108杯目「忙しすぎた夏の日々」
7月がやってくると、僕らは早速行動を開始する。
各担当の基本的な業務を手が空いた者が手伝うようになった。無論、僕もコーヒーを淹れない時は料理担当とパティシエ担当を手伝うことになる。だが新メニューも考えなければならない。
時々客があまり来ない日が来ると、その日は誰もが新メニューの開発をする。
唯とルイはバイトであるため、新メニューの開発は免除した。正社員と同じ仕事をさせるのはフェアじゃない。だが2人は仕事にやりがいを感じていないようだった。
「あの、私たちにも新メニューの開発をさせてくれませんか?」
「あのなー、これはバイトの仕事じゃないぞ」
「そんなの関係ありません。正社員だろうとバイトだろうと仕事は仕事だって、あず君言ってたじゃないですか。私も葉月珈琲のお手伝いがしたいんです。お願いします」
「そうは言っても、バイトがこれをやったら給料以上の労働になっちゃうけど、それでもいいわけ?」
「あず君は何か誤解してるみたいだけど、僕も唯ちゃんもバイト代でここを選んだわけじゃないよ」
「みんなこのお店大好きだもんねー」
優子がみんなの心情を代弁する。マスターであるはずの僕以上に、みんなの心情を読み取っていた。何というか……器が違う。店の営業はラストオーダーの時間を過ぎている。後は片づけをして帰らせるだけだった。璃子たちは楽しそうに会話をしながら店内を掃除している。
自分の持ち場の掃除が終わると、しばらくはがらーんとしている客席に座った。
すると、優子が何やらご機嫌な様子で隣に座ってくる。
「どうしてもバイトには開発をさせないつもりなの?」
「――うちが好きなのは嬉しいけど、給料に見合った仕事をしようと思わないのか?」
疑問に思った僕は優子に尋ねた。彼女は口に手を当ててクスッと笑いながら教えるように答えた。
「あず君、みんながここで働こうと思ったのは、身内のカフェで楽に過ごせるからでもなければ、待遇が良いからでもないよ。みんな葉月珈琲が大好きなの、あず君がいない時、リサとルイから聞いたんだけどね、あず君が調理の時に一切手を抜かないのは、わざわざ遠方から時間と体力とお金を削ってまで来てくれてる人に対して、職人だったらいい加減なものは出せないからなんでしょ?」
「あぁ~、それは多分、あいつらも璃子から聞いたな」
「それだけじゃないよ。リサもルイもコーヒー業界の地位を上げたいっていうあず君の理念を知って、自分たちの目標が決まるまでは、あず君のお手伝いがしたいって言ってたんだよ」
「あの様子だと、下手すりゃ一生決まらないかもしれねえけどな」
「目標って、絶対にないといけないものかな?」
優子が璃子たちを全てを見透かしたような顔で眺めた。
どこか悟ったような表情で机に肘をつき、その手で自分の顔を支えながら僕に問いかける。
「絶対とは言わないけどさ、せっかく生まれてきたんだったら、この世に自分が確かにいたっていう何かしらの爪痕を残したいんだよ。元々は迫害してきた連中を見返すためっていうのが原動力でさ、それでずっと我武者羅に店の営業をしてきた。何度も倒産しかけたし、大卒サラリーマンの方が比較的楽なのも分かってた。けど……それでも僕が諦めなかったのは――」
「コーヒーが好きだからでしょ?」
「……うん」
てっきり身内に縋るのが1番楽と思っていたが、そんなことを考えていたのは僕だけらしい。見知らぬ人と一緒に仕事をするのは抵抗がある。それで良かった試しがなかった。
僕はリサたちの思考力を舐めすぎていたのかもしれない。
「あず君、もしあの子たちのやる気を削ぐようなら、経営者失格だよ。ああやってせっかくやる気になってるんだから、好きにさせてあげたら?」
「――分かったよ」
優子の案を渋々認めた。だがこれが、後々大きな成果を残すきっかけとなった。
