218杯目「改革期の巡回」
食事を済ませてからクローズキッチンへと向かった。
哲人のおっちゃんも恵梨香おばちゃんも、黙々と調理をしながらしっかりと働いている。
親戚たちをここに置いたのには理由がある。身内だから信用できるというのもあるが、哲人のおっちゃんは普段からクローズキッチンにいれば、亭主関白のような性格も邪魔にならないし、恵梨香おばちゃんは料理が得意で、マニュアルにさえ沿っていれば大きなミスはしない。
人事とは、仕事に適性を当てはめるパズルゲームである。
「おっ、あず君か。久しぶり。元気してるか?」
「元気だからここに来た」
「あず君が雇ってくれなかったらどうなってたか」
「大袈裟だなー。手に職でもつけりゃいいじゃん」
「うちの人ねー。定年で会社を追い出されてから、ずっと仕事で困ってたんだけど、その間はずっと大ちゃんと優ちゃんに養ってもらう格好だったの。それがプライドに触ってたけど、この歳でスキルも全くないから、雇ってくれる人がいないって思ってたところに、あず君が仕事を振ってくれたんだよね」
「余計なことは言わんでいい」
哲人のおっちゃんが不機嫌そうに言いながら注文用モニターに映ったメニューを調理していく。
うちの系列の店は全てタブレットで注文を行い、全てカード決済であるため、親世代の連中は必要に迫られる形で適合している。他に選択肢がない状況になれば、人間案外やれるもんだな。接客係は注文を受けつける必要がなく、負担は軽くなるが、客と喋る機会が少なくなるため、必ず接客係が客と関われる工夫が施されている。一応、魔法の呪文をかける演出はできるし、これが新時代のメイド喫茶だ。
喫茶という名前を冠してはいるが、『喫茶店登録』ではなく『飲食店登録』である。
喫茶店登録の場合は調理した食べ物やアルコールなどを出せない。出す場合は飲食店登録でないといけないのが面倒だが、基本的には飲食店登録をするのが無難である。
「あず君を高校に行かせなくて良かったって、今だったらハッキリ言える」
「行かせてたら全員生活保護だったな。ふふふふふっ!」
「あず君、笑い事じゃないですよ」
「伊織ちゃん、ちょっと面倒なところもあるけど、あず君のこと、よろしく頼むね」
「はい、任せてください。あず君は私が守ります」
おいおい、僕は子供かよ。まあでも、言われてみればうちの店は伊織に守られている気がする。見た目は僕以上に幼いのに、中身は僕よりずっと大人だ。
しばらくして食事を済ませた後、僕らは喫茶葉月を後にしたのであった――。
それから向かったのは米原市内にあるうちの系列の1つ、雑貨葉月である。文字通り雑貨屋ではあるものの、売っているのは世界中から集めたコーヒーにまつわる器具ばかりだ。外観は茶色と白を基調としたオシャレな店であり、抽出器具、焙煎機、グラインダー、コーヒーミルなんかも売っている。
「うわぁ~。凄いですね」
伊織が目をキラキラと輝かせながら店内を見つめている。
抽出場所があり、実際にコーヒーの抽出器具を使い、抽出したコーヒーを飲んで過ごす飲食スペースが設けられている。当初の予定にはなかったものの、結局は飲食スペースを設けるに至った。
これは他の誰でもない伊織のアイデアであり、早速若手の才能が活かされる格好となった。
自分で抽出した後は全て片づけなければならず、セルフサービスが多めの店であるため、スタッフ側の負担が少ないのだが、それでも多くの客が来てくれているのに安心した。焙煎ができる人を必ず1人置かなければならないものの、うちのコーヒー農園で採れたコーヒー豆を把握し、客の要望に応じて焙煎できるロースターが在籍しているのも特徴である。
「おっ、あず君、いらっしゃい」
声をかけてきたのは大樹のおっちゃんだった。
