273杯目「業を取り払うということ」
翌日、僕は大会を前にして、1つの大きな課題へと立ち向かう決意をする。
この課題はある意味大会を制覇するよりも難しいかもしれない。組織を運営していると色んな問題が起きる。しかも不慣れなまま、ここまでがむしゃらに突っ走ってきたツケが一気に回ってきた気分だ。
個人的な問題ならともかく、これは組織全体に関わる話である。
ショコラティエを新たに募集したいが、他の店と競合することになり、通常よりも高い給料を支払わなければ雇えない。この状況で葉月ショコラを成り立たせるには、愛梨に活躍してもらう必要がある。聞けば彼女は因縁の相手から野次を飛ばされ、調子を崩してしまった。
そのせいでチョコレートをうまく作れない状況であるとのこと。
この日は伊織にマスター代理を任せると、昼から葉月ショコラまで歩いていった。まだオープンしたばかりということもあり、長蛇の列が続いていた。列を無視して店内のクローズキッチンへと入った。璃子がショコラトリーを開くことは国内外を問わず注目されており、テレビ番組の取材なども訪れた。
しかし、璃子は引き籠りとして生きていくと決めたために全て断っている。代わりに璃子のチャンネルから新発売のチョコレートを動画で宣伝することにより、この問題には既に終止符を打っている。
「愛梨、調子はどう?」
「……いつも通りっす」
「チョコの味を均一にしきれてないって聞いたけど、また野次られてるの?」
「野次はなくなったけど、毎日居座ってくるもんだから、それでもう滅入っちゃったみたいで、全然集中できなくなってるみたいなの」
静乃が僕に昨日までの状況を説明してくれた。
相手は松本さんという人で、愛梨が松田さんのいとこ、松田さんを怪我させた件で物凄く怒ってるらしい。やはり愛梨の言っていたことは本当だった。
通常、自分がしてきた悪いことは詳細に語らないものだが、愛梨は自分がしてきた悪行を包み隠さず全て正直に自供していたことからも、筋金入りの真面目さを持っていることが分かる。
「営業妨害で通報しないの?」
「一応チョコレートを1個だけ注文して居座るだけだから、通報することもできないの。だからあず君にどうにかしてほしいというか、このままだと愛梨ちゃんが可哀想だよ」
「お前らは自分たちの問題すら解決できねえのかよ」
「……面目ない」
蓮が小さく呟くように自らの不甲斐なさを悔いた。今は客席についている全員の注文が一通り終わったところであり、テイクアウト目的での来客を2人のユーティリティーが接客している。璃子が雇ったのだから信用はする。今のところは問題なさそうだし、とりあえず接客を中心に雑用を任せるらしい。
「どうにか6人集まったのはいいけど、今のところ、ショコラティエとして機能してるのは、璃子と愛梨の2人だけなんだろ。なのに満足に商品として成り立つチョコが作れないんじゃ話にならん。今月中に解決しろ。そんなレベルの低いところで戦っている暇はないぞ。世間を見返したいなら、売り上げと大会で結果を残すしかない。それは分かるな?」
「はい。でも私はあの事件から、ずっと時間が止まったままなんすよ」
「同級生を怪我させた件か?」
「……はい」
下を向きながら力なく頷いた。言わば負の遺産だ。
彼女にしか清算できないものだから厄介だし、僕と違うのは彼女が加害者であるという点だ。僕の場合は物に八つ当たりして、誰にも怪我を負わせずに追放になったが、愛梨は相手に致命的な怪我を負わせてからの追放だ。愛梨の方が業が重いのは、少し考えれば分かる話だ。
とりあえずここでチョコとコーヒーを楽しみながら待つか。
