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【爆撒英雄サトルのガイア建国記】  作者: 池上雅
第2章 銀河宇宙篇
266/325

*** 266 VRゲーム機ユーザーの妄想情報 ***

 


『VRゲーム機』の爆発的な売れ行きが大々的に報道されるとやっぱり来たよ。

 甘い汁に群がろうとする奴らが……


 まずは、経済産業省からまたもや天下り受け入れを仄めかされたんだわ。


「売上5兆円以上の企業で、経産省とのパイプ役の社外取締役や非常勤監査役がいない企業は無いんですよ」とかなんとか言ってさ。

 もちろん全部お引き取り願ったけど。


 そうそう、政治家連中からのお誘いも相当なもんだったわ。

 市会議員から始まって県会議員だの地元選出の衆議院議員だの、果ては経済産業大臣だの。


 だけど、こちらは総理事長先生が引き受けてくれたんで、全部そっちへ回したんだ。



 そうして天下りも政治家からのお誘いも断っているうちに、とうとう経産大臣と経産省のイヤガラセが始まったんだわ。

 具体的には、両者の指令を受けた国内のPCメーカーが、全社揃って納入を遅らせながら大幅値上げを要求して来たんだけどな。


 まあアダムの監視網によれば、値上げ分のほとんどは経産大臣の派閥の政治家への献金になる予定になってるそうなんだけど。

 やっぱりどうせ俺みたいな若造は、ちょっとプレッシャーかけてやればすぐ言う通りにするとでも思ったんだろう。


 でもそんなもん、俺たちにとっては台湾やアメリカや欧州で生産すればいいだけの話だよな。

 せっかく日本国内にも利益を還元してやろうと思って、国内メーカーに発注してたのに。

 あいつらそんなこともわからんとは、どんだけアフォ~なんだ?


 というよりこれ、

『日本の製造業は超優秀なので、真行寺技研の莫大な利益もその優秀な日本の製造業のおかげなのである!』


『そうして、日本の製造業が超優秀なのは、すべて我ら政治家及び経産省の保護・指導下にあったからである!』


『よって、すべての企業は我ら大政治家と経産省のため献金と天下り先を用意すべきであるのだ!』


 っていう思い込みってゆーか思い上がりなんだろうな……



 それで真行寺技研は記者会見を開いたんだ。

 そうそう、なんか最近ウチが記者会見を開くっていうと、マスコミが大挙して押し寄せて来るんだわ。

 なんでだ?



 そうして、

「経済産業大臣からの献金依頼と経産省からの天下り要求を断ったところ、経産大臣と経産省の指令により、国内PCメーカーが揃って製品納入を遅らせながら大幅値上げを通告して来ました。