哲人のおっちゃんとは対照的に愛嬌があり、息子である吉樹の性格によく似ている。哲人のおっちゃんに続いて、奥から吉子おばちゃんと数人のスタッフが現れる。
美咲と香織もいた。伊織は大樹のおっちゃんと吉子おばちゃんと雑談をしている。
「あず君、久しぶりー」
「いやいや、昨日会ったばっかでしょ」
「コンビなの?」
「そんなわけないでしょ。もしかして、巡回しに来たの?」
「うん。まさか2人が社内予選に出るとは思わなかったからさ、その経緯を聞きに来たってわけだ」
「あぁ~、なるほどね~。あたしはコーヒーに関わってる内にコーヒーが好きになってきて、コーヒー抽出の大会に出るかって聞かれたから、それで一度出てみたの。店長が凄く焙煎がうまくてー、あたしも焙煎を究めてみようかなと思って練習してるの」
「へぇ~」
香織がここまで焙煎に興味を持ってくれるとは、やってみるもんだな。美咲は和菓子職人だったこともあり、和菓子に合うコーヒーを研究している。いつか和菓子とコーヒーを出す店も出店してみたい。
今、コーヒーの消費がアジアを中心に増加傾向にある。
うちの売り上げが面白いように伸び続けているのはそのためである。
海外に宣伝していたこともあって客も半数以上が外国人観光客だ。うちの客足もアジア人の客が増えているし、バリスタ競技会でもアジア人のチャンピオンが目立つようになってきた。
「伊織ちゃんって、今何歳なの?」
「18です。葉月珈琲で働いてます」
「今20代前半で凄く良い人がいるんだけど、この人とかどう?」
「……えっと、私は仕事と結婚しているので」
あーあ、まーた始まったよ。吉子おばちゃんの色んな人にお見合いを勧める症候群が。
伊織はよく小学生と間違われるため、学生でないことを説明する癖がついている。ていうかこんな所にまでお見合い写真持ち込んでんのかよ。仲人の仕事が鳴りを潜めたかと思えば、以前よりお見合いを勧める活動は増しているように思える。ここに来てからも何人かをカップリングさせ、その内の何組かは結婚しているんだとか。吉子おばちゃんはどこに行ってもやることが変わらないんだな。
「あの、どうしてそこまでお見合いを勧めているんですか?」
可愛らしい声で素朴な疑問を吉子おばちゃんにぶつける伊織。
伊織はうちの親戚の間で度々話題に上がるほどの有名人だ。彼女が夢を掴みかけていた時に助けられた縁で何度か会ったこともあるが、お見合いをさせる理由を聞いたのは初めてだ。
「――私が色んな人に結婚を勧めるのはね、元々私が仲人になるきっかけになった人がいたの。その人は近所のおばちゃんで仲人をしていたの。その人自身は凄く良い人なのに男に縁がなくてねー。結局、婚期を逃してしまったの。それからしばらく経ったある日、急に倒れてしまってね、近所の人が発見した時には既に亡くなっていたみたいで」
「それはお気の毒ですね」
「孤独死ってやつだな」
「後で聞いた話なんだけど、その人は不妊症だったの。それでお見合いの段階でみんなから結婚を断られ続けて、近所の人からいつ結婚するのかと言われていたのがストレスだったみたいなの……それで私、ふと思ったの。その人に配偶者がいたら、もっと幸せな人生を送っていたんじゃないかって」
それで仲人を始めたわけか。その人と同じ運命を辿る人を1人でも減らすために。
昭和の頃までは皆婚時代と言われていたほどみんな結婚していたし、何なら結婚していない人が変人扱いされる鬼畜な時代だった。お見合い結婚を恋愛結婚が上回る過渡期でもあった。
個人的には結婚云々というより、単に時代がおかしかっただけだと思うけどな。
「仲人って、段々減ってますよね?」
「だってみんな独身でいたがるんだもん。そりゃ独身は楽かもしれないけど、いざという時に何の支えもないから、全部自分だけで抱え込むことになるし、独り身のまま老いたら悲惨だよ」