それからはバイトでも希望があれば、新メニューの開発をさせるようになった。もちろんその分の出来高は払っている。新メニューとして完成した商品は法人用チャンネルで紹介される。これがまたして新たな宣伝の手段として活きることに。
7月下旬、待ちに待ったバリスタ甲子園が始まった。
バリスタ甲子園の前に、唯のサポーターとしてフリーポアラテアートを徹底的に指導するべく、練習用の牛乳とインスタントコーヒーを大量に買い込むことに。
唯には絶え間ない練習が必要だった。僕のサポーターとして業務を手伝ってばかりだったし、本来であれば全員が主体的にやりたいことをするのが葉月珈琲のモットーだが、最初はなかなかうまくいかなかったのだ。唯が小刻みにミルクピッチャーの取っ手を持つ指を器用に動かし、彫刻の如く繊細なラテアートを描いていく。飲み込みこそ早いが、難しいラテアートには苦戦していた。訓練の甲斐もあり、7月の中部予選は1位通過だった。予選も本戦も高校の体育館だ。
学校に近づくだけで頭が痛くなるというのに、全くもって迷惑な話である。
「あず君、中部予選クリアしてきましたよ」
「そうか、良かったな」
「あずくーん、何で褒めてあげないのー?」
「リサ、お兄ちゃんの実績忘れたの?」
「あっ……」
「葉月珈琲の人間なら、入賞は当たり前ですもんね」
「レベル高すぎない? 出場するだけでも凄いと思うけど」
「リサのレベルが低いだけだ」
「酷っ! どうせあたしたちは凡人ですよーだ」
「僕だって合計ステータスは凡人と変わりねえぞ」
リサは不機嫌そうに両頬を膨らませる――みんな僕が天才であると勘違いしている。
僕は長所を活かせるポジションを早い段階で見つけたにすぎない。本質的にはみんなと何ら変わらないのだ。みんなが学校へ行って短所を矯正されている間に、長所を伸ばしているだけと、何度説明させられたことか。過程が結果に表れているだけなのだが、気づいている様子はない。
長所を見つけられないから凡人なのではない。長所を作ろうとすらしないから凡人なのだ。
「璃子、しばらくアムステルダムに行ってくるから、マスター代理、頼んだぞ」
「また海外に行くの?」
「うん。まあどっちかって言うと、カフェ巡りのためだけどな」
「璃子はお兄ちゃんがいないと寂しいもんねー」
「そっ、そんなことないです……マスター代理くらいできます」
流石は優子だ。ずっと璃子の師匠を務めてきただけあって、璃子の扱いには慣れている。本当は寂しいのに素直になれないところまで知り尽くしている。これなら任せても良さそうだ。全員ペーパードリップは習得している。僕や璃子ほど抽出はうまくないが、以前よりも基本は押さえている。
今回は唯がついている、抜けるのは僕だけだ。
8月下旬、僕は某カードゲームのビデオゲーム部門で世界大会に出場するべく、アムステルダムへと赴いていた。見事優勝を果たし、バリスタだけが取り柄でないことを証明した。
国内の大会では何度も負けていただけあって嬉しかった。
ガラスのような透明のトロフィーを受け取った。
翌日、アムステルダムでカフェ巡りをすることに。
予てから行きたい場所があった。ディアナがいるカフェである。どんな大会だろうと、行き先では必ずカフェ巡りをする。これはバリスタとしての性分みたいなもんだ。アムステルダムにも美味いコーヒーを淹れるカフェがいくつもあった。夏場のアムステルダムはイメージ以上に温かい所だった。ここにも御伽の国のような外観の建物がびっしりと建ち並んでおり、過半数を超える通行人が僕より格段に長身だった。200センチを超える人もザラにいる。
WBCオランダ予選で優勝した人にも出会った。
扉を開けた瞬間から、騒がしい音楽が耳に響いた。
――あれっ、ここカフェだよね?
