321杯目「ミレニアム世代」
9月上旬、伊織は未だにシグネチャーを完成させられずにいた。
コーヒーイベントまであと1週間。果たして間に合うだろうか。
接客することも忘れ、クローズキッチンに引きこもっているが、一向に成功の兆しが見えない。それほどまでに難しいことなのだ。実験を繰り返してはため息を吐き、クローズキッチンは伊織が使ったカップが山積みになっていた。これがシグネチャーに向き合うということだ。
僕とてこんなことは何度もあった。特にJSCやWSCの時なんかはスランプに陥っていたが、柚子の企画と花音の柔軟な発想のお陰で、どうにか切り抜けられた日々が昨日のことのように思えるのだ。誰もがぶつかる壁……と言ってしまえばそれまでだが。
全身の力が抜けたように、机に突っ伏している伊織。
「はぁ~」
「もう何回目のため息かな」
「全然できる気がしません」
「僕はずっと時間があったから、どうにかプレゼンまで完成したよ。やっぱりシード権って大事だねー。伊織ちゃんを見ていてよく分かったよ」
「はぁ~」
千尋の言葉をまともに聞く余裕もなく、またしてもため息を繰り返す伊織。
「なあ伊織、シグネチャーが決まらなかったらどうすんの?」
「どうするって言われても」
「辞退するか?」
「しませんっ!」
脊髄反射のように素早く頭を起こし、諦める気など微塵もないことを眼光で示した。
「じゃあどうすんの? できなきゃ別のアイデアを使うしかねえぞ」
「代案ですか……」
記憶の中から画期的なアイデアを拾い出す伊織。
「そういえば、ディアナってバリスタオリンピックの時に、あず君の没案になったアイデアを使ったお陰で予選を乗り切ってたから、それ使ったどう?」
「――それ、ホントなんですか?」
「ああ。ディアナの実家は洋菓子店で、将来的にはバリスタオリンピックで結果を残してからパティシエに復帰するつもりだったらしい。でも肝心のアイデアがどうしてもまとまらなかった。マリアージュ部門のケーキに時間をかけすぎたのが原因だった。実家の店を繁盛させようとしたが故の悲劇だった」
「二刀流って難しいんだね」
「千尋君は何の話をしているんですか?」
「この前の地方予選の時、優子さんが那月ちゃんを連れてきたでしょ。那月ちゃん、バリスタもパティシエも両方究めるって言ってたんだよね」
「何で知ってるんですか?」
「知ってるも何も、僕はずっとあず君の隣で食べてたじゃん」
「ずっと小夜子さんたちと喋ってましたよね?」
近くまで歩み寄っていた桜子がツッコむように尋ねた。
伊織は思わず頭を抱えてしまっている。千尋は他の人との会話に熱中しているものだと思っていたが、同時に僕らの話まで聞き分けていた。どこの聖徳太子だよ。
「聞き分けくらい楽勝だよ」
「それは分かりましたけど、那月さんがどうかしたんですか?」
「伊織ちゃん、僕らの背後にはね、才能のある連中がうじゃうじゃいる。こんなところで燻ぶってる暇はないよ。今の日本は令和恐慌で、みんな就職先を得ようと必死だし、バリスタの地位が上がってることもあって、貧困生活から脱出するために、才能あるバリスタが日本中から集まってる。みんなバリスタドリームを狙ってるんだよ。油断したら降格だよ。だから間に合わせてよ」
千尋は伊織の両肩を両手で掴み、これからやってくるであろう競争に巻き込まれることを示唆した。
「――やっぱり本当だったんですね」
「「?」」
僕と千尋が同時に首を傾げた。
「私、聞いちゃったんです。あず君が最後に優子さんと駐車場で話しているところを」
そうか、僕を呼びに行った時か。伊織はあの時、帰りの車に乗った時から気分が優れなかった。
千尋にからかわれたことで不安が爆発し、ずっと車の中で泣いていた。
まさかとは思うが……あの件なのか?