 値上げ分はすべて経産大臣派の議員への政治献金になるそうです」


「こうした国家によるヤクザまがいのタカリやイヤガラセが続くと『VRゲーム機』の生産に支障をきたすために、マシン用のPCの発注を全て国内から海外に移します」


 って発表したんだ。


 途端に翌日から、国内PCメーカーの株価が壮烈に大暴落してたわ。

 5日連続ストップ安とか。


 VRゲーム機用のPCは、初回生産分だけで国内PCメーカーには8000億円近い売り上げがあって、今後の生産計画ではさらに3兆円近い受注見込みがあったんだけどな。

 VR治療マシンの分も合わせるともっとあったんだけど。


 それが全部パーになったせいで、日本のGDP予想にすら影響が出るそうだ。



 それでまた官邸が激怒したらしい。

「政官一体となって保護育成すべき国内産業を、経産大臣と経産省が妨害してどうする!」って。


 その後、経済産業大臣があっさりクビになってたわ。

 本人は健康上の理由で辞任って言い張ってたけど……

 それから経産省でも異例の大人事異動があったみたいだけど、特に興味無いわ。





 日本国内でも、輸入というか持ち込みに成功するヤツもいて、ぼちぼちユーザーが増えて来ているらしい。

 まあ海外出張の帰りに、こっそり海外のポルノ本買って帰るサラリーマンみたいだから、見逃してやってたけど。


 ただし、海外で大量購入して日本に持ち込んで倍の値段で売ろうとした密輸組織は、また『1日100回イき×3年』の刑を喰らわせてすぐ消滅させてやったぞ。




 そうして、日本でもなんとかしてVRマシンを手に入れた連中が、掲示板や自分のHPで実際のVRゲーム機の使用感を公表し始めたんだ。

 おかげで『VRマシン治療室』も超大混雑するようになったそうで、急遽1万台近い追加納品の依頼が来ちまったよ。


 医療用機器としての認可を出していた厚労省は、これを機に立ち入り検査に入って天下りを押しつけようと計画してたみたいなんだけどさ。

 以前の自分たちの所や文科省事件や、経産省の大人事異動と、経産大臣のクビまで飛んだのを見て諦めたみたいだわ。





 VRゲーム機が世界中に普及し始めるのにつれて、全世界のユーザーたちがVRゲーム内で作り上げた妄想情報がアダムに怒涛のように流れ込み始めた。


 まあ、そういう情報をフィードバックしてくれる契約を結ぶと、ゲーム機価格が20%引きになるようにしてたせいで、けっこうな数の契約者が集まってたんだ。


 そういう情報提供者はもちろん、それ以外の連中も、続々と自分の妄想世界をネット上で公表し始めた。

 自分が作り上げた理想の女の子や、その子との恋愛の経過、そしてエッチ。

 もうありとあらゆる妄想世界が大炸裂してたんで驚いたわ。

 もちろん俺はアダムに命じてそれらの情報も集めさせたけど。



 でも、最初はヒドい妄想が多かったなあ。

 ほとんどが合意の無いエッチだもん。


『自分を振った高飛車な女にそっくりな女を創って、謎機械や謎能力で強制エッチしてひーひー言わせてる』とか、

『女性上司そっくりなアバターを作って職場で強制猥褻してる』とか、

『クラスの女子全員に催眠術をかけて、無理矢理ハーレムを作った』とか、

『生意気な妹そっくりなアバターを襲って強制エッチしている』とか、

『見ただけで女が堕ちる魔眼を使って、毎日10人の女ととっかえひっかえエッチしまくってる』とか……


 ああ、アメリカ人で、『自分がゾンビになって、周囲の女を襲いまくってエッチして、そいつもゾンビにさせる』なんていうのもあったし。

 その内容の紹介サイトも大人気になったそうだわ。


 それから、日本人で、『剣と魔法のファンタジー世界で、自分のアバターをオークにして村を襲い、村中の女の子を監禁エッチする』なんていうのもあったか……



 みんな『強制エッチ願望』強いんだなぁ……

『なんちゃって強制エッチプレイ』の方が愛があっていいのにな。


 自分を愛してくれていない、愛してもいない女の子に無理やりエッチして、ナニが楽しいんかね?



 まあ、考えてみれば○クターンの小説や売られてるエロ小説なんかも、女たちから迫られるラッキーエッチ以外は、90%ぐらいが『強制モノ』だったからなぁ。

 当然か。

 それにしても、読者もユーザーも、世の中には『愛ある故の合意エッチ』っていうもんがあるの知らないんか?




 だけどさ、ようやく生産が間に合って第2次販売が開始された頃になると、明らかに第1次ユーザーの妄想情報が変わり始めたんだ。


 理想の女や憎悪してた女や周囲の女を襲って無理やりエッチしまくってた連中が、徐々に人とのふれあいを求め始めたんだよ。

 まあ、第2次ユーザーは相変わらず強制エッチばっかしだったけど。


 でも第1次ユーザーは時を経て変わったんだ。

 ネット上で人気のストーリーも、明らかにエッチそのものではなく、異性との友情や淡い恋愛をモチーフにするものが増えて行ってたし。


 んー、やっぱ愛の無いエッチにはすぐに飽きるっていうことなのかな?



 同時にマシン上の掲示板にもメッセージが増え始めた。


『剣と魔法のファンタジー世界で共に旅をする仲間を求む。当方実年齢18歳の男性ユーザー』とか、

『一緒にモンスター退治をしてくださる剣士タイプの男性仲間募集中です』とか、

『今度VR世界内でアバターの合同コンパをします。参加自由です。日時と場所は……』とか、

『冒険者ギルド作りました。登録ご希望の方は……』とか、

『○○世界内で鍛冶屋を始めました。優秀な武器が欲しい方、○○村までお越しください』とか……



 あれかね?

 みんな強制エッチ願望が満たされると、人との繋がりを求め始めるんかね?

 システィたちとしかつきあったことの無い俺にはよくわからんが。

 さらになんちゃって強制エッチプレイは大好きだけど、リアル強制エッチは是非ご遠慮申し上げたい俺には更によくわからんが。

 それからもちろん、純愛系のストーリーも爆発的に増えていってるみたいだな。



 そうか、これもVR恋愛&エッチゲームのもうひとつのメリットだったんだな。

 リアル恋愛を回避したいのって、フラれてトラウマになるのが怖かったからだろ。

 見た目なんかのスペックに自信の無いヤツなんか、フラれたらさらにそれを突きつけられちゃうことになって、ヘタしたら鬱になっちゃうだろうし。


 でもこの限りなくリアルに近いっていうかリアルと区別できないVRゲーム内では、どんな恋愛をしてもほぼ絶対にフラれることは無いんだよ。

 フラれることに悦びを見出す被虐プレイ以外では。


 それに気づけば、リアル世界では怖くてトライ出来なかった愛のあるエッチが可能になるんだ。

 これ、ユーザーがVR恋愛とエッチにのめり込むのは当然かもしれないなあ。

 みんな、自分の自我に安全な愛の無い強制エッチ願望を卒業すると、さらに大きな快感の得られる愛あるエッチにトライ出来るようになるみたいだ。


 ユーザーのひとこと欄で、

「最初の頃のプレイの記録があまりにも恥ずかしいんで消去しました」

 っていうのも実に多かったし。



 そういえば、そのせいかどうか、どうやら酒類の販売数が減り始めたみたいだわ。

 楽しい酒はともかく、ぼっちの寂しさや暴発しそうな性欲を紛らわすための飲酒が減ったかららしいんだ。

 酒類メーカーには気の毒だったけど、アルコール依存症も減り始めたようだからまあいいか。



「泥酔状態でゲームにログインして創った女とエッチしまくった翌朝、その女を見たらあまりにもヒドかったんで自己嫌悪に陥りました」っていうコメントも多かったよ。

 なんでも乳房が8つある娘とかだったそうだ。

 あはははは。


 こうした情報も含めて、ユーザー情報はすべてアダムに流れ込んで行ったんだ。





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