「……何だか分かる気がします。一人っ子なので」
「でしょー。だからさー、今の内に一度でいいから会っておかない?」
「勝手に縁談を進めるな。伊織にはもっと大事なものがあるんだ。お見合いだったら偉業の1つでも成し遂げてからの方が成功率が上がるぞ」
「そういうわけなので、遠慮させていただきます」
「あらまー。じゃあその気になったら言ってね」
吉子おばちゃんが残念そうな顔で言った。
悪いな、伊織にはやるべきことがあるんだ。昔の女は結婚以外の選択肢がなかった。でもようやく女が表舞台に立てる時代がやってきたんだ。仲人が絶滅危惧種になったのは、その代償かもしれない。
最初は僕と唯の事実婚にも難色を示していたけど、今では納得してくれている。
結局、制度は人を守れない。人を守れるのは人だけだ。
「じゃあ、あたしにお見合い相手紹介してくださいよー」
「私もお願いします。妹に先越されちゃったので」
「あらあら、じゃあ片っ端から紹介していくねー」
水を得た魚のように、吉子おばちゃんが息を吹き返した。
相変わらず人の機嫌を取るのが得意な連中だ。後でどうなっても知らんぞ。
「そういえば、美羽ちゃんがあず君に会いたがってたみたいだよ。もし予定が空いていたら、一度穂岐山バリスタスクールに行ってみたらどうかな?」
大樹のおっちゃんが僕の顔を見ながら言った。
まっ、ここまでの経緯を聞いておきたかったし、丁度良いかもな。
「じゃあ帰りに行ってみるか」
「あず君、私はもう少し、ここで抽出器具を見たいので、解散してもいいですか?」
「分かった。また明日な」
「はい。ここには定期的に来ようと思います」
「伊織ちゃんは研究熱心だねー」
「誰かさんにそっくり」
はいはい、僕は人よりも仕事が好きなんだよ。振られ組四天王は相変わらずで何よりだ。中学を卒業してからほとんど変化なしなのが逆に怖いけど、変わらないのも人の魅力かもしれない。
岐阜まで1人で戻ると、穂岐山バリスタスクールへと赴いた。
メールでアポを取ってから学長室に入ると、そこには美羽と一緒に書類作業に追われている吉樹の姿があった。子供は保育園に預けているみたいだが、そこから悪魔の洗脳が始まっていることをこいつらは知らない。男は青で女はピンクみたいな固定観念をいつの間にか植えつけられる恐怖の空間だ。
従順な奴隷を量産するには、ある程度の共通認識を持たせておいた方が効果的なんだろうか。
「はぁ~、生徒が多いと疲れる~」
「何、生徒が増えたの?」
「お陰様でね。卒業生が葉月珈琲系列のお店に就職したって宣伝をしたら、次の日から入学を志願する人が滅茶苦茶増えて、それで今も手続きに追われているところ~」
喫茶葉月は米原市の『如月商店街』にある店で、雑貨葉月もそこから近い場所にある。
真由と同じ苗字だったことで気に入ったのだが、どうやらここが如月家のルーツらしい。時代の変化によって客足が減り、かつての葉月商店街と同じ状態となってしまっていた。
何だか他人事とは思えなかったし、店舗拡大を希望していたこともあり、その周辺に出店しようと決めたのだ。しかも如月商店街には、遠戚ではあるが楠木家の親戚も多く住んでいた。
「自分で蒔いた種だろ」
「今度はどこに店舗を拡大する予定なの?」
「今年は愛知と三重に1店舗ずつオープンさせたし、来年は福井と京都に新しいカテゴリーの店を1店舗ずつオープンさせる予定だけど、テーマがテーマなだけに、数多くのバリスタが必要になると思うから、またここの世話になると思う」
「ふーん。どんなお店にするの?」
「今年オープンさせた店は、ラテアート専門店とコーヒーがメインのレストランで、来年はコーヒースイーツショップと和菓子がテーマのカフェをオープンしようと思ってる」
「店舗によってテーマがバラバラなんだね」