「……! あず君、来てくれたのか?」
バリスタ用の制服をカッコ良く着こなしているディアナが僕に気づき、嬉しそうに近づきながら声をかけてくる。いつもこんな感じで働いてるんだな。
ここはアムステルダムが誇る名店、『カフェ・ライブ』という場所である。
文字通り客が好きな音楽を選び、しかもマイクが設置されているステージで歌うこともできる。
つまりここは、『ライブハウス』を兼ねた異色のカフェである。
「ああ、一度来てみたいって思ってた」
「世界大会後のカフェ巡りか?」
「うん。まあ、世界大会とは言っても、カードゲームの大会なんだけどな」
「あず君は何やっても凄いんだな」
「そうでもないぞ。人は誰しも長所の10倍以上の短所を持ってるもんだ。僕は長所にフォーカスした人生を送ってるから、短所が目立ちにくいってだけだ」
「顔色悪いけど、何かあったのか?」
「去年からずっと神様扱いされてるのがどうも違和感しかなくてさー。僕はみんなと違う過程を踏んでいたから違う結果を残したのであって、みんなにもできることなのにさー、一方的に僕を天才みたいに扱ってくるのが地味にイラッとくる」
「それはみんながあず君の過去を知らないからじゃないか?」
「まあそうなるよな。天才と呼ばれてる人って、みんなこういう気持ちなのかな」
天才の一言で、今までの努力を全部片づけられている感じがする。
そんなことを考えながらエスプレッソとカプチーノを注文する。ディアナは無駄のない動きでエスプレッソマシンを使いこなし、あっという間に完成させたコーヒーを僕が座っている席の前に置く。
――ブルーマウンテンか。かなり洗練されているな。
挽き方が上手いのかな。作業を見ていた限りでは、かなり細かい粉になっていた。
こっちのカプチーノもかなりまろやかな味わいだ。
「今度は私の方からあず君の店に行かないとな」
「催促したつもりはねえよ。来たい時にいつでも来い」
「年末年始と大会の時はいないんだよな?」
「そうだな。営業日はホームページを見れば分かるから、必ず会いたい時はホームページを見てくれ。それと行列には注意だ。なるべく雨の日がいいかも」
「分かった。実は大学を卒業した後も、ここでバリスタとして働き続けることにしてるんだ」
「へぇ~、じゃあ就活はしないんだな」
「そうだな。私にとってあず君は希望なんだ。うちは貧しい家庭だから、同じく貧しい家庭だったあず君を尊敬してるんだ。交際の件、考えてくれたか?」
「――今は仕事に集中させてくれ」
咄嗟に唯の顔が脳裏に浮かんだ。とても交際しようとは言えなかった。
「そ、そうか……気を使わせて悪かったな」
ディアナは愛想笑いをしながら言うのが精一杯だ。
カフェ巡りを済ませ、日本へと帰国するのだった。
数日後、バリスタ甲子園の決勝トーナメントが行われた。
気が滅入るほどのハードスケジュールだった。8月上旬は岐阜コンに運営側で参加していたし、店の営業後も唯のコーチングにつき合っていてクタクタだ。唯を応援するべく、バリスタ甲子園の舞台である神戸の高校まで赴いた。混雑する電車の中では唯だけが癒しだった。目が合う度にニコッと微笑みかけてくれる唯が疲労困憊な僕に申し訳程度の気力を与えてくれた。