予想が外れていることを密かに祈った。
「那月さんを葉月珈琲に招待するんですよね?」
「……バレてたか」
「成績次第で葉月珈琲に昇格させると聞きました。それで凄く不安になって」
「あのなー、招待するとは言っても、昇格が決まったわけじゃねえぞ。本当は大会に集中させるために、招待する日に全部話そうと思ってたんだけどな。でもバレちゃあしょうがない。みんなには話しておく。うちは10月に那月を招待する。この前那月の実績を見たんだけどさ、バリスタの大会はCFL2020年ニューヨーク大会で3位、JHDC2020年大会優勝。JLAC2020年大会は4位、JCTC2019年大会は3位を記録してる。これだけでもかなりの実績の持ち主だ」
「ええっ!? バリスタの大会でいきなり結果を残してるんですかっ!」
「それだけじゃない。パティシエの大会でも実績がある。ジャパンパティスリーカップ2019年大会で準優勝、2021年大会では優勝してるし、ジャパンショーピエスチャンピオンシップ2020年大会でも優勝してる。どちらかと言えばパティシエ寄りの活躍だけど、実績としては十分だ」
「「「「「……」」」」」
伊織たちはまた1つ思い知った。もう好きというだけでは、ここに務められないことに。
葉月グループは変化を恐れず、常に進化する組織だ。進化についてこれない者は、解雇の道を歩むことになる。葉月グループを経験した者は全員生きる力が身についている。だからうちを辞めても生きていけるし、うちを離れてから無敵の人になることがないのだ。うちはあくまでも人間力育成を基本とする数少ないグループだ。葉月珈琲塾の活躍も大きい。うちの卒業生の何割かは、うちの傘下となる店舗で活躍し始めている。昭和時代なら活躍できなかったはずの人間がだ。那月もその1人として活躍している。
那月も葉月珈琲塾の卒業生だ。
高校を不登校になってから通い始めると、メキメキと才能を開花させていった。僕よりも10歳年下で千尋と同い年だが、2000年生まれであることから、ミレニアム世代と呼んでいる。
「なるほど、伊織ちゃんも大変ですね」
同情するように言ったのは、この日の業務を終えた僕を膝枕している唯だった。
ここで働く誰もが自分の仕事に気合を入れていたが、少しばかり発破をかけすぎた気もする。
唯が耳かきをしながら僕に安らぎを与えてくれている。
何年も続けているのか、プロの腕前となっている。寝たい時は耳かきに限る。
「やりすぎたかなぁ~」
「そうでもないと思いますよ。追い詰めすぎるのも良くないですけど、仕事をする以上は常に高い意識を持って取り組んでもいいと思います。伊織ちゃんはどうするんですか?」
「コーヒーイベントまでにローヤルシロップを使ったコーヒーのアイデアを思いつけなかったし、僕が思いついたアイデアを実行に移してもらう。これで優勝できるとは思えないけど」
「あず君のアイデアなら国内予選制覇くらいはできそうですけど、もう1年様子を見るってことですね」
「そゆこと。それで無理なら、バリスタオリンピックは絶望的かもな。アイデアの実績は千尋の方が一歩リードしてるし、那月に至ってはマリアージュ部門でかなり優位に立てる。候補ならいくらでもいるってことだ。那月を呼ぶことがバレちゃったせいで、伊織たちの中から1人降格にすることがバレちまった」
「できればコーヒーイベントが終わってから話したかったですね」
「椿は婚活に興味があるみたいだし、家事育児で大会どころじゃないみたいだから、葉月マリッジカフェに異動することが決まった。問題は花音の異動先なんだよなぁ~」
「花音さんも異動なんですか?」
「ここんとこ実績が悪いし、不祥事も起こしちゃってるからな。このままだと真由がうちに来辛いのもあるからどっかに飛ばそうと思ってる」
「花音さんに人と接する仕事はちょっと荷が重いように感じますね」