「全部同じ店だったらつまらないだろ。そこにしかないから価値があるんだ」
これでうまくいくかどうかは分からない。だからこそ、どんなコーヒーの店が1番売れるのかを把握しておく必要がある。故にこれは必要経費であり、雇用を生む手段でもあるから一石二鳥だ。
「千尋君みたいにセンスのある子だったら1年で卒業していくけど、遅い人はもっとかかるから、うちの卒業生で、バリスタの仕事が一通りできる人はまだ少ないの。うちの卒業生には穂岐山珈琲にも就職している子がいて、今は松野君の教え子になっているの」
「早速実績を上げる人も出てきたから、育てた甲斐があったな」
「昨日のJBrC社内予選に千尋が出たんだけどさ、あと1票動いてたら伊織と同点決勝になるとこだった。あの類稀なセンスは将来化けると思った」
「あず君も気づいてたんだ」
「そりゃそうだ。今は成長期だから、自由にさせて様子を見るけど、うちの店から卒業する人が出てきたらうちに異動させる約束をした」
「栄転ってこと?」
「そうだな。うちの店はどこも最高の場所だから、栄転って言葉には違和感しかないけど、うちに来るのがみんなの目的なら、栄転って言わざるを得ないのかな」
「あず君と一緒に働きたいバリスタも少なくないからねー。卒業生の大半は葉月珈琲を希望してたの」
美羽が言うには、葉月珈琲は多くのバリスタたちにとって聖地であり、最終目標である。
だがうちでトップバリスタが務まるのはほんの一握りだ。
本丸である以上全国トップクラスのバリスタを選定するようになっているし、うちの店にいる人は、みんなトップバリスタを名乗っても恥ずかしくない実力だ。客の要望レベルも高いから尚更だ。これなら僕がいなくなった後も、うちの店にはトップバリスタだけが残り続ける仕組みになるわけだ。
美羽はそれを知っているのか、葉月珈琲本店への就職希望を聞く度に苦笑いする。
言い方は悪いが、まずは身の丈を知ってから実力を磨いてうちを目指してもらいたい。
後はうちのスイーツ担当をどうにかするだけだな。
「璃子、独立したいって思ったことある?」
客足が落ち着いた頃、クローズキッチンで作業中の璃子と優子の様子を見に行った。
「別にないかな。何、独立してほしいの?」
「僕としては自分の足で歩いてもいい頃だと思うけど」
「あー、なるほどねー。あず君は璃子ちゃんが心配なんだー」
「お兄ちゃん、言いたいことがあるんだったらちゃんと言ってよ。遠回しに伝えようとしてるのが丸分かりだから。何かどいてほしい事情でもあるわけ?」
「うちってさー、バリスタは足りないけど、バリスタ以外の人は、どっちかって言うと人材過多になっちゃってるだろ。どこかにスイーツを量産しやすい店舗を作って、そこからスイーツを各店舗に配送できるようにすれば、全店舗に2人の作ったスイーツを届けられると思った」
「でもそれだったら、ここでもできるよね?」
「ここで作るとなると、通信販売する分のチョコが足りなくなっちゃうからなー。もっと本格的に量産できる場所じゃないと、追いつかないぞ」
璃子が少しばかり不安そうな表情に変わる。
作業を続けていた手が止まると、チョコの入ったボウルを机に置いた。そんなにうちから離れたくないのかな。自宅が1番なのは分かるけど、今の葉月珈琲はとっくに創業期を通り越して改革期にある。この変化の時代、いつまでも同じってわけにはいかない。
伝統の味は残すべきだし、2人をそのままにしていれば、ヤナセスイーツから葉月珈琲に継承された優子の味が、いつかなくなってしまう気がするのだ。
「あのさー、何であず君がバリスタオリンピックを制覇できたか知ってる?」
「一言じゃ言い切れないけど、1番の理由は準備を怠らなかったからだ」
「それもあるけど、マリアージュ部門、誰のお陰でハイスコアを記録できたと思ってるの?」