決勝トーナメントは32人で行われる。5連続で相手に勝てば優勝だ。5分で1種類のフリーポアラテアートを描き、2つのラテアートをどちらが描いたのかを伏せた上で、5人のジャッジがよりクオリティが高いと思った方に投票する。3票以上獲得すれば勝利である。
CFLの時とよく似ている。あの時のジャッジは3人だった。
「あの、1つ約束をしてほしいんですけど」
「……約束?」
「もし私が優勝したら、私と仮交際していただけませんか?」
「いいぞ。じゃあできなかったら僕のことは諦めろよ」
「はい。その言葉、忘れないでくださいね」
「もちろん」
何でこんな約束をしたんだろうか。万が一優勝すれば定期的にデートだし、敗退したら気まずくなるだろうし、どの道損な気がしてきたんだが。誰かを応援する立場で大会に行ったのは初めてだ。唯は常に観客の視線を集中的に浴びながらコーヒーを淹れていたが、緊張を表に出すこともなく競技に臨んでいた。他の高校生は緊張からラテアートに乱れが出る者もいた。
ずっと葉月珈琲で多くの客に見られながらコーヒーを淹れていた経験が大いに役立ったようだ。唯は鯉の滝を登るような勢いでトーナメントを勝ち上がっていった。
準決勝にまで駒を進めた唯は、東京代表の人と一騎打ちになる。
大半の高校生バリスタは勉学に追われ、ラテアートの練習には時間を割けなかったようだ。東京代表の人も通信制の高校だった。唯は基本的に1人でラテアートの練習をしていた。だが相手は僕のラテアート動画を見ながら現役バリスタをコーチにつけ、常につきっきりで練習していたためか、練習量が同じくらいでもその質は全く異なっていた。唯が描いたのは特に練習量の多かったハートのチューリップだ。僕が最も得意なラテアートでもある。見事なシンメトリーだった。
対戦相手のラテアートはまるで生きているかのような白鳥だった。
唯も対戦相手も緊迫した表情で結果を待っていた。司会者が両者の腕を持ち、腕が上がった人が勝ちとなる。彼女は目を瞑りながら祈るように下を向いている。歓声が沸いた後で唯は目を開けて横をチラッと見る。司会を挟んだ隣には腕を上げられて喜んでいる対戦相手の姿があった。
唯の準決勝敗退が確定し、3位決定戦に望みを託すこととなった。
相手の方が何枚も上手だった。コントラストにも差が出ていたし、唯のラテアートよりもくっきりとした絵であり、鮮やかさもあるラテアートだった。どんな競技だろうと、本気で取り組めば上位1%までは努力だけでどうにでもなる。参加人口の99%は楽しさのみで参加しているのだ。しかし上位0.1%からは才能の壁にぶつかる。準決勝の相手は才能があって努力もできる人だった。
唯は努力こそできるが、才能が未熟であることが判明する。初めて才能の壁にぶつかった。だがこの経験は唯を成長させてくれるだろう。3位決定戦では今まで以上に集中したラテアートを描いていた。まるで声援が聞こえていないかのようだった。
唯は見事3位に入賞し、銅色の光沢を放つ3位のトロフィーを受け取り、堂々とした顔で表彰台に上る。しばらくすると閉会式が終わる。
みんな解散したと思いきや、高校生バリスタの1人と目が合ってしまう。
「おい見ろよ。あそこにあず君がいるぞっ!」
――げっ! ついにバレちまったかっ!
