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【爆撒英雄サトルのガイア建国記】  作者: 池上雅
第1章 ガイア建国篇
63/325

*** 63 『9時街建設見学会』準備 ***

 


「お呼びですかサトルさま」


「おお、ベギラルム。

 地球に注文する品物のリストが出来たんで、これ地球の悪魔たちに送信してやってくれるかな」


「はい、畏まり申した。

 それがしが拝見してもよろしゅうございますかな」


「もちろん。不備が無いようにお前もチェックしてくれ」


「はい、まずは日本製品でございますか……」



<日本製品購入希望リスト>


 電気自動車10台、及び充電施設一式

 軽自動車10台


 エンジン式中型耕運機10台(2サイクルエンジン搭載)

 電気式小型耕運機10台(電気コード式)

 エンジン式中型コンバイン10台


 ガソリン2000リットル、エンジンオイル(2サイクル用、4サイクル用各100リットル)


 アルミサッシサンプル(ドアサイズ、窓サイズについて、各20種類ずつ)

 ドア枠、ドアセットサンプル(玄関用、室内用、各20種類ずつ)


 前回購入の水力発電設備セット10基


 小型PC 1000台

 イントラネット用サーバー


 学校用 黒板、黒板消し、チョーク 1000セット

 教室用 光学プロジェクター(PC連動タイプ) 1000セット

 白紙ノート、鉛筆、消しゴム、小型鉛筆削り 各1万ダース


 焼酎 1万リットル



<海外製品>


 金具付き遮光カーテン、及びカーテンレール

 2.3メートル×1.2メートル 10万枚

 1.2メートル×1.2メートル 10万枚 


 カーペット各種サンプル(15ヤード×100ヤードロール) 

 各色、各種計30種類ほど。

 サイズについては規格品があれば応相談。


 クッション 50センチサイズ、80センチサイズ、各5万個


 家庭内用小型ごみ箱 10万個

 家庭用フライパン、大鍋、中鍋、小鍋(全てテフロン加工) 各10万個


 果物ジュース 各種計100万リットル 


 200V電気式中型耕運機&コンバインの試作品(電気コード式)





「ほう。これはまた……

 いよいよ街づくりを本格的に始められるのですな。

 それにしても自動車ですか……

 ガイアにも自動車を導入されるおつもりで?」


「いやそれな。今2つの方法を考えていてさ。

 1つ目はガソリンの代わりにマナ水溶液を使って、マナに気化と爆発の性質を付与させる魔法陣を通してエンジンを動かす方式なんだけど。

 でもエンジンオイルの問題が難しそうなんだよ。

 なんとか完全無公害のエンジンを作りたいんだけど。


 2つ目の方法は、『回転の魔道具』を作って、モーターの代わりにさせることなんだ。

 これはまあマナ電池と魔法陣を使えば出来ないことも無いと思うんだけどさ。

 でもどれだけ出力が得られるのか、皆目分かんないから研究が必要なんだ」


「なるほどなるほど」


「だから両方の研究用に、エンジンやモーターの実物が欲しいと思ってな。

 そのうちお前と共同で開発したいと思ってるんだ」


「それは実に面白そうな…… い、いや、やり甲斐のありそうな仕事でございますなあ」


「それじゃあこれらの注文を地球の悪魔さんたちに伝えておいてくれるかな。

 手間賃として俺の口座から500万円降ろしてみんなで分けるように伝えてくれ」


「500万円もの手間賃でございますか……

 皆、奢侈に慣れてしまわんといいのですが……」


(ひとりあたり5万円で奢侈…… 悪魔さんたちって……)




 翌日から俺は『9時街』のインフラ設計を始めた。

 まずは街全体を中心部分がやや盛り上がった円錐形のような土地にしよう。

 傾斜率は1000メートルにつき5メートルほどでいいかな。

 これは雨水の排水路のためだから、そこまでの傾斜は要らないだろう。


 中央部には街の象徴になる塔を建てることになっている。

 その基部には大きな円筒形の建物を作って、コミュニティー部分になるだろう。

 そこから100メートル離れたところに幅20メートルほどの3階建て住宅ユニットを、塔を囲む円周状になるように配置して…… 

 さらに100メートル離れたところにまた円周上に住宅を建てて……

 もちろん外周部には城壁を作って……


「どうだアダム。街全体の設計としてはこんなもんでいいかな」


(外周部の住宅と中央コミュニティは、かなり離れておりますが……)


「あちこちに転移の魔道具を置いて、それで移動して貰おうと思ってるんだ」


(それならばよろしいのではないでしょうか。

 また、輪状に配置された住宅同士の間隔が100メートルもありますが……)


「そこは芝生の広場と、家庭菜園スペースにしようと思ってるんだがな」


(素晴らしいご発想だと思いますです。

 これならば草原に暮らしていた種族も圧迫感は感じずに済むでしょうね)