愛梨にはメンタルトレーニングが必要だ。過去によって失った自信を今取り戻さなければ、未来に自信を持てなくなる。そんな奴が何かで1番を取れるはずがない。
そんなことを考えていると、璃子がバックヤードへと引っ込んでしまった。
「先週ここにやって来た時は本当にやばかったの。わざとクローズキッチンに聞こえるように愛梨のことを悪く言い続けて、それで遂に怒ってしまったの」
「――まさか仕返ししたわけじゃねえだろうな?」
「仕返しはしてないっすよ。でもこれ以上言われたら、次はもう容赦はしないっす」
「やり返しても世間はあいつのせいとは言わないぞ。ショコラティエには相応しくないと評価されて、居場所を失うだけだ。もっと冷静になれ」
怒らせないよう宥めるように言った。情緒不安定になりやすいのがこいつらの特徴だ。
良くも悪くも曲がったことが嫌いなんだ。そこは分からんでもないけどな。僕だって曲がったことが嫌いだからこそ、進学も就職もしなかったわけで。
「お兄ちゃん、これ見て」
バックヤードから戻ってきた璃子が、何かを両手に持ちながら見せてくれた。
クッキー用いられている木製の麺棒だった。日本製で取っ手のない麺棒であり、無残にも丁度真ん中から真っ二つに折れてしまっている。何かに強く打ちつけて折られたものとすぐに確信した。
しかもそばにある壁には麺棒で打ちつけられた凹みがあり、この躊躇のない凹み具合からも、当時の愛梨の葛藤が窺える。僕に知られたことが余程恐ろしいのか、愛梨はガクガクと全身を震わせている。少しずつ歩み寄り、彼女は殴られることを覚悟したかのように身構えた。
「――よく耐えたな」
愛梨の小さな体を優しく抱擁し、試練に耐え抜いた精神を称えた。
「うっ……ううっ……うわあああああぁぁぁぁぁ!」
愛梨は僕に抱きつきながら啜り泣きをし始めた。優子が離れてからはずっと1人だ。帰宅してからは愚痴をこぼせる相手もいないまま、ストレスだけを抱え続けた。
とても責める気にはなれなかった。
「野次はいつ頃からなくなったわけ?」
「愛梨が麺棒を思いっきり壁に打ちつけてから、あの人ビビっちゃったみたいで、それ以上は言わなくなったけど、未だに納得がいかなかったみたい」
「麺棒の音が思いっきり響いた時は、この世の終わりかと思ったよ」
「空気が一気に凍ったというか、肝が冷えたというか、お客さんを宥めるのが大変だったんだから」
「なるほど。黙らせたはいいが、余計に溝が深まってしまったと」
「早く解決してほしいけど、出て行けって言うわけにもいかないし、もうどうしたらいいか……」
愛梨が抱えている未解決の問題には璃子たちも頭を抱えていた。このままじゃ経営どころじゃねえ。何とかして早期に決着をつけないと、愛梨が出ていく前に、スタッフたちが滅入ってしまいそうだ。
多少の荒療治が必要かと思うが、これも仕方あるまい。
愛梨から少し離れ、泣き顔の彼女と目を合わせた。
「愛梨、もし次のシーズンまでにこの問題を解決できなかったら君はクビだ。経費が高くつくことになろうとも、僕は喜んで後釜を手配する。自分の問題くらい自分で解決しろ。元同級生のいとこが毎日ここに来てるってことは、問題の清算を望んでるってことだ。それくらい分かるよな?」
「ただ謝るだけなら、私はいくらでも頭を下げるっすよ。でもそうじゃなくて、仕事を辞めて家に引き籠ってほしいというのが、彼の要求なんすよ」
「それは何で?」
「発達障害の人は家に引き籠って仕事をした方がいいって言ってたんすよ」
「……」
一瞬、まるで自分のことのように話を捉えてしまった。
これってもしかして――他人事じゃなかったりする?