すると、この声に応えるようにみんなが一斉に僕の周りに集まってきた。恐怖で体が震え、この場から逃亡する。大変なことをしてくれたな。頼むから無能な働き者は一生家に引き籠っててくれ。その方が社会のためだ。唯は高校生バリスタの間ですっかり人気者になっていた。
上位入賞するほどの実力に加え、あのルックスとスタイルだし、葉月珈琲にとっては事実上の看板娘だった。唯は何人かのファンから一斉にサインを求められたものの、戸惑う様子はない。しかも筆記体で書いたサインがウケたのか、彼女の前には列ができていた。
優勝した人よりずっと目立っている。唯は試合に負けて勝負に勝ったのだ。だが彼らは僕の病気のために店で仕事をする唯を見ることはできない。そんなことを想像した瞬間、背徳感が僕を襲ってくる。
夜を迎え、部屋に唯が入ってくる。僕は既に動画の編集が終わった頃だった。作業用の椅子に座り、唯は右手の手首を左手で持ちながら、ひたすら手の平を開いたり閉じたりする作業を繰り返す。
「はぁ……ずっとサインを書いてたせいで手が痺れちゃいましたよ」
「僕はそうなりたくないからファンサービスを断ってた」
「体力温存のためだったんですね」
「バリスタは腕を酷使する職業だ。サインや握手で腕を疲弊させたら、故障の原因になりかねない」
「次からは控えめにします。それと――仮交際の件は諦めます」
「……何で?」
「優勝できませんでした」
唯があからさまに落ち込んだ顔で僕の顔を見ようともせず、常に顔を下を向けたまま僕のベッドに座っている。いつもは笑顔以外見せようとしないのに、珍しいこともあるんだな。
「入賞できなかったら仮交際を諦めるって聞いたけど」
「えっ!?」
唯が唐突にこっちを見ながら目を見開いて反応する。
「バリスタ甲子園で入賞と見なされるのは表彰台に上れる3位からだ。唯は無事に表彰台に上って3位に入賞したんだから、仮交際の条件は満たしているはずだ」
「――本当にいいんですか?」
「うん……僕で良ければ……」
ニコッと笑いながら唯を安心させようとする。
すると、彼女の目から大粒の涙が絶え間なく流れてくる。その涙からは僕とつき合えることがどれほど嬉しいものであるかが伝わってくる。僕は唯のある部分に注目していた。唯は敗退が確定した後も意欲をなくすことなく競技に集中し続け、ファンサービスにも辛抱強く応じ続けていたのだ。
彼女は僕にない要素をいくつも兼ね備えていた。店に貢献しようとする献身的な姿勢、看板娘として注目を集めても動じないプレッシャーへの強さ、何よりホスピタリティに溢れていた。僕が唯の立場だったら、自分より店を優先できただろうか。敗退が確定した途端に集中を切らさずに済んだだろうか。ファンたちに笑顔で接することができただろうか。そんなことばかりをずっと考えていた。
僕はここでも唯に器の違いを思い知らされた。
実績、経験、知識、技術、創造では僕が勝るが、本質的には彼女の方がバリスタという職業に適していることに気づいてしまったのだ。僕の適性はバリスタというよりもバリスタ競技者である。特に人間力では完全に負けていた僕は、不覚にも嫉妬を覚えてしまった。
嫉妬なんてしている時点で、相手に対して負けを認めているに等しい。そんな自分が情けなく思えてくるし、嫌になってくるのだ。かつてこれほどの自己嫌悪に陥ったことがあっただろうか。
モヤモヤした気持ちが、唯への関心をより一層強めた。
「……嬉しいです。私、ずっとあず君についていきます」
「ただし、周囲の人には内緒にすること、いいな?」
「はいっ!」
「……時々は一緒にデート行くか」
「それいいですねー。じゃあ私がエスコートしますね」
「ああ、頼んだ」
この時から唯と仮交際を始めた。しかし、しばらくは誰にも明かさず、2人だけの秘密だ。下手に仮交際を明かすと、いつ結婚するんだと聞いてきそうな人が親戚に何人もいる。
唯はまだ15歳、こんなことが外部に漏れたら大変だ。
9月を迎えると、唯と岐阜市内のカフェ巡りという名目で一緒にデートに赴いた。外に出る時はいつも通りサングラスをかける。バレたら人が集まってしまう。しかも日光まで防げる優れものだ。この時からは普段は行けなかった岐阜周辺のカフェ巡りもするようになった。何度か行ってみたいと思っていたのだが、ずっと日本人恐怖症やら仕事やらで全然行けなかったため、デートの機会を利用して一緒に行ってもらうことに。デート先は唯にエスコートしてもらった。
もはや僕の方が完全に女子になってないか?
カフェの多い県だ。1日だけじゃ回りきれない。岐阜のカフェを回ったら、今度は愛知の方まで行く話もした。なるべく人がいない所を狙って行くのが密かな楽しみだ。喫煙者を避けたいし、人混みも御免だ。基本的にはその店の自信作を注文する。工夫が見られるからだ。
僕の忙しすぎる夏は、幕を閉じるのだった。
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