飛ばした。触れるなと顔が言っている。
今までの苛立ちが声に表れた。誰にも言えない秘密とは、時として本人を苦しめることになる。言いたくても言えない状況は、伊織に時期尚早と言わんばかりに襲い掛かっている。
千尋は僕らの事情を知らない。他人にはほとんど関心を示さない千尋だったらふーんで済むだろうが、他の人の場合、世間体を気にする人ほど、自らが世間として騒ぎたがる厄介さを併せ持つ。
「えっ……いや、何でもないよ。伊織ちゃんの勝手だ」
怯えるような声で、千尋は事を収めた。
「葉月珈琲でプロポーズに成功した2人は、生涯結ばれるっていうジンクスがあるんだよ」
「そんなジンクスあったっけ?」
「唯ちゃんがあず君にプロポーズしたのもここでしょ。その時からそこらの夫婦よりもずっと仲良いし、何だかんだで10年以上も続いてるし、それに肖ってここでプロポーズする人が後を絶たないの」
「へぇ~、じゃあ、あたしもいつか……ここでプロポーズされるのかなー」
「那月は相手を見つけるのが先だろ」
「あっ、そうだった。えへへ」
響と那月がコントのような会話を繰り返し、たった1人の後ろめたさを置き去りにして、柚子と結城を中心に、葉月珈琲は笑顔で包まれていた。僕はこんな空間を切望していた。
笑顔になる味を目指して経営を続けてきたが、人を笑顔にしているのはコーヒーだけではない。誰かを笑顔にできるのは、人であることを痛感する。2人が結ばれたこの日は、いつもより長く感じた。
柚子がアラフォーに到達する――2ヵ月前の出来事であった。
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