「あず君、松田さんが来ましたよ」
オープンキッチンから戻ってきた静乃が知らせてくれた。
「分かった。ちょっと話してくる」
迷わずカウンター席の向かい側にあるオープンキッチンの椅子に腰かけた。
既に注文を済ませ、座っていた松田さんが僕の方を向いた。背丈は僕よりも20センチ以上も高い。黒い短髪にスーツ姿であり、至って真面目そうな面構えをしている。
「あれっ、もしかしてあず君ですか?」
「どこのあず君かは知らないけど、一応みんなからはそう呼ばれてる」
「俺、ずっと前からファンなんですよ。握手してもらっていいですか?」
「……お、おう」
勢いに飲まれ、つい握手に応じてしまった。この松田さんもまた、典型的な体育会系だ。
年上に弱く、年下に強い。こういうのは本当に苦手なんだよなぁ~。
ちょっと様子を見るか。見かけはそんな悪い奴にも見えないけど、中身はどうか分からない。本人にしか分からない事情もあるだろうしな。
「毎日ここに来てるって聞いたけど、ホントか?」
「は、はい。ここのチョコレート、凄く美味しいんですよ。世界一のショコラティエになった璃子さんがショコラトリーを始めたと聞いたので」
「野次を飛ばしていたのは何で?」
「えっ……いやいや、とんでもない」
「ここはうちの系列だからさ、そういうのは他所でやってくれ。スタッフから事情は聞いた。いとこの将来を奪われたことを訴えに来たんだってな」
「……はい……そうです」
「そんなにあいつが気に入らないか?」
「他の人はともかく、あの女は外で働くべきじゃない」
本題に触れた途端、まるで人格が入れ替わったかのように声質が変わった。
人が豹変する瞬間を僕は何度も見てきた。人は多面性のある生き物だ。
多くはその一面を見ただけで性格を判断してしまいがちだが、それは相手の一部でしかない。色んな側面を見てきたくらいにつき合いの長い人じゃなきゃ、本当の意味で相手を知っているとは言えない。璃子は対人関係こそまともにこなせるが、誰よりも対人関係を苦手としていることは身内しか知らない真実だし、動画で今まで思っていたことを打ち明けてもなお璃子に会いに来ようとする人が多いのだ。
「話し合いたいならいとこを連れてこい」
「えっ、本人を連れてこいって言うんですか?」
「こういうことは本人同士が話し合って決めるべきだろ。違うか?」
「……分かりました」
松田さんはスマホをポケットから取り出すと、指でいじりながら松本さんを呼び出した。スマホを右耳に押しつけ、今すぐ来れるかと連絡を取り、すぐに来れると返事がきたことを確認して待つことに。
「10分で来るそうです」
「そりゃ良かった。なあ、何であいつを働かせたくないわけ?」
「だってあず君が言ってたじゃないですか。発達障害者は家に引きこもって働いた方がいいって」
やっぱりこれが原因だったか。僕は動画の生放送で、コミュニケーション能力に難のある人は外に出て人に会いに行く仕事は向かない傾向が強いため、家でできる仕事を探した方がいいと話していた。
その時の視聴者数は約4万5000人、その中にこいつもいたのだろう。アーカイブは何百万回も見られているし、おおよそ見ていたと考えて間違いない。
「確かにそんなことを言った日もあるけど、全員に当てはまるとは言ってない。あいつだって自分がコミュ障だってことを分かってる。だから最初は家に引き籠っていてもできる仕事を勧めた。でもあいつにとっては退屈だったらしい」
「人の夢を奪っておいて、退屈だから外に出るのは身勝手すぎますよ。いとこは箒で足を思いっきり殴られたせいで、選手生命を絶たれたんですよ」
「だったら何故彼女を怒らせるようなマネをしたのか、それを問わないといけないな。君は知らないだろうが、愛梨も十分すぎるほど苦しんだ。罪は十分償ったと思うぞ。あいつは君以上に曲がったことが嫌いな性格だ。君のいとこをぶん殴ったのも、曲がったことが嫌いだったからだ。少なくとも、何の理由もなしに癇癪を起こすようなタチじゃない。君はいとこから詳しい事情を聞いたのか?」