「2人のお陰だ。でもずっとこのままってわけにもいかねえだろ。優子の味を色んな人に継承してほしいというか、その土壌を作りたい。うちの店はコーヒー重視という方向で決まったわけだし、今のうちに必要なのは、次世代トップバリスタだ」
「……あたしたちはもう用済みなんだ」
優子が氷のような声で言った。僕は彼女の冷たい視線には汗が背中を流れる思いだ。こういう時の優子はマジで怖い。普段はお気楽なキャラクターだけど、心底ではしっかりと相手を見つめている。
「そんなことねえよ。ただ、いつまでもうちで小さく収まっているのもどうかと思うし、璃子に至っては世界一のショコラティエだし、ショコラトリーをオープンしたら間違いなく売れるぞ」
「あたし、あず君のお店にいられなくなったら死ぬから」
「「ええっ!」」
僕と璃子が思わず叫んだ。顔は冷凍したチョコのように固まっている。
「ふふっ、冗談だって」
「優子さんの冗談は冗談に聞こえないんですから、やめてくださいよ。心臓に悪いです」
「ごめんごめん。ついからかいたくなっちゃったの」
はぁ~、こういうところが人間関係の苦痛ポイントなんだよな~。
でも僕には分かる。優子は寂しそうな顔をしていた。きっとそこは璃子と同じなんだろう。今のままだと販売をするだけで、技術そのものを継承するには至らない。
「でも優子さんのお陰でお兄ちゃんの本音が分かっちゃったかも」
「あず君は璃子ちゃんに大きなキッチンを確保できるほどのショコラトリーに勤務してほしいってことでしょ。店頭販売用チョコレートに加えて通信販売用チョコレートを他のお店に置くための土産用スイーツとして量産してほしいわけだ」
「よくそこまで分かるな」
「何年のつき合いだと思ってんの?」
「お兄ちゃんの考えは手に取るように分かりますよね」
「伝え方が素直すぎるからねー」
2人がジト目で僕を見つめた。とてもお似合いのコンビだと思う。
優子にだったら、安心して璃子を任せられる。
「お兄ちゃん、今すぐには無理だけど、いつかショコラトリーを開いてみる」
「……ホントに?」
「但し、私も優子さんも会社を離れるつもりはないから。あくまでも葉月珈琲系列の店としてオープンさせる。それだったら別にいいよ」
「確かにその方が良いかもね。高級なコーヒー豆を使ったチョコを作るとなると、やっぱあず君の力を借りないとできないと思うし」
「場所はここの近くがいいかな」
「おいおい、それだとうちと競合することになるんだけど」
「そうでもないよ。ただでさえ人気になってからは行列の長い店なんだから、お客さんを分散させる意味でも有効だと思うし、飲食スペースは雑貨葉月と同様に最小限にして、基本的には土産物屋と同じ感覚で売るのがいいかなって思ってる」
「……考えとく」
璃子が自分の考えた方針を僕に勧めてくる。
案外ちゃんと考えてんだな。だったら僕も璃子と優子の希望通りにしてやるか。事実上の結婚生活なのはそのまんまだけど。何だかんだで僕から離れたくない気持ちが表れているのが可愛い。
――確かうちの近所って、最近空き地になったばかりだよな?
まあいっか。たとえ近所であっても独立は独立だ。スイーツを作るスペースが広がれば、今まで以上に多くのスイーツを作ることができる。うちの店でスイーツを作るとなると、どうしてもサブに回ってしまう根本的な問題がある。璃子と優子の手腕を存分に発揮する意味でも、2人には独立してもらおうと考えていたのだ。兄妹で近所同士でカフェとショコラトリーか。案外悪くないかもな。
いつになるかは分からないけど、璃子が自らの足で歩けるまで楽しみに待とう。
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