「はは。元日本人の発想だとどうしても狭苦しくなるからな。

 土地にも建設資材にもほとんど制限が無いから、思い切って広くしてみたんだわ。

 それじゃあ明日から早速街を造り始めるか」


(あの、サトルさま……)


「なんだ?」


(これほどの建築ともなれば、またみなさま見学されたいのではないでしょうか)


「あー、そういやそうだな。また後で文句言われてもなんだしな。

 そしたらさ、もうここで魔法マクロを設計しちゃおうか。

 それを見学会当日に実行するのはどうだ?」


(それも素晴らしいアイデアでございますね。みなさんお喜びになるでしょう)


「それじゃあ俺がやろうと思ってる作業を言うから、それのプログラミングっていうか魔法式の構築を頼む。俺もけっこう魔法式読めるようになって来たから、それ見てチェックするわ」


(畏まりました)


「まずは【整地】な。これは街予定地をこんな感じでこの広さに整地するんだ」


(それではこのような魔法式でいかがでしょうか)


「あーすまん、言葉が足りなかったわ。ここ、『水平』って言うと、この広さだと惑星の曲率が出ちゃって中央が盛り上がった球面状になっちゃうんだよ。だから『水平』じゃあなくって、『星の中心からの線に対して垂直な面』って変えてもらえるか」


(なるほどですな)


「うん、【整地】はこれで大丈夫だろう。

 次は、【斜面形成】な。

 これはマナ建材をこんな感じで…… 

 ああ、建材の移動は上空150メートル以上にしてくれ」


(ふむふむ。それではこのような魔法式で……)


「おお、これイメージ通りの式だわ。

 それじゃあ次は【道路形成】と、【雨水排水路形成】なんだけど……

 ここが滑らかな斜面になるようにして……」


(それではこちらの式で……)


「おお、さすが!」


(お褒めに与り恐縮です)


「次は【ユニット住宅土台設置】と【下水槽設置】だ。

 これはこんなサイズの土台をこういうふうに並べて置いて……」


(それではこのような式で……)


「その次は【雨水処理用斜路形成】と【雨水処理場建設】な……」


(それでは……)



 こうして俺とアダムは【街建設】のマクロを作っていったんだ。

 最終的には、アダムの仮想3Dスクリーン上で全てのマクロを走らせて確認もしたよ。

 これで、土の精霊たちに任せた中央棟と、塔と、住宅ユニット以外は無事完成しそうだ。

 うん。これ面白いわ。きっとギャラリーも喜んでくれるだろう。

 それにこうやって計画的に作る方が、現場で考えるより早そうだしな。

 ついでに、確りとしたマクロが出来た分、他の『8時街』や『10時街』の建設もスムーズに進むだろう。


 そうして、俺とアダムは『9時街』建設予定地の近くに飛んで、街の中心から北に4.2キロほどのところにギャラリースタンドも作ったんだ。

 その少し後ろには、大量の砂状のマナ建材の山も用意してある。





『9時街建設見学会』当日。

 もうみんな朝からウキウキだよ。

 ローゼさまは、『観察者になろう』の運営の撮影部隊まで呼んじゃってるし、エルダさまは地球から悪魔達全員呼んでるし。


 「今度のギャラリースタンドは、階段も広いしなだらかで、高さも30メートルと50メートルと100メートルがあるから好きなところで見ていいよ♪」って言ったら、フェンリルたちも全員来てくれたよ。転移先も地面だしな。

 もちろんドラもベヒもミノもトロも、みんな見に来てくれたんだ。


 そうして全員がギャラリースタンド昇り口前に集合すると、俺はマイクの魔道具を持って話し始めた。

 各所に配置した『スピーカーの魔道具』からは綺麗に俺の声が出ているぞ。



「みんな、今日は『9時街建設見学会』にようこそ。

 それじゃあ、このギャラリースタンドのスロープを昇って、好きなところに座ってくれ。

 高さ30メートル付近と50メートル付近は平らになってるし、高いところが苦手なひとは、そこでも充分に楽しめるぞ。

 そこには中央に一段高くなったスタンドもあるから、端が怖ければそこに座ればいいし。

 最上部は高さ100メートルだから全景が見えて楽しいけどな」



 みんながわいわい言いながらスロープを昇り始めた。

 はは、フェンリルの仔たちはもう慣れたのかな。

 悪魔っ子や精霊たちと一緒にスロープを駈け上がってるわ。

 

 初めて来た連中は、まずスタンドの大きさに驚いてるか。

 まあ、幅200メートル、高さも最高100メートルで、長さ3キロ近い構造物だからなあ。

 作るのに10分もかからないけど。


 スタンドのみんなの眼下には、ところどころに草の生えた荒涼とした岩稜地帯が広がっていた。

 お、撮影スタッフも配置についたようだな。

 そろそろ始めるとするか……




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