「……」
だんまりかよ。どうやら選手生命を絶たれたことしか知らないらしい――。
1人の青年が入ってくる。顔は松田さんにそっくりだ。どうやらこの男が松本さんのようだ。カジュアルな服装で、愛梨と同い年ということは、高確率で大学生だ。
松田さんが言うには、この日は授業が休みであったとのこと。
「あっ、どうも。松本です」
挨拶をしながら握手を求めてくる。このペコペコする姿勢は松田にそっくりだ。
「お、おう。よろしく」
「……松本君?」
オープンキッチンのすぐ近くまで顔を覗かせていた愛梨が言った。
松田さんと松本さんがすぐ愛梨の白髪に気づくと、時間が止まったようにどこか物々しい雰囲気となっている……気まずい。そう思った僕は反射的に席から立ちそうになった。
発達障害者は家に引き籠って仕事をした方がいいという僕の発言が、回り回って世間の公式見解になってしまっている以上、社会側が百歩譲っても僕の責任である。
これが……バタフライエフェクトってやつなのか? 自分の起こした微風が、回り回って途轍もなく大きな暴風と化し、自分の元へと帰ってきたような気分だ。迎え撃つ覚悟なんて僕にはないが、対処することは可能だ。せめて僕が蒔いた種くらいは僕が回収しよう。
「もしかして……柚原か?」
「うん……そうだよ」
「俺さ、ずっと前から柚原に言いたいことがあった」
「私も……言いたいことがある」
松本さんが愛梨の顔を見ながら、のっそりと松田さんの隣にあるカウンター席に腰かけた。
「中学の時は済まなかった」
恨み言の1つでも言うかと思えば、過去の過ちをあっさりと謝罪した。
「どうして松本君が謝るの? 悪いのは私なのに」
「いや、元々は俺が全員黒髪じゃないと駄目だって思い込まされてたせいだよ。ずっと学校に通い続けたせいで、マイノリティに対する偏見を植えつけられて、マイノリティというだけで同調圧力を吹っかけることに、何の疑問も持たなかった俺が悪い」
「その時何があったのか、説明してくれるか?」
「はい。柚原が他の人と違うことはみんな知っていました。でも進級で担任が変わってからは、みんな黒髪なんだから黒染めしてこいって担任が言い出して、それで徐々に空気が変わって、地毛証明書を出しても、黒染めしてこいの一点張りで、遂に柚原と同じ班の連中まで同様に黒染めしろと言い始めて……その時の筆頭格が俺でした。何とかして髪を染めさせようと、あの手この手を使って」
更に詳細を聞いてみれば、愛梨に手当たり次第に野次を飛ばし、黒髪以外の人に対する偏見をクラスメイトたちに植えつけていき、担任と一緒にいじめる格好になっていたという。そのせいか、以前よりも愛梨に対する風当たりが強くなり、遂にぶちぎれて暴挙に及んでしまったという。
怒りの風船を膨らませていった結果というべきか、どちらも取り返しのつかない事態になっていたことをこの日になって2人は確認することができたのだ。
「誰も先生に逆らえなかったもんね」
「今思うと、卑劣なことをしたと思ってる。本当に済まなかった」
松本さんが深々と頭を下げた。卒業した後でハッと目が覚めたパターンだな。
2人の会話が洗脳教育の恐ろしさを物語っていた。
1人1人の違いに不寛容な日本人はこうやって作られていくわけだ。しかもそのほとんどが無自覚に差別を繰り返し、同じ歴史を繰り返す。とんでもない偏見野郎を量産すると分かっていて子供をぶち込むのは正気の沙汰じゃねえよ。そんなことにも気づけない連中が、学校を必要だと抜かしやがる。
マイノリティに対して不寛容な人間を作ることのどこが教育なんだ?
怒りで全身の血が沸騰しそうになっていた。それほどまでに学校が嫌いだ。多数派にならなければ殴られるゲームにつき合わされる側の身にもなれよ。偏見野郎共がっ!