何かを悟ったように唯が下に目を向けながら呟いた。
唯も気づいてたか。面倒見は良い方だし、決して悪い奴じゃないが、どこか抜けてるというか、わざとでもないのに頻繁にミスをする。基本的な仕事はこなせるが、うちのレベルにはついてこられていない。
残り1人は誰と入れ替えるべきか。
――大会1日目――
9月中旬、コーヒーイベントの日がやってくると、僕らは唯に店を任せ、東京へと赴いた。
僕、伊織、千尋、桜子の4人で車に乗り、それぞれの大会で優勝を争うこととなった。
準決勝が短縮されているため、幾分か楽な仕様となっている。コーヒーイベントは3日間あり、伊織と千尋は2日目の準決勝を戦い、勝ち残れば3日目の決勝を戦うこととなる。
「伊織ちゃん、本当にやるの? あれ……」
「仕方ないよ。今回はもうそれしか手がないし」
「まあでも、伊織があのコーヒーを完成させれば、かなり優勝に近づくことは間違いない。選考会までには完成させることだな」
「分かりました」
結局、伊織は桜子から譲り受けたアイデアを昇華させることができず、僕が考案した没案の中からシグネチャーを選ぶこととなった。葉月グループからは多くのバリスタが予選を通過した。
そして千尋の他にもう1人、シード権を獲得した者がいる。
「あっ、あず君。久しぶりー」
陽気に高い声をかけたのは那月だった。
振り返ってみれば、那月だけじゃなく、璃子の姿まであった。
「那月じゃん。あれっ、何で璃子までここに?」
「那月ちゃんのサポーター。優子さんに頼まれたの。那月ちゃんはJLACに出場する予定だから、それでJLAC優勝経験のある私が担当になったの」
「優子さんに押しつけられただけじゃないの?」
「そうでもないよ。パティシエの大会に出る時は優子さんがサポーターだし、より専門的なサポーターがいた方が、勝率も上がると思う」
「あの、バリスタとパティシエを両方究めるって、本当なんですか?」
「うん、本当だよ。元々はバリスタに絞るつもりだったけど、優子さんにパティシエも一緒にやったらって言われて、それで両方共やることにしたの。優子さんの家でバリスタ修行をして、実家でもパティシエ修業をして、優子さんが珈琲菓子葉月のマスターになってから、そこで2つの修業を重ねていたの。もちろん、コーヒースイーツも作れるよ。バリスタの視点とパティシエの視点があるから、どっちかに絞ってる人よりも、素材の選択肢が広いのもあるし」
言われればもっともだ。僕でさえできなかったことを彼女はやろうとしている。
真理愛も結局はバーテンダー寄りのコーヒーカクテラーとして務めているわけだが、バーテンダーの大会では結果を残していない。結果的にはコーヒーに合ったアルコールの選び方を究めたが、両方共一流かと言われれば、かなり怪しい。バリスタに絞っていれば、バリスタオリンピック制覇もありえた。
しかし、真理愛はコーヒーカクテラーという新たな道を切り開いた。
両方究めるのではなく、新たな分野を創造し、先駆者となる道を選んだ。
僕はバリスタの仕事のみに絞った。他の分野で活躍することもあったが、バリスタ以外に関しては僕より才能のある人はいくらでもいる。他を究める余裕なんてなかった。千尋も父親の影響でアルコールには精通しているものの、最終的にはバリスタ一本に絞っている。
優子がどっちも勧めたということは、どちらの分野にも世界一を究めるだけの才能があると見抜いたいうことだ。彼女が優勝した大会はどれもマイナー競技会だが、他の人が1つの分野に絞って取り組んでいることを考えれば、ハンデを背負いながら勝ったとも言える。今までにない才能だ。
那月の凄いところは、比較対象が居ないところだ。優子も最初は育成に困ったはず。
「あず君が招待するのも分かる気がします」
「えっと、あなたは?」