「私もごめん。将来有望なサッカー選手の卵だったのに台無しにしてしまって。あれから凄く悩んだ。自分を押し殺して、死ぬまでずっと家に引き籠って、誰にも気づかれることなく、静かに一生を終えていくって一度は決めた。でも……そんな生き方をずっと続けている内に何だかつまらなくなって。自分で自分をいじめているみたいで辛かった。私はうまく自分を抑えられないから、それで人に迷惑をかけることもあると思う。でもあず君と出会って気が変わったの。思いっきりやりたいことをやって、悔いを残さずに死ぬって。私はこのお店が好きなの。ここの人たちは……みんな優しいから」
「居場所を見つけたんだな」
「うん。普段はクローズキッチンに引き籠ってるけど、最高のチョコレートを作るだけだから、人前に出ることはほとんどないし、心配しなくていい。怪我をさせた件だけど、治療費を請求してほしいの」
「いや、それはいらない」
「どうしても払いたいの。私は自分の過去を清算したい。あず君がちゃんと自分の過去と決着をつけたように……そうでもしないと、多分、死ぬ時になって絶対後悔すると思う」
「分かった。そこまで言うなら、後で請求書を送る。俺からも1つだけ言っておきたいことがある」
「どんなこと?」
愛梨が首を傾げて尋ねた。少し間を置いてから松本さんが口を開いた。
「俺がサッカー部だったのは本当だけど、将来有望なサッカー選手の卵なんかじゃない。あくまでも校内では貴重な戦力だったっていうだけで、他の学校には俺よりもうまい奴がたくさんいた。身体能力からして桁違いだ。みんなは他の学校の連中を知らないからそう思ったんだろうけど、他校の連中に比べたら、才能じゃ全然敵わない。だからどの道、高校に行ったら、サッカーには見切りをつける予定だった。俺みたいに校内で1番になれるくらいの奴は、いくらでもいるからな」
事の真相を話すと、意外にも最も驚いていたのは松田さんだった。
松本さんはとっくにサッカーの才能に限界を感じ、怪我に関係なく引退する予定だったが、松田さんは愛梨に才能を潰されたものと勘違いしていた。それが今回の問題に繋がった。才能を発揮することも大事だが、それと同じくらい、才能に見切りをつけることも大事なのだ。
「もう二度と……あんなことはしない」
「分かってもらえただけで十分だよ。もし私たちのチョコレートを気に入ってくれたなら、これからも時間が空いた時に来てほしいの」
「ああ、そうするよ。まっ、そういうことだ。あの件はまんまと学校に洗脳されてしまった俺の責任でもある。だからさ、柚原のことを許してやってくれ」
「お前がそれでいいなら、俺はもう何も言わねえよ。俺もさっきまで済まなかった」
「気にしないでほしいっす。無理もないことっすよ」
「じゃあこの件は、これで解決ってことでいいか?」
「「「はい」」」
3人が同時に納得のいく返事を返した。無事に過去を清算できた。愛梨の邪魔をする者はいない。
これからはいかんなく才能を発揮できるわけだ。本当に良かった。
それからというもの、松田さんも松本さんも、葉月ショコラの常連となった。
2人は愛梨が作る新作に、客の立場から感想をくれる貴重な相談役となった。2人は早速愛梨の作ったチョコを注文し、口に頬張りながらボリボリと食べている。
「なあ柚原」
「どうしたの?」
「俺はプロを目指せるほどの取り柄もないまま、こうして就職レールに乗って、普通のサラリーマンに落ち着こうとしてるけどさ、柚原には才能がある。このチョコも滅茶苦茶美味い。修業すれば、きっと一流のショコラティエになれる。応援してるからさ、限界を感じるまで、やってみろよ」
「うん、そうする」
愛梨がとびっきりの笑顔を見せ、心に大きな花を咲かせている。
思ったより早く解決できて何よりだ。まっ、退屈せずには済みそうだ。
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