「朝日奈桜子です。今回は伊織さんのサポーターとして来ました」
「葉月珈琲所属なんですね。ということは桜子さんも、かなりの実績を積んでるんでしょうねぇ~」
特に悪気もなく、桜子に憧れの目を向ける那月。
「え……ええ……あはははは」
口に手を当てながら笑って誤魔化す桜子。
自分が場違いであることを認識しているが、桜子も目に見えない実績を積んでいる。
実力は収束化していくものだ。とりあえず伊織の時と同様、3年は面倒を見よう。それで那月に追いつければ何の問題もない。幸いにもどこに才能があるのかが見えた。後はそれを引き出すだけ。才能を引き出すのはマスターの仕事でもある。あくまでも背中を押すだけだが。
「じゃあ、あたしはこれからJLAC準決勝があるから、じゃあねっ!」
那月が手を振って去っていく。
「璃子はあいつのこと、どう思ってる?」
「最初はバリスタを舐めるなって思ったけど、どっちの大会でも実績を残してるし、パティシエの実力は優子さんが太鼓判を押しているし、どっちもやめろとは言い難いかな」
「ならとことんやらせてみればいい。どこまでいけるのか楽しみだ。あんな類稀な才能の持ち主がうちに来てくれたんだ。なんかワクワクしてきた」
「那月ちゃんの家は、葉月商店街がシャッター街って呼ばれてた頃、お店を畳む予定だった優子さんを雇って、経営を立て直す予定だったの。でも誰かさんが優子さんを奪っちゃったせいで、パティシエを確保できずに、那月ちゃんの祖父母の実家がある福井まで引っ越しせざるを得なくなったわけ」
「優子がいなかったら、葉月グループはここまで成長してないぞ」
「それは相手も同じ。那月ちゃんは葉月商店街に住んでいた時からお兄ちゃんに憧れていて、いつかバリスタになるって決めていた矢先に引っ越しが決まって、親の事情でパティシエを目指すことになったの。那月ちゃんがバリスタとパティシエを同時に目指しているのは、元を辿ればお兄ちゃんの責任だよ」
「何でだよっ!?」
相手をからかうような璃子の言葉に、脊髄反射で言葉が出てきた。
那月の後姿が僕の目に移った。あの小さい背中にどれほどの想いを背負っていたのだろうか。自分の些細な行いが別の形で返ってくると、バタフライエフェクトとは、こうも恐ろしいのかと感じてしまう。
「でもまあ、そのお陰で私たちは前代未聞の才能を見る楽しみができた。怪我の功名ってやつかな」
「11年前に優子がうちに来るのを迷ってた理由が分かった」
「優子さんは那月ちゃんが辛い思いをするんじゃないかって、ずっと心配してたんだよ。バリスタになりたいのに、パティシエも目指すことになったわけだし」
「そもそも那月は、何でパティシエを目指すことになったわけ?」
「那月ちゃんの家が洋菓子店をやってるのは知ってるでしょ?」
「ああ。優子から聞いた」
「那月ちゃんが生まれた栗谷家は元々カフェだったの。でもそこの長男だった那月ちゃんのお父さんが大のコーヒー嫌いで、後を継ぐことに反発して家を飛び出ちゃったの。そこで生計を立てるために、知り合いの紹介で葉月商店街の洋菓子店を手伝うことになって、先代が死んでからは那月ちゃんのお父さんが洋菓子店を継ぐことになったわけ」
――もう流れが読めた。つまりこういうことだ。
那月はバリスタになりたい。だが親父に反対されるのが目に見えていて、簡単には名乗れない。だからパティシエ修業という名目で親元を離れ、そこでバリスタ修行をしていたが、優子としては自分の立場も守りたいため、才能があるからとパティシエも勧めた。
これは大人の事情が生んだ副産物だ。那月がバリスタだけをやりたがっていたのは本当のようだ。
「要するに那月の親父がコーヒー嫌いだから、両親にバレないようにパティシエをやると言って、本来の目標であるバリスタと同時にやらざるを得ないわけだ」
「優子さんはパティシエ修行をする約束で、那月ちゃんを珈琲菓子葉月に迎え入れたの。でも那月ちゃんはバリスタ修行を受けたいって言い出したから、那月ちゃんと那月ちゃんのお父さんの両方の希望を叶えるために、両方究めることになったの」
「バリスタやってる時点で、ばれたら怒られそうだけどな」
「パティシエ修行の一環として、コーヒースイーツを究めるために、バリスタ競技会にも参加させているって言えば、問題ないんじゃないかな」
「言い訳の内容としては不十分だろ」
「でも前にも、こんなことあったような気がする」
目を半開きにさせながら僕の目をジッと見つめ、足音も立てずに歩み寄ってくる璃子。
軽く腕を組んでいるポーズが様になっている。
僕がバリスタとして本格的なスタートを切った頃、僕がバリスタであることは親戚に内緒だった。
あの頃とよく似ていると璃子は感じている。昔こそバリスタの地位は低く、安定しないからというだけで反対されるような職業だった。だが今は子供たちにも認知され、憧れを持つ職業となっている。バリスタの地位向上が那月を引き寄せたのだとすれば、僕にも責任があるな。
「分かった。那月は僕が責任を持って面倒見る。だから今だけサポーターをやってくれ」
「はぁ~、しょうがないなぁ~……お兄ちゃん」
「どうかしたか?」
「応援してる」
ボソッと耳元で呟くように言った璃子が段々と離れていく。
応援してる……か。そんなのいつものことだろ……と言おうと思ったが、分かりきったこと言わないのと言い返されるのが目に見えた僕は、言葉を返すのをやめた。
今日は葉月珈琲勢を応援するために来た。
僕らは各競技会の準決勝に勝ち上がってきたバリスタを一目見ようと観客席まで移動する。
大々的に宣伝が行われ、会場がリニューアルされたこともあり、多くのコーヒーファンが詰めかけているのだ。しかもバリスタ競技会のブースはレッドカーペットのように人が群がっている。
那月の活躍を見守っていると、何やら不思議なラテアートを描き始めた。準決勝は2種類のデザインカプチーノを3分で2杯ずつ、決勝はフリーポアラテアート、マキアート、デザインカプチーノを10分で2杯ずつ描くのだが、やはり準決勝が簡易的になっている。一部の大会を除き、準決勝が行われるようになったのは進歩と言えるものであり、より多くのバリスタにチャンスを与えている。
基本的には前回大会上位でシード権を手にした5人と準決勝進出者15人を合わせた20人の中から5人が決勝に進む形式となったが、これでシード権を付与することで、ファイナリストの価値が更に上がった。みんなシード権を得ようと必死だ。ここを通過できるかどうかが大きいため、誰もが必死になる。
「あず君が協会に勧めたシード権制度だけど、ちゃんと機能してるみたいだね」
「一応バリスタオリンピック選考会も、前回5位までの人がシード権を得ることができて、書類選考を通過した15人と合わせて20人まで出場できるようになった。前までは少なすぎた」
「なんかあず君が意見できる立場になってからは、業界が大きく動いた気がします」
「意見したいなら、まずは実績を残すことだ。そうすれば大半の奴は黙って従うようになる。みんなは物事を合理的かどうかで判断してない。何かを言ってる奴が好きかどうか、あるいは権威を持っているかどうかで決めてしまってるから、実績さえあれば、業界を変えることはできる」
「村瀬グループは無能が権威を持ったせいで、今大変なことになってるし、良くも悪くも権威主義だね」
ため息を吐きながら千尋が言った。段々伊織に似てきた気がする。
以前より思ったことを顔に表しやすくなった。結構可愛いじゃん。
遂に那月の出番がやってくると、僕らは那月の才能を目の当たりにすることとなった。
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